テレビで元記者の池上彰さんが社会主義について講演していた。ソ連では1917年に革命が起きて労働者が政権を握り、社会主義の政策が行われた。大地主をなくして、農地を国有化した。農民が自分の農地ではないのであまり農業生産活動をしなくなり、農業生産が減少し大飢饉になった。工場でも月給を平等にしたので皆働かなくなった。医者や大学教授は額に汗して労働しない人々だとして給料が安くなり、海外に亡命する人が増えた。自動車もトラバントという国民車をつくったが、資本主義国のように工場をロボットで自動生産にしたり能率向上をしないで、労働者がのんびりとねじを付ける作業のままだった。牛乳を買うにもチーズを買うにも何十人もの行列をして買わねばならなかった。その代わり牛乳や、パンなどの食料品、生活物資は安くパンを家畜のえさにもしていた。皆平等な社会にしようとしたらうまくいかなかったという。資本主義社会では競争で格差が拡大して、負けた方は仕事をする気がせず、反対運動を起こす。平等主義の社会主義も、競争主義の資本主義もうまくいかない。生活ができる安定した給料を支給して、さらに頑張ればボーナス収入が加算されるような現実的な中間的な仕組みがいいだろう。