いろいろ期待して見たけど、題材の異色さに関心が入り込み、作品としてそれほど深みがあるようには僕は思えなかったかなあ、、。
実際あった事件を題材にしているからか、それほど逸脱はできないのだろうけれど、中盤ではホラーめいて来て、迫力はあったけど、でもなんか変なんだよね。というのも、普通の船の乗組員だった彼らが、狂気に変化していく過程があまり描かれず、船長なんか最初からそういう異常性を持っていたような . . . 本文を読む
久々に韓流直球の純愛映画を見る。考えたら最近この手の映画が少なくなっていましたね。でもやはりこういう純愛映画は韓国映画ではなぜか安心して見られます。日本映画では恥ずかしくて見られないのにね。不思議です。
40近くにもなって根は少年のような気持ちを持っている悪やくざ男にファン・ジョンミン 。この映画は彼の魅力と演技力が大勢を占めている。いい俳優だ。映像から彼の人柄がジンジンと伝わってくる。彼の素と . . . 本文を読む
なかなか女性っぽい眼で眺めた人生詩である。郵便屋さんがいいね。これが最後までこの作品をなびいている。
夢とは何か。この現実は夢ではないのか。そんな感覚をあらゆるセリフから考えてしまう。アリスあり、浦島太郎あり、白雪姫あり、それらは少女っぽく恥ずかしげではあるが、見事に展開してゆく。そこにはすがすがしい青春の息吹と苦しさが蔓延している。
ちょっとこなれていない気もしたが、これが初演出らしく十分の . . . 本文を読む
うーん、冒頭から延々と続くこのワンカットワンシーンごとき映像はやはりド肝を抜かれるわい。そうかまだこういう編集スタイルにも奥の手があったのだとおいらをニヤつかせる。
その映像表現もさることながら、この映画の意味深なところは映画と演劇との相容れない相違を強烈に暴いていることだ。
作品ではオーバー気味なE・ノートンにのたまわさせてはいるが(やはりイニャリトウも遠慮してる)、自分をさらけ出すことの意 . . . 本文を読む
珍しく監督ではなく原作者ハイスミスものということで見るに至った作品だ。でもなあ、ハイスミスでこのミステリーごときはなんなんだ、驚き千番。50年ほど前の時代の雰囲気をただ楽しむ映画だったのかなあ、。
俳優はいいんですよ。3人とも芸達者で役割分担もさすができてる。3人それぞれ魅力満載。どんな心理合戦かなあと思っていると、これも大したことがない。
なんといってもハイスミスといえばどんでん返しの名手で . . . 本文を読む
現代において三島を取り上げる劇団も少ない。舞台では三島独特の毒と痛切な美意識が蔓延している。女性だけの演劇なので、男性役を女性が演じている。最初ちょっと慣れなかったが、そのうちみんな演技は秀逸なので気にならなくなる。
さすが三島の演劇とあって、言葉が美しい。そしてけれども僕たちの胸にぐさりとくるセリフの連続。怖い話である。でもそのうち幽玄ともいえる世界に没頭することになる。すこぶる至福の時間であ . . . 本文を読む
映画の大半を緊張感が襲う。90%近くが画面に釘付け状態で、あまりの凄さに映画が終わっても心臓がパクパクしていた。あまり体の状態がよくない方はご覧にならない方がよろしいかも、、。
こんな鬼教師がいるわけないと思うが、現実は意外とそうではないのかも、、。天才モーツアルトも努力の人であったことは有名である。だからして、天才を育てるには、天才になるのには、努力以外の何ものもないのだ、ということは薄々分か . . . 本文を読む
昔の名作を京都文化博物館で鑑賞。その日暮らしの市井の生活を描いたものだが、この主人公の貧乏ぶりはなぜか現代に通じるものがある。現代に生きている我々もいつ65年前に戻るかもしれない、そんな不安感をも湧き起こさせる名作であります。
生きていこうにも家を失い、職もなく、家族4人が路頭に迷う。現代なら即生活保護を受けるんだろうけれど、戦後間もない庶民は何とかどっこい頑張って生きていこうとする。それでも善 . . . 本文を読む
前半はカットが長く映像的にも野心的だ。スノッブのごった煮といった感が全体に強く、決して芸術映画を標榜するものではない。ゲルマンもそこのところを徹底的に排除している。人間の歴史も文明をある程度排し、戦国時代の混乱期では案外こんなものではないかいと思えそうなそのリアルさ。頼もしく猥雑ですこぶるグロい。
後半はカットが適度に短くなり映像的には見やすくなるも、トーンダウンする。その分多少ストーリーも垣間 . . . 本文を読む
お金を使わないために田舎に引っ越すなんて、そんな想定が興味を引いたが、映画の方はそんなハウツーではなく、ただのギャグ&コメディでございました。
だって、最初のころは電気も水道もガスもどうしようかなんて、結構身近な問題を取り上げていたのに、肝心の食事を、この青年は自炊もせず、人の施しに頼っている始末。精神的にも清貧なのかなとも思っていたが、性欲だけは人並で我慢できずにいる。そしてそそのかされてそに . . . 本文を読む
題材はよくある愛についてである。流麗な演出とダウン症を絡ませたのが特徴で、けれどちょっとくどかったかなあ、、。
一つの子供時代から始まる愛の始まりとそして終わりはありきたりで、新鮮味がない。長年人間はこれを繰り返してきたのだ。今更これを見たくないという気持ちもある。
一方、ダウン症を持つ母親の激しい気持ちも、息子が幼少ながらも他の少女を好きになることであえなく愛の終わりを迎える。きついなあ。
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