- オガサカ Keo's KS-SS (165cm)
荷重して撓ませた板がスムースに 自動的に戻ってくる。その際の板の返りはそれほど急激ではなく、安心して乗り込める。どのポジションでもトップとテールが雪面にコンタクトしている感じが 伝わってきて、その張り付き感がとても良い。小回りが突然うまくなったような錯覚に陥ることができる(笑)。横の振り幅を取ったシャープな小回りを演出す るにはうってつけの板じゃないかな。小回り戦闘機と呼ぶにふさわしい。裏を返せば小回り専用機でもあるかな。普段履きにはちょっと向かない。 - オガサカ Keo's KS-EX (170cm)
今 回最も期待した一台。小賀坂の来シーズン一押しのオールラウンド板というだけあって、大回りから小回り、コブまでそつなくこなす。私の履いているオールラ ウンド旧モデルのKS-TEと比較すると、板の返りや走りが向上していて、撓ませた板のエネルギーが素直に板の走りにつながるような「オートマチック性 能」が向上している。SSと同様に常にトップとテールが雪面コンタクトしている感じが伝わってくる。少しかかと寄りの荷重ポイントが板の性能が最も引き出 せるポジション。改良されたニュー・ウエイト・バランスと言うらしい。さすが小賀坂の優等生という一品。 - フィッシャー PROGRESSOR 9 (165cm)
デザインがフィッシャーの割には少し地味系。とにかく、重い。どうもフローフレックスプレートというのとチタンメタルが2枚も入っているためらしい。しかし滑り始めれば小回りでも意外と良く回る。荷重して板に乗り込んでいった時の板の走りとか抜けがすごくイイ! 重さのせいか、大回りでも悪雪のなかでも安定して大回りできる。整地では非常に魅力的な板なのだが、唯一難点はコブ斜面では重いので板の回し込みにちょっと苦労。コブでは何故か板が硬く感じて板が走り気味、抜け気味。重さの原因であるごっついフローフレックスプレートは標準装備。従って整地専用マシーンか。上り坂のスケーティングでは大腿四頭筋強化マシーン(笑)。 - フォルクル TigerShark (長さは忘れました)
ダイヤル式のパワースイッチで板の張りを調節できるメカニズム。しかし残念ながら春のザク雪では、板自体の性能・特徴も含め、パワースイッチの効果をいまいち掴めず。 - ヘッド iSuperShape Speed (170cm)
大回りでは高い安定感。たわみが引き出せるポジションを掴んでからは加速感覚のある大回りが楽しかった。悪雪と板が少し堅くて長めのためか、クイックな小回りはちと辛かった。ましてやコブ斜面をや。iSuperShape Magnumも置いてあったので乗ってみるべきでした。 - オガサカ Triun SL (165cm)
オガサカのレース用板は初めて乗りました。小回り性能はSSに似ている。クイックでありながら急激な反発はこないので安心して板に乗り込んで撓ませることができ、その反発が板の加速方向にスムーズに抜けていく感じがすごく良い。SSやEXでも感じた、かかと寄りに荷重すると板のたわみが最大限引き出せて、実に気持ちのよいターンができる。さらに驚いたのが、大回りにも使えるんじゃないかと感じたターン弧の自在性と板の高速安定感。レース板だから高速性能があるのはある意味当たり前なのですが、ターン弧を大きくできるし小さくもできるというのは、基礎スキーにも使えるということでもあり、レース板でありながら汎用性が高い。コブでは少し板の張りが強いのが難点ですが、ずらせる板なので、滑り方の方を少し調節するだけで対処できる。
試乗会にサロモンがなかったのが残念でしたが、Triun程の高レベルの汎用性と楽しさがあれば他と比べるまでもなく、来 期のSLレース参戦も考慮に入れるとまさに一石三鳥で、来期のメイン板はTriun SLにもうほとんど決定という心境です。