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書籍「帰郷/浅田次郎(著) 」体の中を戦争が貫いた、その時代を生きた

2016-11-23 01:09:54 | 読書の時間
書籍「帰郷/浅田次郎(著) 」★★★★
集英社 (2016/6/24)
256ページ、1.296円




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「もう二度と帰れない、遠きふるさと。
学生、商人、エンジニア、それぞれの人生を抱えた
男たちの運命は「戦争」によって引き裂かれた――。
戦争小説をライフワークとして書く著者が、
「いまこそ読んでほしい」との覚悟を持って書いた反戦小説集。
戦後の闇市で、家を失くした帰還兵と娼婦が出会う「帰郷」、
ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工を
主人公にした「鉄の沈黙」、
開業直後の後楽園ゆうえんちを舞台に、
戦争の後ろ姿を描く「夜の遊園地」、
南方戦線の生き残り兵の戦後の生き方を見つめる
「金鵄のもとに」など、全6編。」

(Bookデータ HPより)


戦争によって
生き方が変わってしまった人達、
自分の意志ではどうしようもなかった時代、

本を読んでいても、ドラマとしては分かるが
やはり事実としては迫って来ない。
それは、この本のせいではなく
こちら側にあって
戦後が長く続いて
もう無かったかのように思えるからだ



戦争なんて知らない、
そんな世代が中心の世の中で
「戦争」をリアルに頭の中で
描くことが出来ない。


せめてこのような小説から
その断片を読んで
想像するくらいが精一杯かも。


帰郷というタイトルも
本を全部読んでカバーを見ると
帰れなかった、夥しい人々が
本当にいたんだと、なんか実感する。

もどかしいこの気持ち、
何をすべきか・・・・、
そんなことは考えなくていい、
この「戦後」を続けることだけで。

本を閉じてモノクロのカバーの
少し腰を曲げて敬礼する
帰還兵の表情に目を凝らす、
陰影が邪魔してよく分からない
どうか、晴れやかなその後が
ありましたように


願わずにいられない。


★100点満点で85点


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