ちょっと用事があり、甲府に行ってきた。甲府というのは全国の県庁所在地の中でも福井から最も行きにくいところの一つだと思う。中途半端で飛行機が利用できず、電車でしか行けない。その電車にしても、中央線塩尻経由、静岡から身延線経由、新横浜から横浜線経由、品川から中央線経由といろいろあってどれもぼほ同じ時間がかかる。なんと福井から5時間半だ。
迷ったが、行きは静岡から身延線経由、帰りは塩尻から中央線経由とした。静岡で新幹線を降りると、「ワイドビューふじかわ」というたった3両の特急電車が待っている。富士山の西側の身延線を通って甲府に向かう電車である。ワイドビューというだけあって、窓が上下左右に広く、しかも、運転席の後ろから前方の展望もできるようになっている。
しかし、この電車がまた遅い。富士川に沿って山間部を走るためカーブや勾配が多く、しかも単線であるため駅を通過するときに(両開きポイントで)徐行するし、対向列車の待ち合わせでも停車する。特急というのは名ばかりで時速40キロぐらいしか出ていないような気がする。それに、富士山が見えるかと思ったが、山の中でほとんど見えない。
この列車、静岡から甲府まで120キロほどしかないのに、2時間20分もかかる。新幹線なら東京・新大阪間を走破する時間だ。各駅停車でも2時間40分なので特急料金をとってこれではちょっと遅すぎる。計算するとこの間の平均速度(表定速度という。)53キロである。イベント列車などを除くと、JRの特急で最も遅い部類にはいるようだ。
帰りの「ワイドビューしなの」は木曽路の山の中をかなり速いスピードで快走する。最新式の振り子電車でカーブで自動的に内側に傾き、あまり減速する必要がない。計算すると表定速度は80キロを超える。ちなみに、北陸線のサンダーバードは列車によっては表定速度100キロを超えるし、福井・敦賀間の普通電車でもあれだけの駅に停まるのに63キロである。北陸線は進んでいる。(上は「ふじかわ」から、下は「しなの」)
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