九州に行ったついでに、前からちょっと乗ってみたかったものに乗ってきた。東海道・山陽新幹線の終点は「博多」というのが一般的な認識であろうが、実はその先に「博多南」という駅があり、新幹線でその駅まで行けるのだ。
博多南駅のあるあたりには、昔から新幹線の車両基地があり、博多に着いた新幹線はそこまで回送されているのだが、地元の要望などで駅を作り、その間も乗れることになったのだ。それまで博多駅までバスで1時間近くかかっていたらしいが、新幹線だとわずか10分である。
今回は、行程の都合で博多南駅から博多駅まで乗車したのだが、博多南駅は福岡市の南の住宅地にあり、公共交通はバス(最寄り駅は西鉄春日原駅かJR春日駅)しかなく、そのバスも1時間に2本ぐらいしかない。ホームも1面しかなく、ローカル線の駅のようなところに新幹線の車両が堂々と止まっている感じである。
朝夕に多く運転され、昼間は1時間に1本ぐらいの運転だが、6両(博多からそのままこだま号として運転される。)もつないでいるのでガラガラである。さすがにスピードは普通の電車並みだが快適である。あくまで特急であるので、乗車券290円と特急券100円が必要であるが、これで390円は安い。
博多駅では新しい駅の工事がかなり進んでいたが、来年、九州新幹線が開通すると、この区間のほとんどは九州新幹線として利用される。博多南駅はどうなるのだろうか。
北陸新幹線でも松任に車両基地が作られるので、金沢までの開業時には同じようなことが可能かもしれない。もっとも、早く福井までの開業にこぎつけてほしいのはやまやまなのだが。