セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 86本、 演劇 63本

ナルニア国物語第2章カスピアン王子の角笛(アンドリュー・アダムソン) (2008/英=米) 75点

2008-05-30 14:42:49 | 映画遍歴
ディズニーの映画なのにむやみやたらと殺戮が繰り返されると嘆いているのはもはや時代遅れか、、。と、言いたいほど戦争が前面に出ている。 ある一定の土地に二つの民族が争い始めたらどうなることか、というのはイスラエル建国でお分かりのように両者共存というのははかない望みであり、幻であろう。血を血で争うことによる一方の民族の滅亡しか安定した平和の世界が望めないものだと思わざるを得ないお話を、かなりの子供が見 . . . 本文を読む
コメント

山のあなた 徳市の恋 (2008/日)(石井克人) 80点

2008-05-30 14:04:47 | 映画遍歴
みずみずしく、日本全体が良き時代であったろうことをしのばせる昭和へのオマージュが全編にあふれ素晴らしい佳作となった。 まず草なぎ剛の演技が秀逸。もはやアイドルの域を完全に超え、目を見張るほど素晴らしく、ほぼ按摩としての1人間を完璧に演じている。次は音響だ。繊細な物音を山深い温泉地を背景にりりしく奏でている。映像も優れている。どれ一つとっても絵になる場面。よく計算されている。 70年前の脚本をそ . . . 本文を読む
コメント

アフタースクール (2008/日)(内田けんじ) 85点

2008-05-29 16:52:03 | 映画遍歴
見事やられましたね。だって、冒頭のシーン、妊婦を心配する男、男に感謝する妊婦、そして、、。 ミステリーって、昔は伏線といったものがあったよね。今はところどころ伏線を張っているのは本格ミステリーであって、筋だけでどんどん突進していくのが最近のミステリーであるらしい。だから、読者への挑戦なんていう儀式も必要なくなっているらしい。伏線を用意していないから読者と作者はがっぷり四つじゃないわけだ。 この . . . 本文を読む
コメント

パリ、恋人たちの2日間 (2007/仏=独)(ジュリー・デルピー) 65点

2008-05-29 15:48:57 | 映画遍歴
それにしても、会話の機関銃が続くことよ。アメリカとフランスの文化論といったものが日常会話でまくし立てられる。最後までそれに終始しほとほと疲れ果ててしまいました。 実は僕はジュリー・デルピーを見に来たのでありました。彼女の愛くるしい美貌は世界を捜せどそうないはず。それを信じて映画館に参りましたが、意外や中年女性の風格がどっしりとした太ももに現れており、相手役の男性俳優も何やらアラブ風の容貌であり、 . . . 本文を読む
コメント

愛なんていらない (2006/韓国)(イ・チョルハ) 75点

2008-05-29 14:46:45 | 映画遍歴
最初の出だしから映像が秀逸。カメラがよく切り替わり、センスがいい。しかも、四季を十分生かした映像はかくも美しい。これだけで、韓国映画としては及第点だ。後は、内容だ、、。 何か、ハナシが少女マンガっぽいなあ、と思ったら日本のテレビドラマのアレンジらしい。それはそれでいい。思いっきりロマンスの映画なんだね、と思い画面に入り込む。 「資産化の令嬢とヤクザのチンピラとの純情」というハナシは古今東西、特 . . . 本文を読む
コメント

手紙 (1997/韓国)(イ・ジョングク) 60点

2008-05-29 14:08:30 | 映画遍歴
うーん、10年前の映画で観客動員NO1だったんですなあ。NO1映画といえばそれぞれ秀作もあれば話題作もあったけれど、この映画が一番地味目の映画じゃないでしょうか、、。 最初の1時間は幸せまっしぐらという感じで韓国映画では珍しく結婚までに障害が全くありません。ていうわけでもないんでしょうが、結構退屈します。映像も凡庸で、取り立てて言うところのない映画です。きれいきれいの映画作りです。 ところが、 . . . 本文を読む
コメント

死神の精度 (伊坂 幸太郎)(2005 文藝春秋) 80点

2008-05-25 12:50:54 | 読書遍歴
全く怖いないそしてそこらの人間風な死神が主人公。最初の挿話が心にしみる。クレイマーとの応対を仕事にしている若い女子社員。生い立ちも環境も不幸が続く。そんな彼女に死神の到来が、、。 死神が音楽を好きだというのが最後に利いてくる。最初の挿話でもあるのだが、執行を猶予するのは彼女だけであった。だからかな、この挿話が一番感動する。ちなみに、映画を見逃したが、この役を僕の好きな小西真奈美さんが演じている。 . . . 本文を読む
コメント

グラスホッパー(伊坂幸太郎)(2004 角川書店) 70点

2008-05-24 11:03:06 | 読書遍歴
若者に受けそうな殺し屋がいっぱい登場する。「自殺屋」鯨、「押し屋」槿、「ナイフの殺し屋」蝉、それに元教師鈴木が絡んで右往左往するハナシ。 うーん、相変わらずアイデアが斬新ですね。特に「自殺屋」鯨は殺した亡霊が常に彼にまとわりつきこれは迫真の面白さ。僕は鈴木が復讐を遂げようとする非合法組織「令嬢」の女上司が気に入り、ほんと絵になるほど、ぞっこん。 でも、意外や練られていない風に見受けられる部分も . . . 本文を読む
コメント

飛鳥自転車徘徊記(5/20)(キトラ~飛鳥寺~石舞台~橘寺~高松塚)

2008-05-23 14:46:12 | 書きとめ日記
電車の吊広告で最近キトラ古墳のことが結構出ている。今飛鳥の文化館で3面の展示が行われているが、待ち時間が凄いらしい。ネットで確認していたら土、日曜日で2時間ということであった。 だいたい僕はラーメンでさえ待って食べたことがない並ぶのが嫌い人間であります。その時間を知って、行く気も失せていた。 ところが、火曜日の朝9時過ぎごろ何となくネットで確かめると待ち時間が0分と出ている。うへ、これはラッキーと . . . 本文を読む
コメント

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー (2007/米)(マイク・ニコルズ) 70点

2008-05-23 12:51:15 | 映画遍歴
スターによる政治論争(レッドフォードの「大いなる陰謀」)の第2弾。アメリカではスターが政治に口挟むんですなあ。日本との違いは歴然ですね。映画自体はコミカルには描いているが、結構重い内容であります。 アメリカではこういう政治情勢は当たり前のことでも、我が日本では9.11までは他人事でした。この映画は対ロシア政策でアメリカがアフガンに肩入れした情勢を1下院議員のユーモラスな日常でさっと描き切っている . . . 本文を読む
コメント (2)

ミスト (2007/米)(フランク・ダラボン) 75点

2008-05-23 11:46:04 | 映画遍歴
スティーブン・キングの原作は未読だが、ストーリー自体は特に新鮮なものではない。しかし、ユダヤ教狂信者の女、意外なピストル達人者、息子の一言、そして何より女性が護身用に所持していた通常のピストル等小道具がなかなかうまく感心。 少々分からないことがあります。ユダヤ狂信者に対してクリーチャーが攻撃をやめたのは彼女を同類だと思ったせいか、、。聖書のごとく息子を生贄に捧げろと命令してから彼女がピストルの達 . . . 本文を読む
コメント

京都映画日記(5/19)

2008-05-22 21:35:23 | 映画遍歴
午前中家でもたもたしていたらアッと気付いたら昼になっていた。 いけない、といそいそとにかく家を出る。 でも、今から映画を見るというのも中途半端だなあと思ったら、京都に出てみることにした。九条大宮、いわゆる東寺の近くの映画館みなみ会館だ。 ここの映画は大阪のミニシアター流れで来ていそうだ。ガーデンとかシネリーブルで見逃したのがよく架かっている。それはそれで結構便利だ。 今日はベルリン映画祭グランプリ . . . 本文を読む
コメント

牡牛座 レーニンの肖像 (2001/露=日)(アレクサンドル・ソクーロフ) 85点

2008-05-22 16:45:27 | 映画遍歴
ソクーロフ歴史帝王シリーズ、本国レーニンの晩年の一日。相変わらず緩やかなカメラワーク。酔いそうなぐらいゆるりと左右に動く。「天皇」で見られた俯瞰的なカメラ位置ではなく、あくまで横からの普通の人を映した目線である。人間天皇、すなわち革命家レーニンの残酷なほどの人間描写である。 色は何かフィルターをかけたような牧歌的な色彩で、自然の営みが美しい。だが、美しすぎるほど透いていて、この世の景色では決して . . . 本文を読む
コメント

トゥヤーの結婚 (2006/中国)(ワン・チュアンアン) 80点

2008-05-22 15:48:34 | 映画遍歴
モンゴルの映画であることぐらいの知識しかないままこの映画を見たが、なかなかどうしてしっかりと骨格のある見事な映画であった。 冒頭の子供同士の喧嘩、父親が二人いてと近所の子供に揶揄されて喧嘩する男の子とそれを止めに入る母親、そして静かにテントに入り流す母親の涙。何か、母親が淫らなのかな、とそんな勘繰りを馬鹿馬鹿しくしてしまった我輩でありましたが、その理由はラストまで封印されることになる。そんな、構 . . . 本文を読む
コメント

多細胞少女 (2006/韓国)(イ・ジェヨン) 70点

2008-05-22 13:53:41 | 映画遍歴
韓国映画では珍しいオバカさんハイスクール映画でございます。というか、アメリカではこの手の映画は多いけれども日本でも稀有ですよね。 だから、最初から馬鹿馬鹿しいと思っても、この映画の場合は変に構えないで滅茶くつろいで見る必要があります。くつろぎすぎて困ることは一切ありません。この映画の場合は足をだらしなく投げ出して見る必要があるのかもしれません。 貧乏神も可愛いし、援交もこんなエンコーだったら悪 . . . 本文を読む
コメント