イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

電車で行けるピーク・ディストリクト、食いつくしヒツジの残したフリースと名物パブ

2024年07月29日 05時52分54秒 | ピーク・ディストリクト

イングランドの典型的な田園風景が楽しめるピーク・ディストリクト国立公園Peak district National Park、マンチェスター(とシェフィールド)から電車で行けるイーデル Edale の日帰り散策コースの提案、続きです(今回で最後です)

 

次の放牧地も...

草ボーボー、ヒツジもいません。

いつもヒツジでいっぱいの「この世の極楽」だったのですが。

 

広い放牧場に、絵になる古い納屋がポツンとたっています。

使われているのかいないのか...?使われていないとしたら、この物件は「景観の1ポイント」として保存されている確率はかなり高そうです。

...でも、写真(☟)を見返してみたら屋根が伝統的な「スレート葺き Slate roofing」ではなく、風情のないトタン屋根でした...やはりピーク・ディストリクトにコッツウォルズのような見せかけの「昔ながらの田園風景」を期待するのは無理でした...「昔ながらの」見かけには、とにかく維持費がかさみます。

平たい岩3枚セットのスクイーズ・スタイル squeeze stile と木戸を抜けた次の放牧場は...

上の写真は通り抜けた後に振り返って撮った写真です。

先ほどまでの草ボーボーとは打って変わって短く刈りこんだような草が密に生えています。

 

(納屋が写っている上の写真を見ていただけば柵の向こうとの違いが瞭然!)

ちょっと前までヒツジの群れが放牧されていた形跡が明らかです。ー面、食いつくされた草地にトゲトゲして不味そうなアザミばかりがポツポツと残っています。それと...

毛刈り前の暑苦しそうにモコモコ生えていたフリース fleece (ヒツジの被毛)がいっぱい、トゲトゲしたアザミの茎や短い草にからみついていました。

夏にヒツジの放牧場を通るとつい拾い集めたくなる強い誘惑にかられます。以前じっさいに、両手に抱えるほど集めて持ち帰ったことがあります。(夫はイヤな顔をしました)

編み物をする私はクズフリースを集めて紡いで毛糸にしてみたいといつも思うのですが、きれいにするのがとてつもなくめんどくさそうなので、実現していません。(持ち帰ったフリースは捨てました)

手触りは、ねっとりしっとりしています。未脱脂ウールの暖かい匂いがします。落ちたばかりのフリースにはノミやダニがついていると言われますが、宿主から切り離されたノミやダニが何日も生き残るとは思えないので心配いらないはず...です。

この場所は雨が降るとぬかるむのか、部分的に敷石が敷かれていました。それもまっすぐではなく、風情のあるリボン状に。

以前ここを通った時には、パラグライダーがすぐ後ろにドサッと着陸してビックリしたのでした。

周りにハンググライダーやパラグライダーの離陸地点として知られる「ピーク peak(標高615m以下の低い山)」の頂上がたくさんあります。ただ、この場所は着地の場所として知られているわけではないので...おそらく着地点を誤ったのでしょう。

背景に連なる木々の向こうには、ハイキングのはじめに渡った小川と村の中心があります。

 

 

小川ぞいの木々の間の小道を少しあるくと見つかるこの迫力ある樫の古木の左側に...

川を渡る橋があります。キャンプ場の端の方を抜けて、駅から続く道(Mary's Lane) の、この...

教会のむかいあたりに出ます。

また学校や郵便ポストのある店やカフェの前を通って、名物パブ、オールド・ナッグス・ヘッド the Old Nag's Head に戻りました。

 

無数にあるハイキングコースの拠点となる、有名なパブです。

本格的なハイキング、登山装備の客に混ざってカジュアルな街着の私たちはけっこう浮いていました。

すべて地元産の畜肉を使った本格的なパブ・ランチを提供するグルメパブです。レギュラー・メニューの他に食材の供給状況によってかわる本日の特別メニュー Specials があるようです。

どうでしょうか?ちょっと高めに見えますが(例;ビーフ&スティルトン・パイの £16-95 は 3,361円)かなりのボリュームですよ。

上から3番目は、ベジタリアン向きです。

私たちは、途中でピクニックのサンドウィッチを食べたので、食事はしないでエールとJ2O(ジェイ・ツー・オー、フルーツ味のソフトドリンク、アルコールの摂取ができない私のパブドリンクの定番です)を外の席で飲みました。

すぐ横に坂の下の小川のせせらぎがジョロジョロ聞こえてきます。

 

お手洗いに行こうと、適当なドアから中に入って迷い込んだのが天井の高いこのホール。

ド田舎のパブのくせに、まるで中世の館のミニチュア版のような豪華さに圧倒されました。もとは村の鍛冶屋だった17世紀の建築物です。

1時間に1本の帰りの電車に不都合な時間だったので、ヒマつぶしに常に開いているという教会に立ち寄りました。

1882年建造の比較的あたらしい教会です。

価値のある建築物ではありませんが、日中扉を開け放して道行く人を歓迎している教会は近頃とても珍しいはずです。バチあたりな破壊行為や、貴重な持物を持ち逃げするドロボウを防ぐために礼拝やイベントの時以外は厳重に戸締りする教会がほとんどです。

ボランティアらしい信者のおじいさんが朝から境内の芝生の手入れ、訪問者の案内をしていました。

ひんやり涼しく、勝手に座ってくつろがせてもらいました。

教会の名前がわからなかったので今、調べました。The Church of the Holy and Undivided Trinity...長い!聖なるかつ不可分なる三位ー体教会、国教会の教会です。

ピクニックしたり、パブに寄ったり、いちいちとまって写真を撮ったりしていたため、2時間ぐらい費やしました。そのぐらいの時間の余裕は欲しいですね。計画的に行動すれば教会での時間つぶしは不要でしょう。

電車の時間までの時間つぶしが必要ならばビジターセンターでのお土産ショッピングをおススメします。

歩くだけなら1時間で足りるはずです。

電車の時刻はウェッブサイトで前もって調べておくとよいでしょう。time table for Edale from Manchester Picadilly (あるいはShefield )でヒットします。

 

 

 

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