3時間の長尺をじっくりチェーホフで仕上げる芸達者な粋な映画です。原作は読んでいないが、村上とチェーホフがせめぎあっている感じで、最近の日本映画では類を見ない純文学映画(?)を呈していてなかなかイケる。
あまり村上が得意でないのでこの映画にモノ言うには少々おこごましい気もするが、村上のセックス観がどうも少年っぽく、ざわざわ気になるのであります。特にこの作品ではテーマとしては芯となるべきで、この部分 . . . 本文を読む
最近見かけなくなっていた純愛ラブストーリーです。この手の映画は韓国にお家芸ともいえる秀作が多いが、台湾もまた違った味わいを見せ、多彩な脇役陣の魅力をバックに王道のラブストーリーに仕上げている。
普通冴えない路線バス、郵便局、私書箱などをツールに、2時間退屈させない脚本、演出は見事の一言。なかでも脇役が全員面白、おかしく、楽しんでいるように、まるで水を得た魚のように画面から伝わる。
主流はコメデ . . . 本文を読む
題材からして見なければと思い、コロナ禍の映画館に行く。情念のような強い思いを感じ取ると思いきや、むしろそれは同志アンナにそれを見る。イスラエル建国に躍起するユダヤ旅団との葛藤も面白い。むしろエンタメとも取れる作品でもある。 . . . 本文を読む