セントの最新映画・小演劇150本  

観賞数 2019年 映画25本 演劇7本。

山(モンテ)(2016 伊・米・仏)(アミール・ナデリ ) 75点

2019-03-17 17:38:20 | 映画遍歴
最近、シネ・ヌーヴォによく来る。この映画館はファンにとって、なくしてはいけない映画館である。けれど、僕のあまり見ないドキュメンタリー作品が多かったので、敬遠気味だったのだ。でも最近は劇映画も多く上映され、また通うようになっている。そして今日の映画は、、。 途中まではなぜか日本映画の「裸の島」を思い浮かべていた。しかし、シンプルさでは同等だが、テーマが現代における神の不在を追求していることが分かっ . . . 本文を読む
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運び屋 (2018/米)(クリント・イーストウッド) 80点

2019-03-11 20:08:09 | 映画遍歴
彼の一連の映画の中でも随分と自然で達観した人生観を感じる良作である。ユーモアもあり、それでいて現代の社会観も鋭く、理解されない父親像などもきっちりと描く、いやはや嬉しいイーストウッドの辞世の句であろうか。いや、本人はまだまだ生に執着しているのだ。 . . . 本文を読む
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シンプル・フェイバー (2018/米)(ポール・フェイグ)  70点

2019-03-10 18:38:28 | 映画遍歴
この映画をB級映画と言い切っていいのだろうか。確かにミステリー的には面白い展開になっているはずだが、 エミリーが失踪するまでもたもたした説明調だし、映像も切れてない。そして後半になって急激に動き始めるが、なんとそのトリックが今やもう化石化したような代物で、吾輩はガックリしちょります。ミステリーではもうここ3,40年この手法は使わないはずなんだけどなあ、、。 とはいえ、ブレイク・ライヴリーのむん . . . 本文を読む
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第2劇場「AIとまこと-完全版-」(於・音太小屋)(作・音間 哲 演出・阿部 茂) 75点

2019-03-09 21:15:05 | 演劇遍歴
第2劇場って、幅広い演劇をしてますね。難解でいて繊細な現代劇をやると思えば、今回のような完全コメディもおやりになる。たまたま脚本家が違うのかもしれないが、数十年の演劇歴といい、何か深いものをお持ちなのかもしれない。 で、ところが本作は何と言っていいのか、AIをモチーフにしているが、人間がAIによって疎外されている時代の話と言おうか、難しそうでいて、全然柔らかく、面白い。考えることもなく劇は進む。 . . . 本文を読む
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The Guilty/ギルティ (2018/デンマーク)(グスタフ・モーラー) 80点

2019-03-07 18:21:45 | 映画遍歴
こういう映画って、好きです。映画の特性を引き出し、挑戦するその姿勢が素晴らしいし、褒めてあげたい。しかも見ている間全然退屈するところなし。秀作と言えます。脚本も錬られており、ラストなんか 彼がやっとタコ部屋から抜け出し明るい日差しを浴びようとするその瞬間、その彼には何日か後に収監される運命が待っている。タコ部屋よりひどい環境に舞い戻るのである。そんな暗示も面白い。 これだけ褒めてて、すごく面白 . . . 本文を読む
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グリーンブック (2018/米)(ピーター・ファレリー) 90点

2019-03-03 20:59:05 | 映画遍歴
ハリウッドの脈々と過去から紡がれる技術と能力を充分引き出している秀作です。もう最初からカット割りなど、フムフムうまいわいと安心して画面を見ることができるのです。だからこそ、細かいシーンの積み重ねが充分生きてくる。 そう、この映画では驚くなかれ、無駄なシーンが何一つない。これはすごいことだと思います。それほどすべてのカットがきっちりと計算されているのかもしれません。このハリウッドの伝統を現代に受け . . . 本文を読む
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大阪御ゑん祭夫人マクベス(作・演出 オカモト國ヒコ他)(於・芸術創造館) 80点

2019-02-27 20:04:40 | 演劇遍歴
近藤芳正を中心にテノヒラサイズ、匿名劇壇、かのうとおっさん、GPPの4劇団がオムニバスで、競演するという一大事。何と僕の好きな劇団ばっかりなのだ。 こんな豪華で粋な企画が出現するとは関西の演劇もなかなかのものだと思う。今日なんか、平日の昼間なのに、もう人でいっぱい。どこから来てるのだろうか、、。と言いながらも僕はちゃっかりとCORICH振り込みでいい席をゲットする。 劇自体は2番目の匿名劇壇が . . . 本文を読む
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ビール・ストリートの恋人たち (2018/米)(バリー・ジェンキンズ) 70点

2019-02-25 18:24:41 | 映画遍歴
相変わらず冴える色彩。全編崇高で豊饒なる泰西絵画を見ているようで、この色づくりには感心させられる。テーマも現代と40年前とは相違があるものの、前作とほぼ変わらない。とならば、 やはり小説を脚色した分、流れがまどろこしい。二人の恋愛は美しいが、別にこの作品だから際立つものでもない。今も昔もアフリカ系等に延々と続く人種差別感情に嫌悪感はあるものの、しかし諦観もあり理解しがたいものでもない。 しかし . . . 本文を読む
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空晴プロジェクト 『君をおくる君におくる』(作・演出 岡部尚子) 80点

2019-02-24 18:18:03 | 演劇遍歴
出演者総勢18名。あるマンションの2室の話。出演者それぞれに意味のない役柄を設定していないがために、二つの話といつもの勘違いを取り混ぜ舞台は進行する。 岡部は欲張りなんだろう、演劇で大勢の役柄に一人ずつ意味合いを設けるなんて至難の業。しかも今回は舞台外に一人の少女を90分居続けさせる。そしてこの少女も最後には意味付けに成功する。 二つの話と登場人物大勢過ぎて、少々いつもより散漫になった感もある . . . 本文を読む
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母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。(2019/日)(大森立嗣) 70点

2019-02-23 22:32:18 | 映画遍歴
マザコン気味で泣き虫男でもある優しい男から見た母親の闘病を丁寧に描いた作品です。ラスト近くの10分が妙に印象に残り、きゅんとなるが、それまでが普通の出来で不謹慎ながら退屈感も生ず。もっと原作を離れてもよかったのかもしれない。 . . . 本文を読む
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女王陛下のお気に入り (2018/アイルランド=英=米)(ヨルゴス・ランティモス)  70点

2019-02-17 20:05:28 | 映画遍歴
映像といい、しつこく奏でるクラシック音楽といい、衣装といい凝ってます。広角レンズなんかを多用して、まるで自分が一眼レフを映しているかのようでもあり、3女優の演技合戦など、見どころは多いのだが、、。 登場人物が揃いも揃って軽薄な人間ばかりで、この映画から何かを得ようとする目論見は当初の10分ほどで消滅する。ひょっとしたらこの映画こそ純然たる女性映画かもしれません。男は存在はしているものの、完全に希 . . . 本文を読む
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ともしび (2017/仏=伊=ベルギー)(アンドレア・パラオロ) 75点

2019-02-13 22:26:48 | 映画遍歴
それにしても観客が少ない。女性が少ない。最近シャーロット主演の映画だいたいこうなんだよね。老残の極みを泳ぐシャーロットに援軍はいないのか。 何せ、彼女70歳を超えた肉体の衰え、しわ、いわゆる女性の醜悪さを隠さずむしろ露出する。彼女、何かに挑戦しているかのようでもある。 そして映画は彼女から見た世界だけを映す。極端にセリフは少なく、通常映画として機能する説明が極端に省略されている。そのため観客は . . . 本文を読む
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コンビニ人間(文藝春秋 2016)(村田 沙耶香 著)  85点

2019-02-10 21:41:14 | 読書遍歴
題名からは窺い知れない優れた小説です。中編並みの長さだし、コミカルなイメージさえする題名だしということで、少々高をくくっていたが、どうしてどうしてすこぶる秀逸な人間分析・観察の名著であります。 現代社会で生きることの鬱陶しさ、苦しさ、哀しみ、よろこび、、。すべてこの小さな小説に入ってる。感動ものです。 ぼくがどの範疇に入るかなんて考えること自体馬鹿馬鹿しくなりました。生きるってことは誰かを蹴落 . . . 本文を読む
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救済 SAVE(講談社 2018)(長岡 弘樹 著)  75点

2019-02-10 20:17:36 | 読書遍歴
青変わらず最後に逆転を魅せる長岡節です。今回もかなり強引なんだが、それでももうずっと彼の作品を読んでる愛読者たちは従順に納得する。全編を貫く透明感が好きだなあ、、。 6篇の短編集だが、僕はヤクザの世界の筋を見せてくれた「最期の晩餐」が好き。「夏の終わりの時間割」は切なく悲しすぎる。「三色の貌」は特異な題材で、冒頭に持って来るのはさすが。長岡の才能を光らせている。 . . . 本文を読む
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浪花グランドロマン「ホワイトスノー ー神宿る此岸の曲がり角」(作・演出 浦部善行) (於・ウイングフィールド) 70点

2019-02-10 19:52:51 | 演劇遍歴
グランドロマンの演劇はここ2,3年、欠かさず見ている。安易ではないが、強烈にこちらに訴えるものが常に存在する。今回も楽しみにしていた。 8人の女たち。どこにでもある介護センターが舞台だ。時間はAIが主要となる現未来。けれどそこにあるのは、まるで卑近な、どこにでもありそうな現代の日常。前所長が自死したときに残した遺書から人はあたふた動き廻る、、。 初めてかもしれないが、今回の劇は不思議とこちらに . . . 本文を読む
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