日本での生活がまもなく50年を迎えるジェフ・バーグラント氏は
1949年(昭和24年)米国サウスダコタ州生まれ。
70年にカールトン大学を卒業し、同志社髙校に就職。
92年から大手前女子学園教授、
98年から帝塚山学院大学人間文化学部教授、
08年から京都外国語大学グローバル観光学科教授を務めている。
演題は「日本から文化力~遠くから見たNIPPON、
日本から見た世界~」。
講演では、流ちょうな「京ことば」で私たちが
いつの間にか忘れてしまった日本独特の生活文化、
心の豊かさなどを、ユーモアたっぷりに語ってくれた。
NHK「キラッと生きる」で10年間司会を務めてきたが、
国と国とはベースに価値観、
その先にその国の常識、そしてビヘイビアがある。
たとえば日韓の間にはちゃわんの持ち方、
箸が木と鉄の違いなど、その国の背景がある。
外国人にとってはうなぎは蛇と一緒の国もある。
バーグラントさんは20才で日本に来て
初めて傘をさしたそうだ。
アメリカ・サウスダコタ州は雨が降らないからだそうだ。
初めて覚えた日本語は「ベタベタ」。
京都の夏の陽気がそのことを言わせた。
日本は受信力のある受信者文化の国。
とてもおだやかな国だ。
英語圏の国は発信者責任型文化。
アップルの創始者のスティーブ・ジョブズは
一番尊敬する国は日本だと言った。
国連の明石康氏、緒方貞子氏は
人の気持ちを読みとって(受信力)平和を作った。
根回し上手ということ。
1%でもできると思うのがトランプ大統領。
日本人は99%できると思ってもできないと考える。
トランプはこれ程、受信力のない人だ。
中国人は家族を出すと共感する国民性がある。
中国は発信型文化だ。
喉が渇くと取りに行くのが中国人。
東日本大震災を見ても日本人は
水をもらうのに整然と並ぶ。
発信型の人はゲストに何ができますか?と
ゲストに選択させる。
日本人はホストがゲストの気持ちを読みとって
さりげなく出す人間関係文化の国民だ。
空気がおいしいという言うのは日本人の感覚だ。
世界の人達は日本人のことがわからない。
世界は発信型が主流だ。
おもてなしは素顔でやってほしい。
相手を認めながら自分で認める。
世界が平和になるにはこういった日本人の価値観、
ビヘイビアが重大だ。
ラグビーワールドカップ、
東京オリンピック・パラリンピックはチャンスだ。