絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

中学生作品コンクール審査

2009-09-21 | 美術部情報
今日は、中学生作品コンクールの審査が行われました。

今年は、会場が本庄市民文化会館ギャラリーになったそうです。
会場の関係で、展示されるのは特選以上ということになりました。
特別賞は、今まで通り、19点が決まりました。

展示期間は 10月4日(日)9:00~16:00
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美術の必要性4

2009-09-21 | 美術
美術は、美術そのもので、教えるべきことがたくさんあります。
しかし、それは、それ以外の教科でも同じことなので、とりあえず、それ以外のことを語ってきました。
もう少し、お付き合いください。

ーーーーー
「木を見て森を見ず」という言葉があります。
部分に囚われて、全体を見失うということでしょうか。

私は、生徒に絵を教えながら、「一つ一つはよく描けているけれど、全体の空気が描けてないね」などと、いうことがあります。これは、木を見て森を見ずの具体的な例だと思います。絵は自由なので、そのように描かなければならない訳ではありませんが、本人が森の雰囲気を描きたいのに描けないと言っている場合には、そのことが当てはまります。それと、他の部分は、空気を感じるのに、森だけが描けてない時は、それが当てはまります。

また、よく言うのは、「鳥が飛んで来たら、中に入れる?」という質問です。
がちがちの硬いものみたいな森を描く生徒がいるのです。その場合には、よい問いかけだと思います。

本人は、見える通りそっくりに描きたいということがあります。
それは、それで良いのですが、時々意地悪で、「じゃあ、葉っぱを数えて来なくっちゃね」と言ったりします。
草原に至っては、数えて描いたのか?というと、「ああ、そうか」と言うのです。
勿論、数えなくっちゃと思う訳ではありません。数えられっこないと分かると、見える通りに描きたいと言っても無理なんだと思うのです。

言われるまでは、見える通りそっくりに描けることが良いことで、そう描かなければならないと思っているのです。それを、覆す投げかけなのです。

誰が、教えたのでしょうね。絵は、見える通りでなければいけないと。

大人の人に教えても、同じことです。「えっ、見える通りに描かなくてもいいんですか?」とびっくりして大きな声で反応する人がいます。

これは、難しく言えば、「絵とは何か」という問題です。

実は、これは、考えると意外と難しいのです。
しかし、画家は、そういうことを常に考えているのです。

それを学ぶことは、実は、他のことにもつながります。だから、哲学のようなものです。
その考え方によって、いろいろな絵が登場するのだということがわかりますし、
自分はどの考え方に立って、描いていけばよいのかという問題にもなるのです。

ーーーー
他の教科ではどうでしょうか?
数学とは何か?国語とは何か?という問いが問題にされるでしょうか?

本来は、考えるべきことでしょう。しかし、それを問題にするより、具体的に過去の遺産を伝える作業が優先されるから、~とは何かという問題は扱わないでしょう。
それに対して、美術は本来それを問題にするべきなのです。
言葉ではなく、色と形を使って哲学するのです。そう考えたなら、美術の重要性はますます高まるのですが。いかがですか?











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