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読書と旅行と柴犬のブログ
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ベナレスの熱病・沢木耕太郎「深夜特急3インド・ネパール」

2006-04-16 01:15:25 | 2006インド旅行
同じ本を何度も読むことはあまりないが
沢木耕太郎の「深夜特急」は何度も読み
そして旅に行くときに何度か同じ本を買って持っていく。

インドやタイ、香港を始めとするアジアを旅する人の多くが、
この本を手にしていることだろう。
大きなバックパックの中で一緒に移動するのだ。

今回の旅行の前に「3インド・ネパール編」を購入。
この文庫は平成6年4月の改装初版で17年7月に「39刷」とある。

沢木の旅は25年以上も前のものだ。
だけど大都市以外の小さな町の様子は
驚くほど変わらない。
そして自分も同じような「旅の熱病」に触れたくて
旅をする。

でも旅の終わりに感じるのだ。
ここに彼と同じ旅はないと。

そうだそんなことは始めから分っている、
自分の目で足で感じたいのだ。

旅の途中ではそのときの光景をうまく言葉で言い表せない。
どんなに困難があっても旅が終わる頃には
なんだか甘く物悲しく、
そして少しの疲れと大きな達成感に包まれる。

旅は終わってから熟成される。

インドから帰って3週間あまり、まだ自分の中の旅は終わっていない。

旅先で書いた絵葉書の返事のメールが来た。

そこには、沢木の旅をドラマ化し、大沢たかおが演じた
インドの旅の部分について
『ちなみにインドの安食堂でカレーを手で食べていると
店の主人にどうしてスプーンを使わないのか、と聞かれ
「ここがインドだからさ」と答える場面が好きです。
インドに行ったら手でカレーを食べてみたいです。』

こんなことが書かれていた、オレも旅行前に友人が借りてくれたDVDで
この同じシーンを見ていた。
何気ないシーンだけどいいよね。
カレーは何度もというか毎日食べたが
手では食べなかった。

旅先で交わす現地の人との会話は
たいしたことを話していなくても嬉しいものだ。
いつか実現してもらいたいものだ、「インドでカレーを手で食べる」
立派な旅の動機だと思う。

オレの場合は
「ベナレス(バラナシ)でガンガーを見る」だった。
シンとした静かな夜に感じた圧倒的な孤独と
訳の分らない涙、
日常で流していたら困るけれど、
その場所その夜
必然だった。

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