語る、シェフ

小さなレストランのオーナーが、日々の出来事を語ります。

  3年目

2009-07-10 01:21:00 | シェフが店を持つまで
厨房が・・・熱くなってきましたよ!まだ、36度ぐらいですけどね。

江の島で委託経営という経験をさせてもらった僕は、まず生活の拠点をどうするか?悩んだ。
ここにしばらく残るか?それとも、東京に戻るか?それとも、実家に帰るか?
で、出した結論は、「江の島に残る」だった。
理由としては、もう東京には住みたくないと思っていたし、
実家に帰るときは「店を出す時」と思っていたので、まあ、もう少しここでのんびり行こうか・・・と。

 

それでも、東京の先輩に紹介してもらった茅ヶ崎のフレンチのお店のオーナーに、
イロイロとお店を紹介してもらったりして、仕事は探していた。
でも結局、下北沢時代の友人が宅配弁当をやる事になってそこを手伝う事になった。
妙な事に、毎日江の島から下北沢まで通った。でもそれも、3ヶ月ぐらいで・・・終わった。

次に僕が選んだのは、なんと、ヤマト運輸の「宅急便」だ!!
11月の終わりから、年が明けて1月ぐらいまで・・・荷物を運んだ。
今でも思うけど、この経験もすごく人生に生きている。
今でも目を閉じると、あの時のいろいろな経験が脳裏に浮かんでくる。
でも、その事をひとつひとつ語っていては、キリがないので(笑)、またの機会にしよう。

ただ、今まではアパートで、宅配便が来ても寝ていたりすると、居留守を使ったりしていたけど、
絶対にしないようになったし、不在票が入っていたら直ちに電話するようにもなった。(笑)
配達してもらった時も「何度もすみません。」と、必ず言うようになった。
分かってはいるつもりだったけど、たとえ批判するにしても、
「相手の気持ちになる」って事はとても大切な事なんだと、このとき身を持って良~くわかった。

 

宅急便の仕事は、朝6時にアパートを出て帰ってくるのは、夜の8時か9時頃・・・。
もちろん12月は休み無し。本当にハードでした。
基本的なことを教えてもらうと、後は自分次第・・・。
初めて荷物を36個持って出た時は、あまり遅いので、心配だったらしく迎えにこられちゃいました(笑)

まず朝、営業所に行くと、自分の担当地域の荷物が、夜中のスタッフによって仕分けされています。
そこから伝票を抜き、事務所で自分のルートに合わせて、地図を見ながら伝票を順序良く並べていきます。
そして倉庫に戻ると、自分の車を荷物の前に着け、
伝票どおりに最後に配る荷物から、ていねいに積んでいきます。
ハッキリ言って、ここまでの作業で上手く行くかどうか、ほとんどが決まります。

初めて36個の荷物を配達した時は、伝票をわしづかみにし、荷物を適当に積んでいったのです。
ところが次の日、社員や先輩の人達を観察していると・・・上に書いてあるような事をしているじゃあないですか。
僕はすぐさま要領を聞きにいきました。
向こうからは、教えてはくれないけれど、聞きに行けば、何でも教えてくれました。
僕はメキメキ上達しました。早く正確に(何度か失敗もしたが・・・)配れるようになって、
社員の人達からも、一目置かれるようになりました。もちろん「アルバイト」としてです。
 
 

しかし、お歳暮が終わり、年が明け新年になると荷物は激減します。
アルバイトもお払い箱です。
そんな訳で、僕は再び仕事を探す事に・・・。
結論から言うと、5月までプータローでした(笑)
東京とか、鎌倉とかいろいろと面接には、行ったのですが、なかなか良い店がありませんでした。
ただ、年末に「宅急便」で稼いだので、家賃を払っても細々と暮らしては行けました。
そして、6月から茅ヶ崎のフレンチのオーナーからの紹介のお店で、アルバイトで働く事になりました。
なんと今度は、小田原です。これがまた変わった店で・・・

  それはまた今度ということで・・・。   それでは、また。

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