1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

熱狂の日、まとめ

2005年05月03日 | Weblog
2日前の話ですが、コンサートをあと2つ見たので、今日で全部まとめます。

小山実雅恵さんのコンチェルトのあと、1時間ほど時間が空いたので、お茶を飲もうということになりました。
フォーラムの中にはいくつか飲食店があり、中庭にもオープンスペースのカフェが用意されていました。

が、どこも人でいっぱいです。座るところがありません。
というわけで、丸の内側の新東京ビルまで遠征しました。
レストラン街があるのに、日曜日のせいか7割方閉まっています。
飲食難民がこんなにたくさんいるというのに、これこそ「機会損失」です。

急ぎ足で店を探し、アフタヌーンティールームに落ち着きました。
でもあまり時間がないので、せっかくの「抹茶マシュマロパフェ」を急いで食べました・・・。

この日2つ目のコンサートは

・モシェレフ
4手のためのグランド・ソナタ変ホ長調
クレール・デゼール(ピアノ)
エマニュエル・シュトロッセ(ピアノ)

・ベートーヴェン
ピアノ四重奏曲変ホ長調
樫本大進(ヴァイオリン)
アントワーヌ・タムスティ(ヴィオラ)
趙静(チェロ)
フランク・ブラレイ(ピアノ)

ホールB7という会場でした。
ここはコンサートホールではなく、多目的ホールのようなところでした。
折りたたみ椅子ではないものの、オケの練習場にあるような積み重ねられるタイプの椅子で、ステージの後ろも間仕切りを並べたようなもので作られていました。
客席がまったくフラットで、しかもステージが低かったので、後ろの席からは果たしてどの程度見えたのか・・・。

私は前から4列目でした。
今度は左ブロックだったので、ピアノの手元もよく見えました。
大進さん目当てだったので、4手ピアノについては曲も知りませんでした。

4手ピアノって、よっぽど気の合う人同士じゃないと一緒に弾くのは難しいだろうと思いました。
だって、とても密着するから。
4手ぶんの譜面なので、とにかく譜めくりの人がゆっくり座るひまもないほど、めくりが忙しそうでした。
そして、間違えて2枚まとめてめくってしまったのが見えて、こちらも焦りました・・・。

ピアノ四重奏はとてもよかったです。
やはり四重奏そのものがおもしろい。とにかくスリリングで、4人っていいと思いました。
弦楽の3人は、このメンバーでよく演奏しているようです。
途中、チェロの人が弓を取り落として(床までは落ちなかったけれど)、折れたのかとドキリとしました。
大進さんの演奏をこんなに近くで見られたのはうれしかった。相当汗かきのようでした。
ピアノのブラレイ氏も印象に残りました。何をどうとは書けないけれど、とてもいい演奏でした。

演奏が終わって拍手喝采。
が、しかし。
拍手もそこそこに席を立って走る人が多数いました。
次のコンサートの開始時間が迫っていたからです。
私達も一緒に走りました。次のホールまでが遠い・・・。


・ベードーヴェン
ヴァイオリン協奏曲ニ長調
ペーテル・チャパ指揮
諏訪内晶子独奏
シンフォニア・ヴァルソヴィア演奏

このプログラムが一番楽しみでした。
会場はホールA。5012席です。広~い。
息を切らして座席に着く頃には、もうオケメンバーが入場してきていました。

広い会場のかなり後ろの席だったので、せっかくの諏訪内さんが小さくしか見えません・・・。
でもとんでもなく美しいことは遠目にもわかりました。
衣装もワインレッドの光沢のある素敵なものでした。

広い広い会場の隅々まで届く諏訪内さんの艶やかな音色・・・。
繊細なピアニッシモも不思議なほど聴こえます。
曲目解説に
「威風堂々として格調が高く、気品の漂う美しさを備え、心に染み入るような感銘を与えてくれるのは間違いなくベートーヴェンのこの作品だ」
と書いてありました。まさにそんな感じでした。

諏訪内さんが弓の扱い方がなんとも優雅で本当に素敵でした。
オケと指揮は小山さんのときと同じでしたが、会場が広いせいか、曲のせいか、こちらのほうがのりにのっていたように感じました。

演奏後は拍手鳴り止まず、何度も呼び返しがありました。
プレゼントを直接渡す人もいて、私も何か用意してれば、すぐ近くで諏訪内さんが見られたんだなぁ。
というわけで、手ぶらでしたが、少し前の席まで降りて行きました。

・・・でも、B7からAまでダッシュして疲れたせいか、座席横の階段のスベラーズみたいなやつに突っかかり、転んでしまいました。
恥ずかしかった・・・。そして痛かった。しくしく。

このあと、同じホールで第九がありました。
友人はこの場でチケットを買って見ていくことに。

友人によると、
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初心者のお客さんが多いと思われたからか、指揮の井上道義さんが盛り上がっていたからなのか、2楽章と3楽章のあいだにちょっとトークがありました。3日間の観客数、11万5千人だったそうです。有料コンサートの動員数なのか、会場を訪れた人の数なのかはわかりませんが、井上さんも、こんなにたくさんのお客さんがきてくれると思っていなかった、とコーフンしているようでした。来年もやるそうです。
それから、60年前の今ごろは、日本も、オケの母国フランスも、多くの国が焼け野原だった、ベートーベンが生きていた時代も戦争ばっかりだった、だからベートーベンは平和への願いをこめてこの曲を作ったんです、演奏する自分達も平和への強い祈りをこめて演奏します、というような話でした。最後の4楽章は渾身の熱い指揮でした。
最後は、ブラボーと拍手がなかなかなりやまず、スタンディングオベーションが多かったです。「熱狂の日」しめくくりにふさわしいエンディングでした。
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友人は30日も会場に行っていて、他のコンサートをふたつと、マスタークラスも見たそうです。
私も来年はぜひ日程を調整して、3日間熱狂しようと思います。


コメント
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