滋賀県に出かけた帰りに、お菓子の「たねや」に寄ってきた。「たねやグループ」は、ご存知のとおり和菓子の「たねや」と洋菓子の「クラブハリエ」からなる滋賀県のお菓子屋さんであり、多くの店はその両方が併設されている。
和菓子の方は、最中やまんじゅうなど、洋菓子のほうはバウムクーヘンが有名である。全国に30店舗ほどのようで、東京・大阪・名古屋などの有名百貨店の「デパチカ」にかなりあり、バウムクーヘンにはいつも行列ができているが、雰囲気を感じられるのは、やはり喫茶を併設した滋賀県内の路面店である。
この滋賀県内の店、近江八幡(日牟禮ヴィレッジ)が本店で、神社の境内にあり独特の雰囲気があるが、近江八幡にもう1店と、八日市、守山、彦根にある。そのうち3店舗に行ったが、どれも独創的な建築と美しいインテリアの中でおいしいケーキなどを食べられる。
今回行った「八日市玻璃絵館」は、イギリスの雰囲気をイメージしたそうだが、2階のティールームでケーキブッフェ(期間限定か。)をやっており、90分間ドリンクとケーキが飲み食べ放題(2100円)である。今回はケーキセットにしたが、好みのケーキ3品とフリードリンクで1155円。普通だとケーキセットでも1000円ぐらいするので、相当のお得感がある。しかも、ケーキはその場で切り分けて盛り付けてくれる。
ところで、近江八幡、八日市、守山、彦根と、どれもそれほど大きな都市ではないが、「たねや」はどこも繁盛しており客足が絶えないようだ。ネット販売もやっている。「たねや」は滋賀県内でこうしてひとつの文化を創っているのである。滋賀にはほかに「叶匠寿庵」という有名店もあり、こちらも本店は山の中にあって独特の雰囲気がある。
福井はというと、まあまあおいしいお菓子屋やケーキショップはあるのだが、どうも単発で終わっていてインパクトがないような気がする。おいしいのだが、少なくとも遠くからわざわざ訪ねてくるような仕掛けにはなっていない。ここは「西洋菓子倶楽部」や「コロンバ」や「ボノボノ」にもう少しがんばってもらわなければならないだろう。