この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

オープンマスターズ技術選参戦@菅平

2014-03-24 22:48:08 | スキー技術選
先週末は菅平スキー場にて行われた東京都オープンマスターズ技術選に参戦してきました。

昨シーズンは不甲斐ない結果に終わったので少しでも自分の滑りが出せればと思ってやってきました。しかしオープン技術選というだけあって、強敵揃いであるということには変わりありません。

さて当日は快晴。僕が参戦した技術選でここまで天気の良かったのは本当に久しぶりのような気がします。



さて、1種目目は裏太郎ゲレンデで大回り。前回は規制が入っていましたが今回は普通に大回りです。これまでずっと取り組んでいる板の走りを活かすポジショニングと運動に加え、前後ポジションも少し改良して滑りました。結果は258ポイントとトップから2点とまずまずの位置に付けました。

2種目目はファミリーゲレンデで小回り。前回はここで大きく上位陣から引き離されたので食らいつきたいところ。前回の惨敗をバネに改良に改良を重ねてきた点の出る推進系小回りで滑りました。

珍しくウエーブが設定されており、その処理が出来映えに影響してきます。結果は264ポイント。滑り終わるとMCのマッスル力也さんから高得点!とのコールがありましたのでゴールエリアにて思わずバンザイ。しかしながら後に滑ってきたライバル達が275ポイントと271ポイントという異次元の点数であえなく沈没。前回の惨敗の悪夢が蘇ります。

3種目目はファミリーゲレンデでフリー滑走。ウエーブで魅せようと構成を考えてショート板で滑りました。ウエーブにターンをぴたり合せて積極的に元気に滑って269ポイント。全体の2位と高評価。

総合成績はクラス3位でなんとか表彰台に上がることができました。終わってみれば全体成績でも3位。しかし本来なら僕より上位にいるべき強敵の方々が今回は怪我や不参加でしたので、あまり喜んではいけない結果だと思います。実際ビデオを見直してみると、自分はまだまだ足りないところが多いなぁと思います。



これで今シーズンの技術選は終わりました。結果的にはマスターズ選の2大会でともに表彰台に上がることができましたが、この結果に傲ることなくこれからも練習を積み重ねて技術を向上してゆきたいと思います。

主任検定員としての検定会@サンメドウズ清里

2014-03-19 22:13:08 | スキーの話題一般
先週末は所属するクラブでバッジ検定およびジュニアテストを行いました。場所はサンメドウズ清里スキー場。幸い天気も良く、バーンコンディションもまずまずの検定日和となりました。

今回初めて主任検定員を勤めさせて頂きました。これまでは検定員として採点するだけの役割でしたが、今回は検定要項の作成、スタッフ分担決め、案内作り、受検者募集、そして当日のオペレーションなどなど、たくさんのやるべきことがあり本当に大変でした。

お陰様で延べ17名もの受検者が集まり、バッジ1級3名、2級5名、ジュニアテストでは4名の合格者が出ました。合格証を渡して合格者の皆様の嬉しそうな顔を間近で拝見できるのは、主任検定員の特権ですね。

他方で、残念ながら合格されなかった方々の無念さもよく伝わってきました。自信を持って臨んだのに意外に評価が低かったと感じる方もおられたかも知れません。採点のポイントについては誠心誠意ご説明したつもりです。

検定を受ける目的は合格証をもらうことだけではないと僕は思います。たとえ不合格であった場合でも、どのように滑りを改善すればもっと上手くなれるかを客観的に知ることができるのも、検定受検の目的でありメリットだと思います。合格点が出ている種目については自信を深めて頂き、そうでなかった種目については指摘されたポイントを参考にして練習に励んで頂ければ上達も早くなり、合格はぐっと近づくと思います。





(バッジ1級事前講習では誠心誠意、受検生のためのアドバイスを心掛けました)

 

さて話は変わりまして、今シーズンからバッジテストの検定種目が変わりました。バッジ1級は大回り、小回り、不整地小回り、横滑りの4種目、バッジ2級は大回り、小回り、シュテムターンの3種目となりました。どちらもフリー滑走がなくなりました。

今シーズン2度ほど検定員をやってみて、新しく設定された横滑りとシュテムという種目をどう採点するかで大いに悩まされました。横滑りに関しては外向傾のポジションがしっかり取れるかを見るためとか、パラレルへの発展するベースを見るためとか言われています。シュテムに関しては外スキーにしっかり乗れているかを見るためとか、急斜面・悪雪といった状況への対応能力を見るためとか、まぁいろいろな解釈がされています。内足主導なる旧課程へのアンチテーゼとして導入された、なんて穿った見方もありますね…σ(^^;)

それはともかく、ほとんどの受検者はこれらの種目をどう滑ったらいいのか分からないのではないでしょうか。検定受検になって初めて横滑りやシュテムを滑った、という受検生も少なくないようです。横滑り種目がなかった旧教程の検定員の間でも、何を着眼点とすればよいのか分からないという戸惑いがありました。

横滑りのポイントなんて、スクールなどで習いでもしない限り分かるはずないですよね。まぁ、1級や2級を取りたかったらスクールに入りましょう(=お金を落としましょう)というメッセージでしょうか?(^^;) スキー技術の到達度をみるというバッジ検定の趣旨からすれば、単純にフリー滑走が入っていた旧バッジ種目でよかったのではないか、という感想を持ちました。

以上で検定会実施報告を終わります。

大平成年キャンプ@上越国際

2014-03-18 22:37:13 | スキーの話題一般

大変報告が遅くなりましたが、先々々週末に行われたクラブキャンプに参加してきました。場所は上越国際スキー場、講師は大平成年さんです。



大平さんに講師をお願いするのは3年目。一昨シーズンは菅平昨シーズンは八海山でキャンプを行いました。ここ10年基礎スキー界を惑わせた怪しい技術論に迎合することなく、正統派スキー技術の本質を貫いてきた大平さんにはクラブキャンプにて指導を仰いできました。

レッスン内容としては、一昨シーズン菅平で教わった基本メソッドから始まりました。両足スイズル、片足スイズルの運動で、正しいポジショニングを保ちながら板のたわみ引き出し・たわみ解放により板の性能で滑る感覚を身に付けることを復習した後、菅平レッスンの続きとしてターン後半で板を走らせる感覚を繰り返し練習しました。

上越国際スキー場は第1回マスターズ技術選のときに訪れて以来2回目。そのときは大会バーンの周りしかすべりませんでしたが、今回は大平さんに連れられて全てのゲレンデを滑ることができました。ゲレンデ間の移動にリフトを使うのがスキーマニア的には玉にキズ(笑)ですが、大小含めて3つのハーフパイプがあるのでフリースタイルなスキーヤー・ボーダーには大好評のようです。

上越国際で良かったと思えたのはゲレ食の美味しさ。特にもち豚の焼肉重はめちゃ美味しかったです! 柔らかい豚肉と美味しいお米のご飯のハーモニーが最高。そしておしるこ茶屋の特製おしるこもお勧め。お餅をその場で焼いてくれるのでとても香ばしいです。(ただしミニおしるこのお餅は焼いていないので要注意ですよ~)。

今回のキャンプでは大平メソッドを再び学ぶことができただけでなく、リフトでご一緒したときなどに色々お話しを聞くことができたことも大きな収穫でした。スキー教程が外足主導に変わったことやバッジテストに横滑りやシュテムターンが採用されたこと、東京都マスターズ選と都予選とのジャッジ観点の違い、などについて大平さんの率直なご意見を伺うことができたのはとても勉強になりました。

その中でも、大平さんが人の滑りを見るときにポイントとしている観点がとても参考になるのでご紹介したいと思います。大平さんはまずターン弧が綺麗に描けているかを見るそうです。それができていないときに、スキーヤーの身体運動やポジショニングを見て、「内倒している」とか「股関節の向きが良くない」などと原因を探すという順番でそのスキーヤーの滑りを判断するそうです。

これはとても興味深い観点だと思います。スキーヤーの運動をインプット、ターン弧をアウトプットだとすると、アウトプット(ターン弧)が良ければ、適切で効率の良いインプット(運動)がなされているはずです。スキー技術というと静的なフォームやシルエットを気にしたり、スキーヤーの運動ばかりが注目されますが、アウトプット(ターン弧の質)をより良くしてゆくという観点から自分の運動を組み立ててゆく方向性を、僕自身は今後も大事にしてゆきたいと思います。

大平メソッドは滑りの基本でありベースであるので、シーズンインに開催するのがベストですね。来シーズンも是非お願いしますということで早々に大平さんの予定を押さえてしまいました。来シーズンの大平レッスンが今から楽しみです。