最近、「スマート家電」という名前をよく耳にする。パナソニックのCMで吉瀬美智子が呼びかけているアレである。スマート家電の定義ははっきりしないが、どうやら、スマートフォンやタブレット端末を利用して制御できる家電製品、あるいはそうしたシステム全体を指しているようである。パナソニックによると、「スマートフォンで家電を自在に操ることができ」るそうだ。
ところが、よく見てみると、まず、エアコンは外から消すことはできるが、外から点けることができない。これは笑える。電波を利用し、外出先などから遠隔操作でエアコンをオンできる機能は、電気用品安全法技術基準への適合に課題があるとのことで、経済産業省からストップがかかったのだそうだ。消す方はあまり使わないと思うが。法律も法律だが、そんな中途半端な製品を出すというのもいかがなものか。
洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなど、ほかの家電製品もまあ単なる高機能リモコンである。洗濯機は、洗剤の種類や量をスマートフォンで選んで転送するのだそうだ。冷蔵庫は、エコの状況を確認するだけのようで、電子レンジは単なるレシピ集だ。まあ、血圧計などの健康器具については、長期のケアも必要であり、それぞれに機能を持たせると高くなるのでわからないでもないが。
また、ちょっと違うが、エプソンでも、外出先のスマートフォンなどから自宅のプリンタにプリントできるというのを売りにしているようだ。これなどどう考えても活用シーンが思いつかない。留守の自宅でプリントだけ先に終わっていて何か意味があるのだろうか。しかも紙が詰まっていたりしたらどうなるのだろう。
機能や価格の競争が行き詰まり、なんとしても新しい切り口が必要だというのはわかるが、無理にスマートフォンをくっつけてもうまくいかない。
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