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スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

同志社大学

2021-03-25 06:21:34 | 旅 ~京都

相国寺を出るとすぐレンガ造りの瀟洒な西洋館が現れて来る。

そうです、相国寺の隣には関西の私大の雄・同志社大学の今出川キャンパスがありました。

同志社大学といったら昔、学生時代に学生運動の理論武装で

数日間合宿をしたことを思い出し懐かしさでキャンパス内を散策することにした。

こちらが正門です。

こちらが今出川校地のキャンパスマップ。

近くには室町キャンパス、新町キャンパス、烏丸キャンパスがある。

同志社大学(略称:同大)にはキャンパスが7ヶ所、現在14学部、16研究科(大学院)、

学生は約3万を擁する大規模大学だ。

正門を入るとすぐの所に同志社大学の創設者・新島襄の言葉が

直筆の文字で刻まれている「良心碑」がある。

「良心之全身ニ充満シタル丈夫ノ起リ来ラン事ヲ」

新島襄永眠50年を記念して1940年(昭和15年)に建てられた。

日米各地に8本あるそうです。

校内には他の新島襄の言葉が表示されていた。

同志社の建学精神はキリスト教精神に基づく「良心教育」。

知識教育に偏ることないようキリスト教に基づく「徳育」を並行して進め、

良心の全身に充満した人々を輩出した。

1887年(明治20年)同志社最初の図書館「書籍館」として竣工した「有終館」。

重要文化財である。

D.C.グリーンによる設計のレンガ造の建物で、当時は日本最大の図書館であった。

天を突く尖塔が同志社のシンボル的存在の「クラーク記念館」(重要文化財)。

1893年(明治26年)の竣工で、アメリカのB.W.クラーク夫妻が

亡くなった子息のメモリアルホールを造ってほしいと申し出たことで寄付を得てできた。

設計は東京の官庁街の設計に携わっていたリヒャルト・ゼールで

ドイツのネオゴシックを基調とする重厚な建物だ。

いかにも大学のキャンパスらしい風景だ。

この日は土曜日、コロナの緊急事態宣言下ということもあってか、

キャンパス内はほとんど人気が無かった。

同志社の創立は明治8年(1875年)、京都山城の地に開かれた私塾がスタートだ。

明治六大教育者の1人、キリスト新教改革協会組合派の清教徒・新島襄が創設した。

この広大な敷地は旧薩摩藩邸跡で隣接して冷泉家、

南に京都御所、北に相国寺というロケーションにある。

この建物は「至誠館」という校舎。

1980年(明治23年)竣工の「ハリス理化学館」。

理科教育をめざした新島襄の情熱に応えたアメリカの実業家J.N.ハリスから

10万ドルの寄付を得てハリス理化学学校(理工学部の前身)として建築。

英国王立建築士会所属のA.N.ハンセンの設計で正規のイギリス積みの煉瓦建築。

これも重要文化財の建物です。

1886年(明治19年)竣工で重要文化財の同志社礼拝堂(チャペル)。

日本にあるプロテスタント派の煉瓦造りの礼拝堂では最古のもの。

外観はアメリカ・ゴシック調の鉄板葺き。

急勾配の切妻屋根が美しい建物。

設計はD.C.グリーンで同志社の歴史とキリスト教精神を象徴している。

この建物は同志社大学図書館とEU情報センター。

同志社大学は西日本の私立大学で初めて大学令に基づいて1920年設置された旧制大学だ。

教育理念は「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」で国際化を積極的に推進し、

アメリカ、ドイツの大学と提携している。

校歌も同志社カレッジソングとしてアイビリーブのイエール大学の校歌、

ブライト・カレッジ・イエールと施律が同じだとか。

因みに日本語の校歌は北原白秋作詞、山田耕筰作曲の大学歌だ。

1884年(明治17年)竣工の「彰栄館」これも重要文化財。

アメリカンボードから7,500ドルの寄付を得て建築。

同志社教員の宣教師D.C.グリーンが設計し、施工は大工の棟梁・尾瀧菊太郎。

そのため外観はアメリカンゴシック調だが、内部は小屋組などの技法が純和風になっている。

相国寺から歩いてきたら同志社大の裏側の東門、神学館、待辰館を通った。

初めはここが同志社ということがわからず、洒落た建物だナとパチリパチリした。

大学の校舎施設は今までご紹介したように洋風で統一感のある校舎群が美しい。

又、逆に建物に古風な名前を付けているのもインパクトを感じた。

手前が2012年10月、同志社中学校移転跡に完成した「良心館」。

地下2階、地上5階の校舎だ。

そして左奥に小さく見えるのが2004年に竣工した寒梅館。

新島襄が詠んだ寒梅の詩にちなんで命名された。

こちらは烏丸通りに面した校門と北面の擁壁。

一見するとこちらの方が正門のように思えてしまう。

同志社の徽章は正三角を3つ寄せたもので

国あるいは上を意味するアッシリア文字で「ムツウ」を図案化されたもの。

知徳体の三位一体と調和を目指す教育理念を顕するものだ。

又、スクールカラーはロイヤルパープル(古代紫と江戸紫の中間色)と白の2色だ。

外に出て今出川通りを歩くとある一角が古い和の門構えがあらわれた。

ここは藤原定家という歌人の子孫の冷泉家の邸宅らしい。

本当に京都は文化と歴史のかたまりの街だ。

同志社の構内で建築現場があり、その許認可の表示を見ると

関東地方では見たことのない規制がかかっていた。

それは「京都市風致地区条例による許可」で京都市建築物環境配慮性能表示の中で

この現場は標準システムによる評価がA(4つ星)重点項目・大切に使う4つ、

ともに住まうが4つ、自然からつくるが3つマーク。

マークには「DO YOU KYOTO」と書かれてある。

そしてこれはCASBEE京都による自己評価結果と記されている。

これを見るとこの意味を詳しく聞きたくなる。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (rentalbrain)
2021-03-25 06:34:58
歴史ある名門大学の雰囲気が伝わります。東京は近代的高層ビルを増築する大学が多いですが、娘がこの春入学する大学は都心の一等地に全キャンパスが揃い、歴史ある建物、馬場もあり、奥ゆかしさを感じます。学業だけでなく、文化に触れる良い機会だと思っています。
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Unknown (スミダマン)
2021-03-25 06:52:02
貴重なコメント有難うございます。

お嬢さまの御入学おめでとうございます。

今からキャンパスに行くのが楽しみですね。
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