イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

欧州で戦争が続行中、もう話題にも上がらない英国のコロナ!どこにも消えていない、それでも吹き飛ぶ緊張感

2022年03月10日 07時37分41秒 | 気になる出来事、社会情勢

ひさしぶりに、新型コロナウィルスの話題です。

 

写真は、クロッカスが咲きそろう、おなじみ不気味な木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる住宅街の中の自然保護林です。

 

毎年、毎年この時期になると繰り返し撮って載せているおなじみのテーマです。

クロッカスの密度が年々上がってきているように思えます。

風雪にさらされたヴェーラの木肌に風合いが出て不気味度もいや増しているように思います。

さて、本題の新型コロナウィルス。

英国ではパンデミックはすっかり終わったかのような状況なのは以前にお伝えしたとおりです。

ロシアのウクライナ侵攻以来のここ2週間はさらに(!)ニュースと言えばウクライナ、ウクライナ、天気予報とまたウクライナ!ウクライナ情勢以外のニュースはすっかり影を潜めています。

新型コロナ・ウィルスはじめその他の重大事項も含めたありとあらゆる情報が消滅です。

 

ボリス・嘘つき不誠実ジョンソン首相の厳格なロックダウン期間の自堕落なパーティ三昧事件の追及、辞任要求もすっかり吹っ飛んでしまって時々 映像が流れる国会中継も、ロシアへの経済制裁やらウクライナ難民へのビザ発給やらウクライナがらみの事案が討論されています。

「こいつが陰でウクライナ侵攻の糸をひいているんじゃないか」と思えるほど、国際正義をせおって答弁するボリスの得意顔(パーティ三昧事件はうやむやでおとがめなし!?)と言ったら...!

ウクライナ侵攻がおこる前は、各ニュース・チャンネル局で1日に何回も流していた最新の感染拡大阻止のための行動規制のおさらいや、その日のワクチン接種状況、感染者数などなどの「コロナ情報」がピタっとやみました。

まるでコロナ・ウィルスもすっかり消滅したような錯覚に陥ります。

ウクライナ侵攻以前からすでに、マスクをしている人を本当に見なくなりました。

昨日、8割ぐらいの座席が埋まっている状態のバスの中でマスクをしている人は皆無でした。

昨日立ち寄った店でも図書館でもカフェでも、客/利用者もスタッフもほとんどの人がマスクなしです。

薬局やスーパー・マーケットではデザイン性の高い布製マスクの半額~7割引きセールをしています。

 

イングランドでのすべての行動規制の撤廃以来、「コーヴィッド covid(新型コロナ・ウィルスによる感染症)は怖れるに足らず」という認識が社会に浸透し始めているように思います。

もちろん、「感染拡大は終わった」とは誰も思っていないでしょう。

有識者などが繰り返して発言していた「コーヴィッドとの共存」の時期がはじまったと思っている人が増えてきているように思います。

風邪やインフルエンザのように撲滅するのは不可能で、毎年必ず誰かは罹患する騒いだってどうしようもない...というような緊張感のない季節の風物詩のような感染症との共存。

12歳以上の全人口の70%弱が三回目のワクチン接種を終えている今、感染拡大率が非常に高いオミクロン株に感染しても重症化するおそれは ほぼない、らしいことからくる安心感が充満しているようです。

それに、感染とワクチン接種によって国民全体の抗体の強化も進んでいるらしいですし。

 

テストキットでテストして陽性だと隔離する義務も撤廃されました。

ええっ、陽性でも出勤奨励か!?...と思えばそういうわけではなく、政府の公式ウェッブサイトには「自宅にとどまり、『できれば if you can (!!)』仕事を休むように」と書かれています。

隔離しなくても罰金刑など処罰の対象ではなくなったというだけで、やっぱり仕事は休まなければならないようですが、「できれば」って何なんでしょうか!?

火曜日に、私は近所の診療所での乳がんの定期検査に行く予定でした。

去年あたり受けているはずだったのですが、パンデミックで緊急性の低い検査は延期になっていたのです。

ところが前日に電話がかかって来て予約はキャンセルになりました。

診療所でのコーヴィッド集団感染で職場封鎖になったそうです。(来月に再予約を入れてもらいました)

職場でマスクをずうっとしているはずの 医療従事者もやっぱり集団感染しちゃうんだ...というのが私の素朴な感想です。

マスクはした方が絶対よいに決まっていますが、マスクの着用徹底にそれほどの効果があるともいまだに思えない私です。

日本の友人が「そういえばテレビに映ったジョンソン首相がもうマスクをしていなかった」と言っていました。いえ、マスクの着用が法的に義務付けられていた時でも、英国の国会では答弁の際には外す決まりがあるのです。

日本では国会での答弁でも壇上でのスピーチでも、天皇陛下も慰霊のお言葉を読み上げる時までマスクをしていますよね。

欧米では人前で発言する時はパンデミック中でもマスクを外すのが普通です。

しなくてよい、となったらいっせいにマスクをやめるのも欧米です。

ところで、日本ではマスクの着用が義務づけられてはいないんですよね...?(疑問です)

人けのない公園やクルマの中やリモート会議でもマスクをしている人が多いと聞きましたが、それってもしかしたら戦争中に着用が奨励された「国民服」のように規律や気を引き締める意味もあるのでしょうか、パンデミックは非常時ですし。

たしかに、本当の戦争が始まってみればパンデミックの「非常時」感はグッと薄まりますね。

昨日1日の英国全土の新規感染者は371,662人。

今週になってから再びジワジワと増え始めているようです。

ぜんぜん、終わってないじゃないの!

紅白のサクラ(ということにしておいていい花木)の写真をもう一枚、昨日撮りました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

開花が早い!英国のサクラ、いえ、たぶんサクラではなさそうなそれでも美しいピンクの花が今さかり

2022年03月10日 07時37分41秒 | 英国の木々と草花

2月の半ば頃から咲き始めている「サクラ(?)」の花。

ちょうど今ごろ、花盛りです。

そろそろ、赤紫色の小さな葉がつき始めた、ちょっぴり盛りすぎも混在です。

 

さて、例の...

私の家のある短い通りを出てすぐの場所にある、2月22日、ストーム・フランクリンという名前の暴風で半倒壊した「サクラ(?)」の木です。

その時の記事のリンクです☟

じじ臭い名前の暴風3兄弟一過、かろうじて倒壊はまぬがれたサクラの木

写真を撮って、その翌日の記事にしたこの木はその日のうちに伐られちゃいました。

いたましや。

たしかに暴風もう一吹きで、あるいはちょっとした何かの衝撃でドッスンと倒壊しかねませんものね、転ばぬ先の杖、危険対策のさすが行動が早い市の仕事でしょう。

反対側の角には住宅の前庭に植えられたサクラ(と、いうことにしておきます)が開花していました。

葉もすでにちらほら出始めています。

たぶんサクラではないのでしょうね。

向かいの無残な切り株「サクラ」はもうちょっと濃い色の花弁だったように思います。

 

昨日、近所の商店街に買い物に行った途中に撮ったサクラのような木に咲く花の数々です。

 

1930年代に開発された宅地造成エリアです。

比較的広めの前庭に植えられたこれら「サクラ」を含めた立派な木々の樹齢は90年近いものがほとんどでしょう。

ちょっと横道に入ったこの☟アパートメントは1960年代の建築物ですが...

 

 

白とピンクの同じような花が咲く2本の木が並んでいました。

日本のサクラは4月に入って(地域ごとに)ほぼ同時期にぱあっといっせいに開花して、あっという間に散りますね。

はらはらと儚げに美しく。一過性の美の象徴のようにいわれているのが日本のサクラです。

いっぽう英国のサクラは、2月の終わりごろからそれこそ5月の終わりごろまでダラダラ長い期間咲き続けます。

4月をすぎて花を開くものはたいてい色が濃く、ボタボタ多重の、日本でいう「八重ザクラ」のような種類です。

ボタボタ多重の種類はながいこと枝についたまま雨に打たれてみっともなく黒ずんで、やはりボタボタ下に落ち、クルマや人に踏まれて無残につぶれていくところがイヤでも目につきます。(潔くないのです)

 

 

一本の木の開花時期は2~3週間ぐらいでしょうか、種類によって違います。

やっぱり上の写真の白っぽい、あるいは濃いピンクの花はどれもサクラではないようですね。

サクラより花びらが小さいですし、第一日本のサクラの特徴であるブタのひづめの足あとのような先っちょの割れた花びらは見当たりません。

食べられない黒いサクランボがゴロンゴロンなり下がる濃いピンクの花の咲く、絶対にサクラだと確定している木も近所にあるのですが、その花びらは、さきっぽが割れていません!

白っぽいのはナシの木であるとか、もっとサクラに似ているのはアーモンドの木であるとかいわれているのですが、実がなったところを見たことがないので判別がつきません。

暖かい日で、ティーシャツ1枚で出歩いている人もちらちら見かけました。私は半袖の上に綿のコートを羽織って出ました。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

確実に増えている、かつてはたしかに珍しかった英国の代表犬種イングリッシュ・ブルドッグ

2022年03月08日 07時59分00秒 | 英国のイヌ

ストックポートのタウンセンターで、またまた見かけたイングリッシュ・ブルドッグ!

(一週間以上前の写真です)

たしかに以前、何回も「イングリッシュ・ブルドッグを見かけることはめったにない」と書きました。

 

私の大好きな、イングリッシュ・ブルドッグ、名前の通り英国を代表する犬種です。ガニガニした脚、ダルダルしたほっぺたのみならず全身の皮膚!たまりません。

ここ最近までめったに見ることがなかったのは事実です。

それがたぶん、パンデミックが始まってからでしょうか、あちこちにいるいる!

この後にも、クルマを運転していた時に2回、歩道を歩いているイングリッシュ・ブルドッグを見かけたのです。

今まではみかけるたびに大喜びで写真を撮って大張り切りでストックポート日報に載せていた私です。

 

もうそんなに珍しくないということが分りました!

 

それにしてもイングリッシュ・ブルドックの記事が何だかたまってきちゃったような...

たしかに、若いイヌが多いですね、しかも私が見かけて声をかけたイングリッシュ・ブルドッグはなぜかすべてオス!

このディーゼルはもうすぐ1歳になるという青年イヌでした。

やっぱり落ち着きがありません。

と言ってもじっと静止していないだけでとびかかってきたり顔をなめようとぐいぐい来たりするほど活動的ではありません。

写真の輪郭が甘いのはピンボケではなく被写体が動くからです。

飼い主は、(ああよかった)自分の可愛いイヌが他人の関心の的になるのがうれしくてたまらないよくあるタイプのお母さんと娘でした。

イングリッシュ・ブルドッグの毛色で、このファーン fawn は貴重なのだと自慢されました。

ファーンというのは日本でいう「キツネ色」ですね。

ホットケーキやどら焼きのように卵と重曹を混ぜて溶いた小麦粉をふんわり焼いたお菓子のおいしそ~な焼き色を表現する色です。

(実際のキツネはもっとオレンジっぽいのですが!)

イヌの毛色を表現する時によく使う色名です。

イヌの毛色以外を表現する時、ファッション業界などではたぶんライト・タン light tan (薄い色に染めた革)とでもいうのでは?

私の好きな暖かいやさし気な色です。

 

人口の半分ぐらいの人が現在着ている、似たような黒のナイロンのキルティング・コートを着た飼い主親子は髪形も同じ。

顔立ちもそっくりで一目で親子とわかりました。

髪を黒く染めた20代後半くらいに見える、娘の飼いイヌのようです。

おばあちゃんと娘と孫息子といった感じの似合いのトリオでお買い物中でした。

イヌ連れのショッピングには2人以上連れ立って出かけないとダメですね。

お店の中には介助犬以外のイヌを連れて入ることはできないものですから、誰か1人犬と一緒に外で待っていなければならないはずです。

どうやら今、人気の犬種らしい(!)イングリッシュ・ブルドッグを外につないで待たせておくと誰かに盗まれそうです。

もと闘犬のいかつい顔立ちに似合わず気がよくマヌケっぽいこの犬種、おいしそうなソーセージでもちらつかせて誘惑すれば簡単に誘拐できそうです。

人気の犬種のイヌを盗んで誰かに売る犯罪がとても多いらしいのですが、それとは別にお金持ちの飼い主のイヌを狙って身代金を要求するケースも増えてきているそうです。

珍しいらしいファーン色のディーゼルくんの飼い主は見たところお金持ちには見えません。

やっぱり労働者階級風の話しぶりと見かけでした。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

工事中のマージー・スクエアの近辺の、久々のストックポート観光案内...

2022年03月05日 07時30分37秒 | ストックポートとその周辺

前回記事の、ほっぺたダルダルイヌ2匹を見かけたマージー・スクエア Mersey Square の...

半分が大規模な工事中です。

上の写真の黄色い仮囲いの内側から橋(ウェリントン・ブリッジ Werington Bridge )の丸いアーチをくぐった向こう側までのストックポート・バスターミナルをピッカピカに作りかえる予定なのです。

グレーター・マンチェスター内やその周辺州を行き来するたくさんのバス路線の終点、起点になっている大きな規模のバスターミナルです。

ウェリントン・ブリッジの上から見下ろした、工事中部分のマージー・スクエアです。

 

ウェリントン・ブリッジの上を走るのは、国道A6です。

国道A6はロンドンと、ストックポート、マンチェスターを経てスコットランド国境の町、カーライル を結ぶ古代ローマ人が基礎を築いたという長大なイングランド縦断道路です。

反対側には、名物ストックポート・ヴァイアダクトStockport Viaduct(鉄道橋)。

ストックポート・ヴァイアダクトは1839年から1840年にかけて建設された「公称;世界で2番目に大きいレンガ建築」なのです。

順位の決め手は、高さでも長さでも幅でもなくレンガの数だそうです。

もちろん、もっと高くて長くて幅の広いレンガの建築物を有する都市はこの決め方に不満を持っていることでしょう。それぞれの基準で他にも「世界で1番、2番目に大きい」レンガの建築物が存在するのでは、と想像がつきます。

 

国道A6を渡って、マージー・スクエアと反対側の、バスターミナル部分を見下ろしてみたら...

去年の夏の終わりごろに始まった工事ですが、やっと工事の準備が整った...ぐらいの進み具合です。

工事開始前はいくつもの長い「シェルター」(縦に並んだ数多くのバス停を覆う屋根)が並ぶコンクリート舗装のバスターミナルだったのです。

 

工事が始まってからずっと閉鎖されている、ウェリントン・ブリッジ(国道A6)からバスターミナルへ降りる階段入り口です。

 

ウェリントン・ブリッジとストックポート・ヴァイアダクトの下にはリヴァプール湾を経てアイルランド海に流れ込む大河、マージー河が流れています。

「大河」と言っても、ここら辺ではショボいゴボゴボ川...下流へと流れすすむうちにいくつもの支流を飲み込んで川幅を増していきます。

 

マージー・スクエア名物(と勝手に私が決めつける)のハトの群れの写真をもう一度。

 

 

4年前に撮ったこんな写真が出てきました。

雨の日に、ウェリントン・ブリッジのアーチの下で雨宿りをするハトたちです。

(ぎょっ、ストックポートの風景写真は1,000枚近く撮りためています)

 

パンデミック前のマージー・スクエアの写真です。

左側に見えるのは1932年建造の映画館、プラザ(正式名はプラザ・シネマ Plaza Cinema だそうです)。

アール・デコ様式の内装が完全無欠に再現されています。

右側の高い煙突のある19世紀の綿織物工場は世界に2つだけあると言われている、帽子に特化した珍しい博物館のひとつ、ハット・ワークス Hat Works です。

ストックポート観光の目玉アトラクションだということです。

入場無料なので暇な時にしょっちゅう行ってみているのですが、入館者は少ないし勝手に見られる常設展示が今ひとつパッとしない...と思えるのは私の個人的感想ですが...古い機械を動かして実演してくれるガイド・ツアーがなかなか見ごたえありなのです。

(当日、入場してからでもオッケーの予約要です)

そのうちストックポート日報でもご紹介しなければ、と思いつつ刊行後8年間記事にしたことはありません。

戦前のロンドン紳士の必須アイテム、ボーラー・ハット(つばを巻き上げた丸くて硬いフェルト帽)の国内有数の生産地だったストックポートは現在「帽子の町」として売り込むつもりみたいなのですが、なぜか周知度は今ひとつ。英国内でも帽子とストックポートを結び付けて思いつく人はまれにしかいないでしょう。

ボーラー・ハットをかぶったキャラクター(例;シャーロック・ホームズの相棒、ドクター・ワトソン)のゆるキャラでもデザインすればいいのかもしれません(あ、ゆるキャラ、もう古いですか)

ハット・ワークスも今は3年にわたる改装工事中です。

ウェリントン・ブリッジとストックポート・ヴァイアダクトが同時に見えるスポットです。

 

(3年前の写真です)

そもそも8年前にストックポート日報 を書き始めたきっかけは、日本人の知らない英国の名所を写真で紹介したいと思ったことなのです。

手始めに、私が住んでいるストックポートから。

「地球の歩き方」に載っている場所以外行く価値がないと思っている日本人がどうやらとても多いらしい、と聞いたものですから。

その当時と違ってインターネットがより身近に幅広い層に普及している今は旅行先に限らず人々の興味の対象がより多様化していますね。

ストックポート日報は「イギリス観光案内ブログ」として登録されているはずです。

時々、原点に戻ってストックポートの観光案内を(くどくどと)繰り返してみることにします。

 

バスターミナルとハット・ワークスの完成後にまた追加レポートをおおくりします。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ほっぺたダルダルイヌのダブルショット、語らいのジャマをしてしまったかもしれない飼い主と仲間とのあまりフレンドリーではなかった一瞬の交流

2022年03月03日 07時00分00秒 | 英国のイヌ

ストックポートのタウンセンター、ふたたびです。

 

タウンセンターのそのまた中心に位置するマージー・スクエア Mersey Square に集結した一団の男女と不穏な顔つきのイヌ2匹。

写真を撮っていいかと聞いたら快く承諾してくれましたが、なんだかイヌについていろいろ聞ける雰囲気の集まりではなかったのです。

それまではおしゃべりがはずんでいたこの人たちは私の参入で無言になりました。私が写真をそそくさととっている間、むっつり黙る決して若くない大人の集団とじーっとおとなしいイヌ2匹。


私の大好きな物憂げな顔をしてほっぺたがダルダルした闘犬系のイヌが2匹いっしょです!

ボクサー・ドッグ boxer dog(左、純血ではなさそうです)と、現在大人気のフレンチ・ブルドッグ French buldog(右)。

実はこの2匹の組み合わせ、以前たしかに目撃しています。

庭園、邸宅+農場を公開しているナショナルトラストの運営する広大な教育アトラクション施設、タットン・パークの屋外カフェで見かけています。

タットン・パークに関してはストックポート日報刊行以来8年間に数限りなく記事にしています。

その時は離れた場所にいたイングリッシュ・ブルドッグの写真を撮って記事にしています。

その時に見かけた私の好きな最強コンビ、フレンチ・ブルドッグとボクサー・ドッグの写真が撮りたかったのですが、やはり飼い主に気楽に話しかけにくい何かがあって、通り過ぎるのを見送った記憶があります。

飼い主のことは全くおぼえていないのですが、この日のこのおとなしい2匹はたしかに7年前の最強コンビだと思います。

2匹とも友白髪の10歳近い老犬です。目の周りが白くなっています。

動きが極端に鈍いのもうなずけます。

それでもボクサー・ドッグのダルダルしたほっぺたにスポッとおさまるお気に入りのおもちゃ、テニスボールをどこに行くにも持ち歩く、やんちゃ坊主ぶりがほほえましいですね。

ほっぺたダルダルイヌの、しかも大型犬のボクサードッグを特に好んで連れ歩く飼い主のステレオタイプをまた一組、カメラに収めてしまいました。

こういう「スノッブ」なレポートは好ましくないのですが、やっぱり労働者階級風です。

外出先で私が出会う、潰れた顔のほっぺたダルダルイヌを連れたスポーツウェア(例)の労働者階級風の飼い主のほとんどはイヌのことで話しかけられるのをとても喜ぶ気のいい人たちです。

私の写真のためにポーズをつけさせようとしてくれたり、イヌ自慢をしたり...イヌを褒める私に素直な好感を示してくれるのが普通です。

今回あったこの人たちは私が彼らの仲間ではないことを意識したのでしょうか、フレンドリーではありませんでした。

私が白人ではないことも関係があったのかもしれません。(間違いだったら、この人たちにお詫びをしてこの一文を即撤回しますが確かめようがありません)

いえ、ただ単に話をしていたところを、イヌの写真を撮らせてほしいなんてわけのわからないことを言ってくる知らない人(私)の態度に当惑していただけかもしれません。

 

マージースクエアに住みつく名物(?)のハトの群れです。

ロンドンのトラファルガー・スクエアでのハトのエサやりは現在禁止されているそうですが(!)ここマージー・スクエアではハトにパンくずをやるのを楽しみに毎日やってくるお年寄りがけっこうたくさんいるようです。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2月の終わりの平日の午後、通りがかった市庁舎で挙式をあげる花嫁さんを目撃、お幸せに!

2022年03月01日 08時22分18秒 | 英国の、生活のひとコマ

ストックポートタウンセンターのはずれにある白亜の市庁舎 Stockport Town Hall(旧館)の周りの斜面のクロッカスの写真を撮るためにそばに寄ったら...

市庁舎内の結婚登記所で結婚式を挙げる花嫁さんがクルマから下りたところに行き会わせました。

宗教色抜きの合理的で簡素な結婚式ができるのが登記所結婚式 registry office wedding です。

費用を調べてみたら現在、基本が57ポンド(8801円)でした。

私たちもここで18年前に式を挙げました。

参列者はうちの子供2人と証人の2人だけ、の本当に簡単な式でした。

私の式服は夫に買ってもらった黒の膝丈のワンピースでした(お葬式やパーティに重宝しています)。

英国では、新婦の婚礼衣装を新郎が式前に見るのはすごーく縁起が悪いこととされていますが、私たちは縁起かつぎやしきたりみたいなことを重要視しないたちなので気にしませんでした。

 

この花嫁さんはフルレングスの白いすそが広がったドレスで本格的ですね。

写真を見て、教会式には欠かせないヴェールをつけていないのに気がつきました。

2月末の平日金曜日の午後、晴天でしたが肩を出した流行りのドレスはちょっと寒そうです。

お父さんらしい人と会場に入る前に写真を撮ってもらっていました。

リボンをかけた旧式のミニ・クーパーがかわいらしいですね、レンタルかな?

式場入り口のあるほうへ歩いていく途中、大急ぎの盛装した年配のカップルに追い抜かされました。

盛装といっても男性はスーツに無帽、女性はデイドレスにそれでも帽子の略式みたいな「ファーシネーター (華やかな飾りのついたヘアバンド)」をつけていました。

花嫁が入場する前に席についていなければならない列席者だったようです、遅刻ギリギリ。

私たちの時は入り口で待ち合わせをした証人2人と新郎新婦の家族4人がいっぺんにゾロゾロ入室、というしきたりまるで無視の挙式でしたが。そもそも、登記所での結婚式には誰がいつ入ってくるなんていう決まりはもともとないのです。

もちろん自分たちの創意工夫でにぎやかに楽しく、また豪華に、あるいはしきたりを持ち込んだ演出をしても全然かまわないはずです。

 

ストックポートの市庁舎旧館は時計塔を含めた正面部分をさして「ウェディング・ケーキ」の愛称があります。

 

そう言えば、この花嫁は式の華やか度をグーッと上げる一団のブライド・メイド(おそろいのドレスを着た花嫁の友達)を引き連れていませんでした。

平日の午後の、簡素かつ自分たちの価値観に会う格式を備えた挙式だったようです。

お幸せに!

 

...ちなみに、英国では日本のように「籍を入れるだけ」(書類の作成だけ)で結婚することはできません。教会やモスクなどの神職者か登記所の係官の前で宣誓をしなければ婚姻の成立は成り立ちません。成人2人の証人の立ち合いも必須です。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする