この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

春のコソトレweek@八方(二日目)

2015-04-30 20:45:15 | スキーの話題一般

八方尾根でのコソ練二日目も見事な快晴。これは日頃の私の行いが良いお陰であることに間違いありません(ボカッ←皆様に盛大に殴られる音

さてこの日もパノラマでの大回りからスタート。大回り板も持って上がりましたが、朝一から柔らかい雪質で明らかに不要。小回り板での大回りスタートも確かに気持ちがいいのですが、スピードに乗らず板が潜る感じで今いち「サルレナリン」の分泌量が足りません。ウキ…

(いつものパノラマからスタート。お客さんも少なく快適なのですが、如何せん雪質は緩かったです…

気を取り直して小回り練習。例によってあまりみんなが滑っていないリフト下付近を滑り、リフトで上がってくる際に自分のシュプールをチェックする。このトレーニング法を略称「あまりみんなが滑っていないリフト下を滑り、リフトで上がってくる際に自分のシュプールを…(ボカボカッ←再度皆様から殴られる音

さてさて気を取り直して、リフト上から様々なスキーヤーのシュプールを観察していると面白いことに気付きました。谷回りがある程度作れているいわゆる上手いスキーヤーになるとターン弧の大きさとか形状はあまり差はないのですが、山回りで角が外せないブレーキング要素が強いスキーヤーのシュプールは、内スキーのズレ量が大きいことが見て取れました。それに対して谷回りから板を撓まして後半の板の走りを引き出せているスキーヤーのシュプールは、山回り谷回りの両方で内スキーのズレ幅が非常に少なく、内スキーのシュプールが常にとても細いことが特長です。

これは以前の記事でも指摘したことで、まるやまたかおさん(仮名)のようなめっちゃ上手いスキーヤーは外スキーをずらしますが内スキーのズラシは少ないという観察と一致します。このような滑り方は到達レベルとしては高次元ですが、テククラや技術選ではそのようなポジショニングで滑ることが必須技術として求められると思いました。

小回り練習も煮詰まってきたところで、グラートに登って昼ご飯。この日も快晴微風の最高のランチ日和。

(趣向を変えてこの日はカップ焼きそばにしてみましたw)

2時間近くまったりした後で、午後は黒菱の急斜面コブに挑戦。これまで幾度もはね返されてきた難斜面。しかしこの日は春の柔らかい雪質。しかも平日とあって滑っている人はその筋の上級者が多し(笑)。従ってコブも変な深ミゾが生じておらず、対斜面が綺麗に削られた、めっちゃ滑り易いコブレーン。昨日の兎平でも同じことを感じましたが、黒菱のペアリフト側がこんなに滑り易いと感じたのは初めてです。 

春雪のせいか? はたまた自分が本当に上手くなったせいか??

お約束どおり「上手くなったからに決まってるだろ俺スゲー」ということにおきましょう(笑

ダウンヒルスタート地点からリフト乗り場までの一気滑りにも挑戦しました。ズリズリ滑りのヘロヘロゴールでしたが何とか完走。次は攻める一気滑りにも挑戦したいです。この日は兎平コブ3本、黒菱ペア側コブを14本。よく滑りました。


(宿敵、黒菱の急斜面コブ。しかし春はとても優しい(易しい)顔を見せてくれました)

明日も快晴の猛暑が予想されてます。春スキーを楽しみたいです。


春のコソトレweek@八方(一日目)

2015-04-29 20:56:55 | スキーの話題一般

GWがスタートしました。僕はここ八方尾根に移動してコソトレに励んでいます。そして夜は暇なので珍しく当日更新することにしました(笑)。

今シーズンの残りでやるべきことは2つ。ひとつは、整地小回りを超上手くすること。もう一つは、不整地小回りを超上手くすること。

え? 違いが分からないですって? それはあなたがマニアでないということ。よかったですねぇ病気じゃなくって。

え? 違いが分かるって? ようこそダークサイドへ、あなたは立派なスキーマニアです(笑)

さてさてこの日の八方は大変空いていました。飛び石で一日だけ休日が入ったせいでしょうか。そして気温が高く半端なく暑い!

まずはパノラマで整地小回りの練習。八方入りした時間が遅かったので、バーンは既に結構荒れていました。その中でもリフト沿いには狭いながらも綺麗な整地が。ここを滑ったあとにリフトを上りながら自分のシュプールを確認するという、通称「パノラマにてリフトから自分のシュプールを確認するトレーニング」(←そのまんまやんけw)

 

先週末の志賀で緩斜面でビデオ撮りした体の使い方を、パノラマの中斜面で試してみました。やはり方向性は間違っていないようです。これを急斜面で試してみたいです。

滑っていると、我が師匠の大平成年さんから「兎平を20本滑るべし」という指令がスマホに飛んで来ました。師匠の指令は絶対であります。速攻で兎平に移動してコブトレ開始です。

数本滑ったらお腹が空いてきたのでグラートを登って昼食(←ヲイ 師匠の指令とは言え、腹が減っては戦はできませぬ。天気も最高で、カップラーメンがうまいっ!!

さて腹も満ちたので引き続き午後もひたすら兎平をぐるぐる回しです。先週末の志賀で確認した体の使い方を、ここ兎平の急斜面&深いコブで再確認です。滑り込んでいるうちにいい感じで雪面に張り付く感覚が来ました。

思わず叫びました。「俺サイコー! 俺ってスゲー!!」
(↑ いや、兎平のコブがこの日は緩んで超滑り易くて、難易度が下がっていただけです…)

大平師匠の指令で、兎平のコブ斜面で大回りにも挑戦しました。は、はうあっ! あまりの深い兎平のコブに、大回りしようとしても単なる斜滑降の連続になるっ!

大平師匠からは「エッジを踏んで滑っているうちは若僧!」という厳しいお言葉が飛んできました。「ボク51歳、永遠の若僧ですぅ」というキャラ設定で逃げようかと思いましたが、師匠が許してくれそうにないので思いとどまりました(笑

(兎平を含め、どの斜面も終日大変に空いていました)

結局この日の兎平は16本。大平師匠の指令はコンプリートできませんでしたが、よい感覚を掴むことができました。明日は黒菱の急斜面深コブにも挑戦して試したいと思います。明日もめっちゃ暑そうですよ~。


春のサル志賀祭り

2015-04-27 22:07:45 | スキーの話題一般

先週末は久しぶりにSkier_Sちゃんと志賀高原でサル滑りしてきました。アーリーモーニングから滑るというので3時起きで出発です。

7時前に到着。この日は快晴で最高のバーンコンディション。ゴンドラをひたすらグルグルの高速サル回し(笑)。晴天シマシマバーンの焼額山をロング板でかっ飛ばすサルスキー。「サルレナリン」(=スキーヤーが快楽スキーをしているときに分泌される謎のホルモン)が脳内に大量に放出され、最高の気分です。

(朝一の焼額はシマシマバーン。最高です)

お昼に近づくとさすがにバーン状況も悪くなってきたので奥志賀に移動。奥志賀は本当に久しぶりです。まずはグランフェニックスにてリッチにランチ。お値段安めのビーフカレーにしてみましたが、これまた旨い! ここで食事することも奥志賀に来る楽しみの一つですね。

(久しぶりのグランフェニックス。今回はオーソドックスにビーフカレー。これがまた安くて旨い!)

そして午後はコブ滑り。片山秀斗キャンプ、そして高瀬慎一・旭潤子デモキャンプにて習ったことを研究することが今回の目的でもありました。サルから人間に戻って(笑)、体の使い方、重心の動かし方、雪面への圧の掛け方、などなどを様々に変えて滑りがどう変化するかを低速で実験。上手くいったと感じたときはその体の使い方で高速で滑ってみる。ダメな場合は再び低速に戻る。そんな試行錯誤を繰り返し一日目を終了しました。

二日目は高天ヶ原からスタート。午前中は硬い雪質で滑りに集中できる絶好の練習バーンです。

(気持ちのよい晴天で、高天ヶ原からの眺めも最高)

この日は整地小回りの練習から開始しました。

「小回りを制する者、大会を制す」

これまでの大会で嫌というほど思い知らされました。技術選では大回り種目で点差はあまりつかないのですが、整地および不整地小回りは大きく点差がつきやすいからです。これからは必ずや小回り種目を得意種目にするという強い決意をもって、今シーズンの残りで特訓です。

体の使い方をあれこれ試しているうちにこれまで入れなかったポジションへ。自分が突然上手くなったような感覚(錯覚?)に陥り、思わず叫んだ「俺サイコー!」(^^;;;
やはり春は滑りのスクラップ・アンド・ビルドに最良の季節です。

そしてこの日の午後も奥志賀に移動してコブ滑りの研究。どうすればコブに張り付くような高速ターンができるのか。滑り方を変えて色々と試しました。こうすればよいのかな?という予感はあるのですが、まだまだ研究が足りないようです。

そんなこんなで少し人間臭いサル志賀(笑)が終了。研究しきれなかった部分はGWに持ち越しとなりました。


高瀬・旭デモのコブキャンプ@八方

2015-04-21 23:05:22 | スキーの話題一般
先週末は八方尾根スキー場で開かれたクラブキャンプに参加してきました。講師はおなじみの高瀬慎一SAJナショナルデモンストレータと旭潤子SAJデモンストレータです。毎年この春シーズンに行われるコブキャンプも今シーズンで5年目になりました。
 

相変わらず素敵な潤子デモ(左)とちょっと怪しい出で立ちの高瀬デモ(笑)
 
一日目は気持ちのよい晴天で、恒例のグラート詣。山肌は雪も少なくなって白馬三山にも春の訪れを実感しました。
 
 
さてレッスンは潤子さんの班でスタートです。外脚にしっかり乗れるポジショニングの確認、コブでは前半からしっかりコブを削ってゆく運動、早めのストックワークを確認しました。

この日の夜は特別な演出をさせていただきました。高瀬デモは先に行われた全日本スキー技術選にて第7位初入賞、旭デモは自己最高の第13位という好成績を修められましたので、クラブ員の発案でお祝いのケーキをご用意しました。お世話になってきた両デモが躍進されたことは大変嬉しいことです。そういう素晴らしい選手をこれまでずっとクラブを挙げて応援してきたことは我々クラブ員の自慢であり、とても誇らしく感じました。
 
 
二日目は慎一さんの班。この日は午前中から雨というあいにくのコンディション。まず整地にてコブ滑りに必須ポイントである逆ひねり動作を確認した後、ソデグロや兎平の急斜面コブへGo。両腕の構えを広く取ること、両スキーを揃えクローズドスタンスにすること、スキートップの使い方、上体とスキートップを近づけること、などコブ滑りのコツの数々を伝授して頂きました。最後の締めは兎平でピッチの細かいモーグルレーン。疲労の溜まった太ももはもうヘロヘロでまともに滑れませんでした(汗)。

旭デモはレッスンでの教え方が本当に上手くなりました。以前は個別のバリエーショントレーニングが多かったのですが、今はレッスン全体を通して一貫したテーマに貫かれており、アドバイスもポジティブで的確。潤子さんに教えられたことを練習すれば上手くなれるという納得感の高いレッスンになりました。
 
かたや高瀬デモは以前と変わらず筋の通ったレッスン。「自然で楽」とかいうかつての暗黒の時代にも流されずにご自分の信念を貫いて、レッスンでもそれを伝達してきた不動の方です。今回のレッスンの組み立ても系統立っていて論理的。アドバイスは端的ですが的確で納得度高し。即戦力のコツを伝授できる教え上手でもあります。
 
両デモの教えを思い出しながら自分の滑りをビデオで見直すと、改善点が明確になってきました。今シーズンの残りで徹底的に滑り込んでコブ滑りに絶対的自信が持てるレベルに向上させてゆきたいと思います。
 
 

クラブ主催のテククラ検定会

2015-04-15 23:37:10 | テククラ検定
先週末は所属クラブ主催のテクニカル・クラウンプライズ検定会が開催されました。場所は志賀熊の湯スキー場。僕はお手伝いスタッフ兼前走として参加させていただきました。
 
熊の湯を訪れるのは本当に久しぶり。2010年以来でしょうか。今だから告白しますが、実はあのとき世田谷区スキー協会さん主催のテクニカル検定をこっそり受検していたのです。結果は不合格。正確には覚えていないのですが全5種目バツでマイナス7点ぐらいだったと思います(^^;; あまりの惨敗ぶりにブログでは報告できませんでした。。。
 
あれから5年。あのときと同じ世田谷区スキー協会さんと共催で、我らがサンフィッシュスキークラブ主催のテククラ検定会にスタッフとして参加することになりました。5年前に検定員としてジャッジして頂いた方々のお手伝いとして参加する立場になるとは、実に感慨深いものがあります。
 
さて土曜日は事前講習会。受講生はテククラ合わせて40名弱。この日の熊の湯はあいにくの濃霧。検定バーンは整地系種目がイベントバーン。不整地バーンは検定当日に決定となりました。講師の方々は斜面下に立ってアドバイスする形式。僕たち前走は受講生の間に交じって模範滑走しました。
 

濃霧のため10メートル先が見えない状況に(汗
 
濃霧なので斜面下半分しか見えない感じです。しかも前日夜に降雪があったらしく圧雪した下地の上に数センチ雪が乗っている状態。受講生が滑るとあっというまにでこぼこの荒れた斜面に変化。非常に難しい斜面状況になりました。
 
これでは危ないというので、午後はナイターゲレンデに場所を移して大回り。視界不良のため不整地種目の講習は無し。一瞬霧が晴れる瞬間もありましたが、ほぼ一日中ガスガスの天気でした。
 
そして検定当日。見事な快晴になりました。受検生はクラ12名、テク24名の総勢36名。そしてバーンは前日と正反対のカチカチバーン。前日の練習は一体何だったんだ?という感じになりました。
 
前日と打って変わって晴天に。しかし打って変わってカチカチバーンです(汗
 
一種目目はイベントバーンでフリー滑走。急斜面であるうえに硬いバーンになったのでスピードが出ます。ブレーキング要素を出さないようにしながらもオーバースピードにならないようにして、その中でしっかりリズム変化を入れるという、結構高い技術が必要とされる感じがしました。
 
二種目目は大回り。30名以上が滑るとさすがに所々雪だまりが発生してきました。その中でも谷回りをしっかり見せながら安定して滑った受検生に高得点が出ていました。
 
三種目目は小回り。ここになるとバーンは結構荒れてきました。この荒れてきた急斜面の中を、板をしっかり動かしながら横幅を取り、単に落ちるだけの滑りにならないようにするのはかなりの技量が必要だと感じました。
 
四種目目は不整地小回り。場所をモーグルバーンに移動して行われました。前半は急斜面で後半が中斜面、つなぎ部分でリズム変化があるのでその処理も出来映えに反映してきます。板を横にせず一定のリズムで滑りきった受検生に高得点が出ていました。
 
今回の検定会ではクラウン2名、テクニカル3名の合格者が出ました。おめでとうございました!
 
さて、僕は検定本番で前走も務めさせて頂きました。振り返ると苦手の急斜面で滑りはイマイチ、いやイマニ(苦笑)な感じで申し訳なかったです。次回は理想的な前走できるように今から練習に励みたいと思います!
 
以上、クラブ主催のテククラ検定会の報告を終わります。

片山秀斗スプリングキャンプ

2015-04-06 21:46:05 | スキーの話題一般
先週末は石打丸山スキー場にて行われた片山秀斗さんのスプリングキャンプに参加してきましたので報告します。
 
秀斗さんには先シーズンに「コアテクニック」キャンプにて大変お世話になりましたので、今シーズンご挨拶する機会を探していましたが、スプリングキャンプの募集がありましたので速攻で申込。ようやく秀斗さんのレッスンを受ける機会を得ました。
 
当日朝に集合場所に行くと秀斗さんがいらっしゃいました。「合格おめでとう」のお言葉を秀斗さんから直にいただいてがっちり握手。あのキャンプをきっかけにしてステップアップできたことを思い返し、再び感激と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 
さて今回のキャンプに参加した目的は、今シーズンの滑りを秀斗さんに見ていただいて正しい方向に進んでいるかをチェックしてもらうことと、その中で湧いてきた様々な疑問を秀斗さんにぶつけることでした。
 
一日目の山麓は曇り。しかし上に上がってゆくと雲を抜けて見事な晴天。眼下には雲海が広がっていました。
 
(素晴らしい雲海を見下ろしながらレッスン開始)
 
午前は滑りの基本となるトレーニングから始まり、その後にデビル斜面にて大回り。硫安が効いていて滑りやすいです。早速今シーズン培ってきた滑りを披露。「変わりましたね〜!」というお言葉をいただきました。下手な方向に変わったという意味ではないと信じます(笑)
 
午後は小回り系。切り替えから圧を繋げるためのポジショニングを練習。ここが僕にとって苦手ポイントなのでしっかり確認。大丸のコブ斜面ではなんとギルランデの練習。雪面コンタクトを保ち続けることが求められますが、なかなか上手く滑れません(汗
 
夜にはビデオミーティングと宴会。そして皆既月食をみんなで観察。楽しい夜となりました。
 
二日目は小雨まじりのあいにくの天気。しかし本降りにはならず。午前はデビル斜面での大回り。前日の指摘されたポイントを踏まえ体の使い方を修正。午後はデビルでの小回り。ターン前半から雪面に圧を強くかける練習。これがまたなかなか上手く出来ません。これこそ僕が小回りを不得意にしている原因。今回修正法を秀斗さんに教わりましたので今シーズン残りで徹底的にトレーニングしてゆきたいです。
 
午後の残りでコブ練習。僕はコブを受けてしまう癖が抜けないので、もっと早くから重心を落とすことができるように、こちらも徹底的に練習してゆきたいです。
 
今回のキャンプでは、これまで疑問に思っていたことを秀斗さんにたくさん質問。一つ一つに丁寧に回答いただき、混乱していた頭の中が整理されました。参加費は少しお高めでしたが、しっかり元を取ったと思います(笑)。
 
また、キャンプでご一緒した参加者の皆様には仲良くして頂き、ゲレンデでも「DVD見たよ!」と何人もの方々にお声掛けしていただきました。楽しく嬉しいキャンプでした。本当にありがとうございました!
 
「トップシーズン中は検定など目標があるのでなかなかできないが、春シーズンはいろいろ試して自分の滑りを変えるチャンスです」
 
秀斗さんから名言をいただきました。プライズ合格後は少し燃え尽き症候群な感じでしたが、秀斗さんのレッスンを受けてまたやる気がモリモリと湧いてきました。今シーズンの残りで自分の滑りをしっかり改良してゆきたいと思います。
 
(トトロとネコバス?も秀斗さんと同じことを申しておりました)
 
石打丸山スキー場はこの日で営業終了。今シーズンもお世話になりました。宿の丸木屋さんには今回も大変お世話になりました。来シーズンもまたよろしくお願いいたします!
 

スタート順と得点との相関について考察

2015-04-01 21:01:30 | スキー技術選
いつもサル話ばかりしているので、今回は少しだけ真面目な話をしようと思います。技術選などでスタートリストを見たときに、次のような会話が選手間で交わされることがあります。
 
「あーぁ、スタート順が前の方だよ。不利だなぁ…」
 
「〇〇さん(←ライバル)よりも後に滑るぜ、ラッキー」
 
採点競技たるスキー技術選です。スタート順が早いほど不利、遅いほど有利という感覚が漠然と選手の経験としてあるものと思われます。おそらくジャッジ目線で考えると、スタート順の早い選手に高い点を付けてしまうとその後に上手い選手が多いと得点分布が高くなりすぎてしまい不都合があるため最初は控えめに点数を付ける傾向にある、というのが選手達の感覚にあるのだと思います。
 
この感覚は果たして本物なのでしょうか? この疑問に応えるべく、今回は統計学の手法を使って真面目に分析してみたいと思います。
 
例として先日行われた都オープンマスターズ技術選の第7組(50名)をデータとして取り上げたいと思います。まず、スタート順と総合得点の分布図は下記のとおりとなっておりました。
 

男子第7組スタート順(横軸)と総合得点(縦軸)との相関グラフ
 
ぱっと見では相関がないように思えますが、心眼(笑)でみるとスタート順が遅いグループの方が得点分布が高いようにも見えます。またスタート順の後半の方が点数のばらつきが少なくなっている感じがします。
 
「感じがする」では科学的根拠がないので、相関係数というものを計算してみます。相関係数は1に近いほど正の相関が高い(つまりスタート順が遅いほど得点が高い)ということであり、0に近いほど相関がない(スタート順と得点には相関がない)ということになります。
 
計算してみると相関係数は0.15でした。相関がありそうでなさそうなびみょーな値です。
 
しかしこれだけでもまだ統計的には断定できないので、専門的になりますが「t検定」という手法を使って相関があるかどうかの有意性を判定してみました。
 
95%以上の確率で有意である(=相関がある)と断定するためにはt検定値が2.0以上である必要がありますが、今回のデータで計算するとt検定値は1.1となりました。すなわち、
 
「スタート順と得点とに相関があるとは(確率95%で)言えない」
 
という結論になりました。ジャッジの皆様、疑い(?)が晴れてよかったですね(ボクッ←ジャッジの皆様に殴られる音
 
今回はマスターズ選のデータを用いて調べてみましたが、もし他の大会で同様の疑問を持った場合は、ぜひt検定をおこなってみては如何でしょうか(←やらねーよ普通w)