セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 73本、 演劇 45本

エンジェル (2007/英=仏=ベルギー)(フランソワ・オゾン) 70点

2007-12-11 23:06:15 | 映画遍歴
オーソドックスな、あまりにオゾンらしくない映像に少々驚く。演出方法もあまりにオーソドックスなのである。
オゾンの自由気ままな映像に慣れているファンとしては少々物足りない。ストーリーに重きが行くからである。で、そのストーリーは、、。
女の子が頭の中の空想ごとをすべて実際に獲得していくサクセスストーリーなのである。オゾンって、こんなのに興味があったんだろうか、、。何故こんな映画を作ったのだろうか、、。画面を見ている間、常にこのことが脳裡から離れなかった。
別にこの映画はオゾンでなくとも可能な映画であるような気もするし、それほど魅力のある女とも思えない。
だからしてオゾンは美人女優を使用しなかった。この主人公が嫌いなのである。自分のことしか視野になく、周りの人間をどんどん疲れ果てさせ疲弊させていく女である。自分のことしか分からない女である。いや、自分のことも分からず自分のことしか興味がない女である。他人のことはまったく心に止めない女である。
だからこそ、パラダイスの元令嬢アンジェリカから最後に立ち直れないほどの復讐を受けてしまうのである。面白いのはこの部分だけかな。
オゾンにはこういう安定的な映画は撮って欲しくないなあというのが感想であります。次作に期待。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ナンバー23 (2007/米)(ジョ... | トップ | 東京ぶらぶらその2(12/9~10) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画遍歴」カテゴリの最新記事