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つぶよりのつぶやき The Twinkling Twitter

福井を愛するがゆえに、地域や身の回りのいろんなことに勝手にコメントしています。

はじめに

福井を中心に、地域や身の回りのことに勝手にコメントしています。話題はいろいろですが、基本は福井への愛です。福井とあまり関係ない話もありますが、それは福井人としての視点ということでご了承ください。 なお、当然ですが、このブログの内容については、stanzaが所属する組織(公表していませんが)の考え方とは無関係です。 ブログランキング参加中=いいね!と思っていただけたらクリックをお願いします

サンドーム福井での就活イベントに毎年思うこと

2013-01-06 | 社会問題




大学生の就職活動のシーズンとなり、1月4日、福井県内の223社が参加する県内最大の合同企業説明会(ごうせつ)という触れ込みで、「ふるさと企業魅力発見フェア」が越前市(体感的には鯖江市だが)の大型イベント展示施設「サンドーム福井」で開催された。このイベントは少し前から毎年実施されているようで、田舎でビジネスベースに乗らないのか、リクナビやマイナビではなく、県などが主催になっている。

わざわざ正月明けのこの時期に実施するのは、当然のことながら、福井から県外の大学に進学している学生が帰省している期間を狙ったものと思われる。なのに、このサンドーム福井、なんと公共交通機関の便がなく、JR鯖江駅から歩くと15分以上かかる。タクシーに乗れば別だが、あいにく雪のシーズンでもあり、スーツや革靴で雪道をトボトボと歩いて行かなければならない。まさかアノラックや長靴では参加できないだろう。

県外の大学に在学している学生が自家用車を所有している可能性は極めて低いと思う。家に車があってもペーパードライバーが多く、まして雪道はハードルが高い。1月4日は平日であり、家族の送迎も難しい。いったいどうやってこんな不便な会場まで行けというのだろうか。せめて鯖江駅からシャトルバスでも出してくれればいいのだがそれもない。みんなタクシーで乗り付けたのだろうか。

福井大学や福井県立大学など、県内の大学の学生ならばほぼ自家用車を所有しているだろうが、大学が冬休みのこんな時期に開催しても彼らはそのほとんどが県外の実家に帰省しており意味がない。こうした学生に福井県内に就職してもらうのは大変重要だが、この日程では参加は少ないだろうし、そうした合説はほかでもやっている。それでも1600人が集まったそうだがどんな学生だったのだろうか。

こんな不便な場所にイベント施設を作ったのが悪いのか、イベント施設があるのに公共交通機関を整備しないのが悪いのか、それともこんな施設とわかっていて自家用車のない層を対象としたイベントを開催するのが悪いのか。いずれにしても利用者の視線には立っていないように思えるし、今回の場合は県外の学生が対象ということで特に問題が大きい。たぶん自分たちが車しか使わないから想像がつかないのだろう。

ところで、このサンドーム福井、施設のすぐ近く、敷地内とも思えるようなところをJR北陸本線が走っている。鯖江駅と武生駅のちょうど中間ぐらいになる。ここに駅を作ればサンドーム福井はたちまち駅前の超便利な施設に変身するのだ。もちろんイベント開催時だけの臨時駅でいい。見たところホームを設置するスペースも十分ありそうだ。コンサート開催時など相当の利用があると思う。JRもひとつ考えてみてはいかがだろうか。

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敦賀原発2号機の活断層問題と原子力規制委員会

2012-12-13 | 社会問題

先日の国の原子力規制委員会の現地調査で、日本原電敦賀原子力発電所2号機の真下を通っている破砕帯が活断層の可能性が高いと決め付けられた。それゆえ、敦賀2号機の再稼動は認めないそうだ。全国紙のトップニュースである。報道によると、これで敦賀2号機は廃炉になる可能性が高くなってきたとのことである。時期も不思議で、選挙中の政権が変わる前に急いで結論を出した感が強い。

それに、活断層の「可能性が高い」などの表現にとどまっていて、科学的根拠というにはちょっと疑問がある。本当に危険なら放っておけないのは当然であるが、そもそも何十万年というスケールの話で、可能性だけなら日本中どこでも危険である。そもそも今まで一度だって地震の予知もできていなかった学者が地震の可能性を正確に判断できるとは思えない。

原発が止まり、日本原電や関連会社はもちろん、敦賀の街も飲食・宿泊業界などを中心に売上げが減少しているとのことである。いつか再稼動するということであればがまんができるだろうが、再稼動がないとなると希望はなくなってしまう。本当に危険ならやめなければならないが、これまで国策に協力してきた地域に対し、何らかの手立てが必要である。

原子力「規制」委員会というのも変な名称である。「安全管理」委員会とかいう名称ならならわかるが、はじめから「規制」って何だろうか。組織上は、環境省の外局だそうだが、原子力規制委員会設置法を読んでも、事務分掌はいろいろと書いてあるし、独立して職権を行使するとは書いてあるものの、どういう権限があるかについてはよくわからない。

「再稼動は認めない」とか「廃炉にせよ」というのはだれが何の権限で命じることになるのだろうか。そして、それは不服訴訟の対象になるのだろうか。組織の独立性は結構なことだが、委員会の判断は、結果的に地域はもちろん、日本全体に大きな影響を与える問題である。学者ばかりたった5人で決めて本当に大丈夫なのだろうか。

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福井は地震が少ないという統計が

2012-12-10 | 社会問題

東日本大震災を契機に、日本全体で、特に東日本で地震活動が活発になっているようだが、福井はどれくらい地震が多いのか(あるいは少ないのか)ということを仕事上ちょっと調べる必要があり、ホームページを当たってみたら、気象庁が地震データベースなるものを発表していることがわかった。これはかなり詳しい資料になっている。

このデータベースは、全国各地(都道府県別や観測点別)の地震の震度ごとの回数をまとめたものである。一覧表にはなっていないが、必要だったので過去30年分を都道府県ごとに検索してみた。データは震度1からあるが、実際に人間の生活に影響があるのは震度4ぐらいからだと思うので、震度4以上の地震の発生回数を一覧表にしてみた。(見にくいですがグラフで表示)

ワースト1位(一番回数が多い。)は、東京都である。関東周辺は多いと思ったが東京は特に突出している。考えてみると、都道府県ごとの値というのは、その都道府県のどこかの観測点で観測されればカウントされるので、区域が広くなると回数は多くなりがちで、特に東京のように島しょ部を含む場合、三宅島とかの地震がカウントされるため、多く出ると思われる。といっても、観測点で比較しようと思うと、どの観測点を取ってよいかわからないので難しい。

その辺は割り引いても、やはり関東、東北地方の県が多くなっている。福井は40位?で、かなり少ない方に当たる。少なくとも現在のところは比較的安全・安心な県ということができるだろう。北陸や近畿は総じて少ない。ということで、みなさん安全・安心な福井へどうぞ。といっても将来を保証するものではもちろんないのだけれど。

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大学はどこへ行けばいいのだろうか

2012-12-01 | 社会問題

どこの大学に行くという話ではなく、大学がどこに行くかという話である。田中真紀子文部科学大臣の例の「大学不認可発言」の背景にあるのは、「大学が多すぎる」、「大学の教育水準が低下している」という発想であるらしいが、これに関して思い出すことがあるので少し書いてみたい。レベルの低い大学がなくなっても国民の学力水準が向上するわけではないし、むしろ学力の低い受験生をこうした大学に入れて少しでも勉強させれば世の中のためなるのではないかというお話である。

かつて、「日本橋学館大学」という大学が話題になった。日本橋学館といっても、日本橋ではなく、千葉県の柏にある大学である。リベラルアーツ学部という学部だけで、その中が学科に分かれている。リベラルアーツは、普通はどの学部でも最初に学ぶ領域であり、それで単独の学部が成立するのだろうか。まあ、東大にも教養学部というのがあるので否定はしないけれど。

この大学、シラバス(というか教育内容)が話題になっていた。シラバスというのは、毎回の授業内容を記載したものである。今は少し変更されてしまった(というか、あまりに恥ずかしいので書き方を変更したのだと思うが)が、以前のデータを見ると、英語はアルファベットの読み方、書き方から始まり、辞書の使い方を経て名詞の複数形、be動詞へと進む。数学は小数と分数の計算、円の面積などの講義が並んでいる。

今どきの大学生はそこまでしないといけないのだろうかと思うが、リメディアル教育と呼ばれるこういう内容を教育している大学はほかにもたくさんあるはずで、むしろこの日本橋学館、なかなか潔い。学長は、「本学は、授業の詳細をあえて公にしている。現実の学生と向き合い、リメディアル教育に真正面から取り組む姿勢が本学の特色であり、生き残るための術だと考えるからだ。」としており、これはこれで立派だ。

進路を見ると、金融機関や公務員、大手メーカーなどへの就職者もいるし、他大学の大学院への進学者も結構いる。アルファベットの読み書きから教えなければならない学生を企業に就職できるまで教育しているのならなかなかすばらしいことであり、問題なのは大学ではなく高等教育の方だろう。ただ、このシラバスが公開されたせいで、ここの学生はもう大学名を言えなくなってしまっただろうが。

余談であるが、この大学、入試もユニークで、一般入試や推薦入試など、併せて40回ほど入試があるようだが、驚くのは「訪問入試」というのがあることだ。申込みがあると、教員が高校などへ直接出向いて入学試験を実施してくれるらしい。便利な世の中になったものだ。考えようによっては、何人来るかわからない中で地方会場を準備して入試をするよりコストが安いかもしれない。ちなみにこの大学、受験者数を公開していないが。

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「スマート」な家電製品はどこへ行く

2012-11-09 | 社会問題

最近、「スマート家電」という名前をよく耳にする。パナソニックのCMで吉瀬美智子が呼びかけているアレである。スマート家電の定義ははっきりしないが、どうやら、スマートフォンやタブレット端末を利用して制御できる家電製品、あるいはそうしたシステム全体を指しているようである。パナソニックによると、「スマートフォンで家電を自在に操ることができ」るそうだ。

ところが、よく見てみると、まず、エアコンは外から消すことはできるが、外から点けることができない。これは笑える。電波を利用し、外出先などから遠隔操作でエアコンをオンできる機能は、電気用品安全法技術基準への適合に課題があるとのことで、経済産業省からストップがかかったのだそうだ。消す方はあまり使わないと思うが。法律も法律だが、そんな中途半端な製品を出すというのもいかがなものか。

洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなど、ほかの家電製品もまあ単なる高機能リモコンである。洗濯機は、洗剤の種類や量をスマートフォンで選んで転送するのだそうだ。冷蔵庫は、エコの状況を確認するだけのようで、電子レンジは単なるレシピ集だ。まあ、血圧計などの健康器具については、長期のケアも必要であり、それぞれに機能を持たせると高くなるのでわからないでもないが。

また、ちょっと違うが、エプソンでも、外出先のスマートフォンなどから自宅のプリンタにプリントできるというのを売りにしているようだ。これなどどう考えても活用シーンが思いつかない。留守の自宅でプリントだけ先に終わっていて何か意味があるのだろうか。しかも紙が詰まっていたりしたらどうなるのだろう。

機能や価格の競争が行き詰まり、なんとしても新しい切り口が必要だというのはわかるが、無理にスマートフォンをくっつけてもうまくいかない。

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著作権法の改正に思うこと

2012-10-03 | 社会問題

著作権法の一部を改正する法律が10月から施行された。その内容は大きく2つに分けられるが、1つ目は、「違法にアップロードされた音楽・映像を違法と知りながらダウンロードする行為」について罰則が設けられたこと。なぜか音楽と映像だけで、ゲームや漫画などは含んでいない。YouTubeなどで視聴する行為は、パソコンにキャッシュが作成されることがあるものの適法らしい。ダウンロードとキャッシュの区別は難しいし、立法者が完全に理解しているかどうかは不明である。

こちらは、どうやって取り締まるかの問題はあるものの、違法な映像や音楽が氾濫している現状ではある程度やむを得ないと思う。しかし、今流行の音楽を違法にアップロードするのはさすがにまずいと思うが、今では手にはいらないような昔の懐かしい映像や音楽をアップロードするのはある程度容認されていいのではないだろうか。これをYouTubeで鑑賞することは結構な楽しみであったのだが、残念なことにこれを録画・録音することも罰せられることになった。

もう1つは、さらに問題がある。「技術的保護手段」の回避等を行うことにより著作物を複製する行為は、私的利用の範囲であっても違法となってしまったのである。CDやDVDのコピー、リッピングである。もともと強引な法律が、国会審議の過程でさらに修正され、条文のできが悪いのでわかりにくいが、要は普通にコピーできないものを何らかのソフトを使ってコピーすることは、自分で使うためであっても違法になってしまったということである。

よって、今後は、CDについては一般的に(なぜか)技術的保護手段が施されていないので私的利用の範囲でコピーすることは適法(一部のコピーコントロールを除く。)だが、DVDについては一般的に技術的保護手段が施されているので自分が買ったものをコピーするのは私的利用であっても違法と解される。すなわち、自分で買ったDVDの映像をスマートフォンやタブレットに取り込んで自分で鑑賞することも違法なのである。

しかし、フリーソフトが1つあれば難しいことを考えなくてもたいていのコピーは可能であり、普通のユーザーが「技術的保護手段」について思いをはせることはほとんどないだろう。結局、明確なビジョンを持たずに、圧力団体の都合だけを聞いてその都合のいいことに関してだけ立法を進めるからこんな矛盾した法制度になる。CDやDVDが売れないからと制度改正しても、これではますます売れなくなるだろう。売り上げの推移を見守りたい。

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ドラマ「ドロクター」に地域医療を思う

2012-09-24 | 社会問題




先日、NHKで前後編に分けて放映された「ドロクター」というテレビドラマを見た。福井県は嶺南地方の山奥、名田庄診療所に勤務するドクター・コトー、中村伸一医師の物語である。ドロクターというのは、「どろくた」(やんちゃという意味だそうだ。)という方言とドクターを掛けた言葉らしい。研修医で派遣された名田庄村(今はあの大飯原発再稼動ですっかり有名になったおおい町になっている。)で、地域医療に賭けた医師の物語である。

中村先生は、名田庄村を在宅医療の先進地にしてしまった。医師がたった1人の診療所で日夜勤務することには本当に頭が下がる思いである。福井県では、自宅や住み慣れた地域で自分らしく生きる「エイジング・イン・プレイス」を目指しているようだが、まさにその理想の形である。さらに、先生はこれを全国に広げる「全日本名田庄化計画」という壮大な計画を持っているそうだ。

中村医師とは仕事で一度お会いしたことがあるが、とても気さくな方である。あちらはたぶん覚えていないと思うが、看護師を目指す若い人たちに交じって講演も聞かせていただいた。先生の講演は随所にユーモアを交え、退屈とは無縁で、感動的なものであった。看護師を目指す学生たちも、一層その志を高めたことと思う。地域医療は、医師不足、看護師不足が続いており、少しでも増やさないといけない。

ドラマは、随所に名田庄村の風景が散りばめられているものの、残念ながらそれはあらかじめ撮ったビデオ映像のようで、ロケ地は福井ではなく、茨城とか山梨であるようだ。テレビドラマは映画とは違い、出演者のスケジュールや予算の関係で、ロケバスで日帰りできるのが条件なのであろう。こればかりはいくら新幹線が開通しても無理だろう。まあ、見ている人は名田庄村だと思ってみているだろうからそれでいいのだけれど。

ドラマだけ見ていると都会から来た医師のような印象を受けるが、先生は三国の生まれで、福井県立藤島高校卒業の、生粋の福井県人である。ドラマの主演は、本物とは少しイメージが違う(失礼)、小池徹平と木村文乃で、それに、イッセー尾形がなかなかいい味を出している。徹平クンの演技がイマイチであるが、まあ、「白い影」の中居クンの医師役よりは少しは医師らしいだろう。むしろSMAPの草なぎクンあたりが適役だったのではと思うが。

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領土問題はかように難しい

2012-08-21 | 社会問題

先日、日本の領土とされている尖閣諸島に香港の活動家団体が上陸したが、日本は出入国管理及び難民法違反で逮捕したものの、対応を持て余した挙げ句、公務執行妨害罪などには問えないとし、強制帰国させてしまった。テレビで見ると、国へ帰った彼らはもはやヒーロー気取りである。

尖閣諸島が本当に歴史的に日本の領土なのかはよくわからないが、まあわが国の公的見解により日本の領土だとして考えると、出入国管理及び難民認定法は、旅券を持たずに入国した者を処罰するような規定であり、今回のような国の主権を脅かすような行動とはまったく次元が違う話である。

刑法に内乱罪というのがあるのを思い出した。条文の順番からかなり最初の方で習うのだが、試験にはまず出ないところだ。国の領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、首謀者は、死刑又は無期禁錮に処することになっている。きわめて重罪である。

この条文も別の意味でちょっと次元が違い、そのまま今回の行為に適用するのは難しそうである。しかし、自分は別に愛国主義者ではないが、国の主権を脅かそうとする者に対し、もう少し現実的に刑法で罰せられるようにすることが必要なのではないだろうか。一方では、侮辱を加える目的で外国の国旗を焼いただけでも2年以下の懲役になるのである。

その後、東京都などの地方議員も尖閣諸島に上陸したが、こちらは何と軽犯罪法違反にしか問えないそうだ。しかも逮捕、起訴は政治的判断から見送られそうである。軽犯罪法の「入ることを禁じた場所又は他人の田畑に正当な理由がなくて入つた者」に該当するのだろうか。拘留又は科料の微罪である。これもちょっと次元が違うと思うのだが。

ところで、ついに東京都まで尖閣諸島への上陸を申請したらしい。個人の土地に立ち入るのに何で国の許可がいるのか、何の法令に基づくのかは報道もされていないのでよくわからないが、この領土問題、おママごと政権にはなかなか対応が厳しい話である。

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ボリショイサーカスの事故に見るマスコミの都合

2012-07-15 | 社会問題

福井(正確には越前市のサンドーム福井)でボリショイ動物サーカスが行われている。7年ぶりだそうだ。ボリショイサーカスといえば、ロシアの国立サーカスだし、何にせよ、福井でイベントが行われれば福井の経済も少しは潤うだろうから、それについては歓迎したいと思う。

この公演、主催は、福井新聞社及び福井放送となっている。3公演で5000人というのが盛況なのかどうかわからないが、15日付けの福井新聞は、自社の主催ということで、カラー写真付き5段抜きで初日の様子を華やかに描いている。いわく、「ゾウ曲芸大迫力、ボリショイサーカス開幕、サンドームに5000人」とのことである。

ところが、その少し下に普通なら見過ごしてしまうきわめて小さいベタ記事がある。要約すると、このボリショイ動物サーカス福井公演で、サーカス団員のベラルーシ人の男性がシーソーの反動で跳ね上がり、地上約4メートルにあるいすに飛び乗った際、いすが壊れて落下。頭などを強く打ち、福井市内の病院に搬送されたが、意識不明の重体とのことである。お気の毒である。

たとえば、県や市が主催する行事でこのようなことがあれば、仮にどこかに委託した事業であっても、まず普通ならその時点で中止にせざるを得ないだろう。原因もよく調査しないといけないだろう。もしそのまま続けたりすれば、マスコミはお得意の論調で次々と叩きにかかると思う。なんせ、警察が何の責任もないあの祇園の事故の夜に懇親会をしていただけでも叩くのだから。

ところが、紙面では翌日以降のチケットの案内までしていて、中止になった様子はない。原因を調べている様子もない。イベントの記事と事故の記事、普通ならスペースは逆ではないだろうか。しかも、よくあるいわゆる名義だけの主催ではなく、福井新聞は実質的にも主催者である。さて、この日、当然、福井新聞社、福井放送は飲み会を自粛しているのだろうね。

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アウシュビッツと命のビザと敦賀

2012-07-13 | 社会問題

[先日、NHKテレビの「追跡者・プロファイラー」で、ヒトラーの特集をやっており、岡田准一がアウシュビッツ収容所を訪れる様子が紹介されていた。ナチスの虐殺のことは、教科書で学び、何となく知識としては知っていたのだが、収容所を映像で見るとやはりかなりの衝撃がある。

広島の原爆記念館の展示にもかなり衝撃を受けた記憶があるが、意外にもアウシュビッツ収容所も一般に公開されているようである。ポーランド南部のようで、機会があればぜひ一度見てみたいと思うが、観光気分でというわけにはいかないだろう。

その、ナチスの迫害から逃れようとした多くのポーランド系ユダヤ人に、外務省の指示に背いて、日本領事館で人道的立場から日本通過ビザを発給した杉浦千畝という人物がいるそうだ。杉浦は敦賀人というわけではないようだが、彼の発給したビザにより数千人のユダヤ人が敦賀にたどり着いたとのことである。

敦賀に「人道の港・敦賀ムゼウム」という資料館があり、このあたりの資料が展示されている。また、敦賀市民がりんごで歓待したとの話で、敦賀の小堀菓舗が「絆・幸せのルガラー」というお菓子を出している。ユダヤ人の伝統菓子に、りんごを加えたもののようだ。ちょっとチープだがおいしい。

ところで、上司(上級官庁?)に背いて自己の信念を貫いた杉浦千畝。いつの世も体制にたてつくことはなかなか難しいものであるが、最近は国も政治主導の名のもとに迷走中だし、官僚の資質も低くなってきている。地方が信念をもって背けば後に歴史が評価してくれるかもしれない。

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