躁鬱おばさんのプチ田舎暮らし

何かにつけうつつつと落ち込んでしまうわたしが、プチ田舎に引っ越すと・・・

止めにしようよ。

2008-03-18 22:39:56 | Weblog
2、3年前、新疆ウイグル自治区という中国の奥地にツァーで行った。
ここも、今のチベットと同じ危険をはらんでいるところだ。

街から街を結ぶ幹線道路をバスで走った。
10以上もの民族が住んでいる新疆ウイグル自治区には、遊牧民が多かった。
中国語を話せない人達もいた。
パオの集まった村が、大草原の中に見えた。
日干し煉瓦の家の村もあった。
どこまでも続く大草原には、家畜の群れが見える。
天然の草を食べ、運動不足とは無縁で飼われている。

そんなところに、漢民族の大きな街が突然現れる。
大きなビルが立ち並び、スーパーや商店で賑やかだ。
その周りには、広々とした農耕地帯が広がっている。
農業も自然破壊だと感じたほど、違和感があった。

ある街では歩いていて、どことなく緊張感を感じた。
大きなイスラム教寺院があった。
中国政府の軍隊の学校があった。
それまでは、人なつっこかった他民族(漢民族以外)の人たちが、この街では暗い雰囲気だった。
対立している街だったのだろう。

中国語を話せない他民族の人たちでも中国人?
先祖からの言葉と文化で悠々と生きてきていた人たちの前に、
突然ビルの街ができ、漢民族がなだれ込み、その文化を押し付けられ、巻き込まれる。
そして、有無を言わさず普通の暮らしを奪われた人達がいるのだ。
国ってなんだろう?
家畜を追って移動していた人たちに、国境なんかなかったはずだ。

こういうことは中国だけの話ではなく、世界中で昔から繰り返し起こっていることだ。
日本だって縄文文化、アイヌ文化を破壊してきた。
そして私はここで日本人として生きている。
誰も関係なくはない。

もうみんなで止めにしない?と思う。
こんな繰り返しをしなければ進んでいかないのなら、今の文明は大失敗だよ。