待ちに待った空晴の春公演、今回は客演も新顔で新しい風を巻き込んだフレッシュな作品となった。何と言っても冒頭からの映画的演出は斬新で、ラストに結び付く面白い舞台になっている。
それにしても小学校時代の卒業時のサイン帳など懐かしい題材を取り入れ、本当に身近な親近感ある素材はふとその当時の思いを彷彿させてくれる。と言っても時間的には僕には随分昔過ぎてその思いに行くまで時間がかかってしまったが、、。
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エスパーであることを呪い自分を持ちきれない【カン・ドンウォン】とたまたま気づいてしまったがまともに育った【コ・ス】との因縁の対決が骨子のアクション映画だが、ドンウォンの心情を深く掘り下げていないせいか、単なるサイコ映画になり下がっているのに同情する。
あの、目で人を意の思いにするシーンはそのうち飽きてきて、最後まで単調さはぬぐい切れなかった。ドンウォンって、こんなに人相が悪かったっけ、と思われる . . . 本文を読む
冒頭の、死者が殺人を犯すなんて、ことを警察自身がほのめかす展開でかなり興味深かったが、その解決も証拠を持って行われず、ただ単に想像で解決しちゃったところがあり、あれだけふっかけたのに少々不満。この辺りが西洋の本格ものと違うところだと指摘されても仕方がないか、、。
それと別個の事件が結びついているわけでもなく(というのは後で分かることだが、、)並行した事件だったというのもちょっと気がそがれてしまっ . . . 本文を読む
3D眼鏡が嫌いなのである。眼鏡に眼鏡では、ずれ落ちるのである。落ち着かない。というか、無理に3Dにしている映画が多すぎるのだ。作品的にはどうかなと思ったが、『アバター』は確かに3Dを意識した映像映画で立派だった。
前置きが長いデス。この映画で初めてパッド式なるものを眼鏡に装着したらあのイライラ感は解消した。いやあすこぶる快調。これはいいことがあるぞ、と一人ときめく。
でも何故か乗らない。気持が . . . 本文を読む
若きキャリアウーマンにはかなり受ける素材でしょうなあ。37歳ってそんな年でもなかろうに、でも微妙な年齢ですね。社会に出て15年ぐらい。そこそこ責任もある部署にいて、しかしそろそろそれを維持するのに疲れも出てくる時でしょうか。
僕は男性だからというのでもないが、この女性主人公にはほとんど共感できないけれど、こういう人って結構たまに見かけるよね。でも彼女たちはセロンほどの美人はいないような気もする。 . . . 本文を読む
最初まったりした下町物語かなあと思ったが、途中で(それもかなり後半に)一人の女性が出てきてからこの軽やかなコメディは急展開する。
何と家を出ていた息子が性転換して戻ってきたのだ。勿論僕らの目の前にいるのは立派な女性俳優。だから愛する人との結婚云々というややこしい話になってもそれほど違和感はない(通常感じられるキモイという感覚)。肉体的なものが人間に与える影響というのは大きいなあと思うのだ。
そ . . . 本文を読む
子供のケンカにおとなが介入すると、といったいわば自虐劇なんですが、80分という時間、面白い脚本、現代の名俳優、そして洒脱な演出と相まって名品を作ってのけた作品であります。ただし、内容は期待するだけ無駄。文明批評もなにもない。
見ていて観客たるもすごく面白いが、演技していた俳優たちもかなり面白がって盛り上がったのでは。ポランスキーのニヤニヤ顔が見えそうです。意外と、カップルで見ていい映画なのでは。 . . . 本文を読む
【イ・チャンドン】作品だが、いつものような激しさがない。たゆとう流れる川の水のようにゆったりと話は進んでゆく。冒頭、川に死体が流れてゆく。顔は見えないが女性らしい。うつ向けで顔は分からない。水は限りなく清らかだ。
以降は老女の心象に沿って展開してゆく。ワンシーンワンショットだったかと思えるほど緩やかなカメラワーク。生活の厳しさ、孫が仕出かしたことの重要さを想う時でもその緩やかなタッチは変わらない . . . 本文を読む
先日アンゲロプロスが亡くなって今や映画作家と呼べる人がほとんどいないと一人嘆いていた吾輩であるが、レネはまだ生きていたんですね。で、公開を知り即映画館へ。レネといいオリヴェイラといい相変わらずの老人たちの傍若無人ぶりはスゴイです。
フランス映画。レネの新作。めくるめく愛。と言えばもうそれだけで絵になりますよね。ワクワクしますよね。でも、そんな観客の心理の十分熟知するこの吾人は冒頭から100メート . . . 本文を読む
途中で大きな謎が解けてしまうので、後半何を頼りにこの映画を見ればいいのか困ってしまった。
あれだけ殺人を犯していたカシウスが証拠を残さないはずがなく、あの現場写真でホシが分かるというのはどだいミステリーファンでなくても無理ですたい。あまり観衆を馬鹿にすると、、、。
その後は復讐のせいでのこのこまたやり始めたとかで、それ以前、じゃあ彼は20年何をやっていたのだろうか。
向こう気の強そうな【トフ . . . 本文を読む
【染谷将太】の出演映画には秀作が多いらしいという勝手な思い込みでこの不思議な映画を見ました。
冒頭の学生たちの日常会話がきつくて、まるで通勤電車で仕方なしに入ってくる若者たちの例の日常会話と全く一緒だなあと意味もなく感じていたら(失礼!)、そのうち急に女子大生が苦しみ出し死んでしまうんですね。あれ、大変だ、と思っていたらそのうちどんどん人が倒れ死んでゆく。
会話の過程でJRの電車運転手が運転中 . . . 本文を読む
第一章を読んであまりの劇画調映画スタイルに驚き、メチャ面白かったが、面白すぎて危険の匂いを嗅ぎ、読むのを止めようかなあとも思った。でもふとページを繰ると以降はそれほど劇画風でもなく毒牙いっぱいの個性派の登場をたっぷり浴び、一気に読んでしまう。
トンデモ小説に分類されるかのようなどぎつさはそのうち慣れてくるが、でもこれほどのトンデモ小説の作家の登場も久々ではないか。あまりの大物人物のつじつま合わせ . . . 本文を読む
歌舞伎での名作らしい出し物ですが、僕は初めて知りました。前々作の軽妙なコメディものが印象に残っているので、今回は正直本気でやっているなあとその熱い思いは観客には伝わって来ました。
大阪のどの時代を設定しているんだろうか、かなり古い時代に現代の機器など配置したその斬新性は大いに評価できる。所々セリフを噛んだ個所もあったが、それほど気にならず浪曲さながらのいでたちのこの舞台は息をついでいる。
ただ . . . 本文を読む