絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

静物画のモデル組み

2009-09-18 | 絵画指導
静物画のモデルが組めました。

今まで、モデル組みがなかなかできなくて、苦しんでいましたが、やっと自分でモデル組みができるようになってきました。

今回は、ほとんど自分でやりました。
ここまで来るのに、自分でやったモデル組がたくさんありましたが、組んでは写真に撮って、私に見せました。その度にいろいろ言われて、ダメ出しをされていました。しかし、その中でやっといい感じに組めたものができたので、それをもう少し工夫してくださいと話しました。そして、これならという感じになってきたので、今日は、私が現場に行って、見せてもらいました。

最後は、微調整がありましたが、ほとんど、自分の力で組むことができました。
この力がついたら、もうほとんど自分でできるでしょう。なぜなら、ここから先は、技術の問題だからです。前回も全く私が直してやることもなく、言葉でアドバイスするだけで、仕上げましたので、本当に力がついてきました。

これまでのモデル組みは、私にやってもらわないとできないと自分でも考えていましたが、もう自力でやれるという自信が持てるでしょう。

先生の力がなければ、何にもできないと批判する人もいたようなので、私も力をつけてくれて、うれしいです。
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昨日のデッサン会

2009-09-18 | 絵画指導
昨日の私のクロッキーです。ご覧ください。


また、生徒さんたちのクロッキーも紹介します。
      

みんな、構図が良くなりました。位置と大きさが丁度良いと思います。
また、比例も上手くいっています。頭の大きさと体の大きさの関係、関節から関節までの長さの関係、全体のポーズの特徴など、かなり捕らえられるようになってきました。また、輪郭線を描きすぎる人もいますが、10分間で消しゴムを使わずに描くという条件でやっているため、なかなか上手くなってきました。まだ、100枚までいかないので、その枚数として考えると、かなり進歩してきたと思います。

デッサン会は、まず、このクロッキーを2枚描いてから、石膏デッサンをすることにしています。
  
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モナリザやバザーリのこと

2009-09-18 | 美術
昨日のデッサン会で、バザーリの本を紹介した。

「ルネッサンス画人伝」という本である。少し前までは、「芸術家列伝」という名前で出ていたと思う。
このバザーリという人は、ミケランジェロの弟子で、彫刻も絵画もやるが、この本を描いたことで、有名である。ルネッサンスの三大巨匠についての本は多いが、ほとんどが、その後の時代に会ったこともない人が、書いている。それは、当たり前だが、それらと比較すると、このバザーリはその時代に生きていて、直接ミケランジェロと会話をした人だから、そういう人が書いたということで、とても意味がある。レオナルドには、会ってないようだが、モナリザのモデルについて、ジョコンダ夫人であると書いている。そして、その当時出版して、それについて何のクレームもついてないことを考えると、それは間違っていないからだと思われる。
なぜなら、他の記述については、間違っている場合は、クレームがついて直したということが言われているからだ。

事の真実は分からないけれど、とにかく出版しても、その家族や関係者からクレームがつかなかったことは確かである。

モナリザのモデルについては、いろいろな説がある。
例えば、レオナルドの自画像ではないかというものである。石膏デッサンなどをしていると自分ではそのようにしたつもりがなくても、自分に似てくることがある。これは、多くの人が体験している。レオナルドがジョコンダ夫人を描いたらそのようになってしまったと考えられるだろうか?
熟練して来ると、自分に似るということはなくなってくるので、上に述べたようなことはないだろうと思う。そうなると、意識的に仕組んだと考える以外に、自画像説は受け入れられない。

フランスまで、付いて行った弟子の一人が、「モナリザの絵はジュリアーノから頼まれた」と言ったという話がある。これは、レオナルドから直接聞いたから本当だと言ったらしい。このジュリアーノというのは、美大受験生なら誰でも知っているメヂチのことである。正確には、ヌムール公ジュリアーノという。メヂチ家礼拝堂にあるメヂチである。

しかし、その弟子が他のことについて、語っている内容がかなり間違いが多いので、その信憑性が疑われているとのことである。ほら吹きでは、信用できないからだ。

レオナルドが最初のミラノ時代から可愛がっていたというサライという弟子がモデルではないかという説もあるが、それは、レオナルドがそのサライを愛していたからだという。男色の疑いで捕まったという記録さえあるから、その説も否定できない。しかし、その場合は、そっくりに描いた訳ではない。弟子を使って、女性に変えて描いたということになる。

ダビンチコードの考えでは、モナリザのモデルは、マグダラのマリアだという。
マグダラのマリアならキリストの時代だから、レオナルドから見れば1500年も前の人である。写真などないから、勝手に想像して描くしかない。そうなると、誰かをモデルにして、意味はマグダラのマリアだとして描いたということになる。

顔の左右が違っているので、そこに意味があるとかいうのも、面白い。半分笑っていて、半分は無表情だとか。ジョコンダ夫人は、半年前に子供を交通事故で亡くしていて、笑えない状態にいたので、心を和ませるために、音楽を聞かせながら描いたとか、いろいろな話がある。

ーーーーー
ラファエロが、モナリザを模写しているという。そのデッサンを見たが、ポーズは似ているがあまりに違いすぎる。私は、ラファエロがそのまま模写したとは思えない。見て来たものを、家に帰ってから思いだして描いたのかもしれない。
それにしても、両脇の柱は気になる。思いだして描いたなら尚更である。きっと柱が描いてあったのだと思う。

だから、今我々がルーブルで見ているモナリザは、ラファエロが模写した絵ではないだろうと思われる。私は、モナリザは2点あるはずだと思っている。柱のあるモナリザである。

後に、切断したから柱がないのだという人もいるが、絵を描いてから板を切断したのなら、その痕がわかるはずだ。私が聞いている範囲では、その痕跡はないとのことである。

話はいろいろになるが、バザーリは、今の市役所の500人広間の絵を描いている。パラッツォベッキオというが、レオナルドとミケランジェロが競作をさせられた場所である。レオナルドは失敗して絵をやめてしまい、ミケランジェロは描かない内にローマに呼ばれてしまって、実現しなかったが、その場所に絵を描いたのは、このバザーリだったそうだ。そのため、今もバザーリの絵があるが、その下にレオナルドの失敗したアンギアリの戦いの絵があるのではないかと、最近テレビでやっていた。一部剥がしたら、ありそうだというのである。
興味があるが、剥がしたらなかったとなると、バザーリの絵が失われるだけになるから、できないだろう。

ーーーーー
思いつくまま、モナリザやバザーリのことを書いてみたが、ふと思うのは、今の画家についても、書いておくといいのではないかということである。

例えば、麓原会の人たちのことである。
私が天才だと思っている中村先生もいる。すごい先輩たちもいる。
日本でも有名な画家だと今言われている人たちは、誰かが書いているだろうけれど、いま私が書いておこうと思う人たちは、まだ日本で有名とまでは、行っていない。実は、そういうところに本物の偉大な画家がいるのである。
だれかが、その人たちのことを書いておくべきではないかと思うのである。

私が書けば、現代のバザーリになれるかな。






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