セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 73本、 演劇 45本

九月に降る風 (2008/台湾)(トム・リン) 80点

2009-09-18 15:24:39 | 映画遍歴
甘いといわれても、こういう颯爽とした風を感じる青春映画はやはり切なく素敵だ。今、気づく。もはや忘れ果てているはずの遠い日々のかすかな青春の匂いを嗅ぎ取っている自分、、。 17,8歳って他のみんなとは違うと主張したいんだが、うまく行動が伴わない。みんなのようにただ受験勉強をし、いい大学に行くのだけが当たり前だと思っている同級生に対し、何か僕はあなたたちと違うよ、というところを見せたい、言いたい、そ . . . 本文を読む
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ウルヴァリン X-MEN ZERO (2009/米)(ギャヴィン・フッド) 70点

2009-09-18 14:10:18 | 映画遍歴
ふんふんそうなの、と兄弟の子供時代の秘密が冒頭で解き明かされる。このシーンはスピーデーでなかなか秀逸な映像で見入ってしまう。 【ヒュー・ジャックマン】は X-MENというより猿人に近しいお顔で、この俳優が世界一セクシーなんて言われてもピンと来ないけれど、ご本人は肉体的に相変わらずの筋肉で、(僕は別に何とも思わないけれど)頑張ってるなあとは思う。 まあ、その後の恋人との世俗生活もマンガっぽく面白 . . . 本文を読む
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孫文 -100年先を見た男- (2006/中国)(デレク・チウ) 70点

2009-09-18 13:22:19 | 映画遍歴
中国における孫文の位置がどのようなものかはっきり分からないが、日本人にはなじみ深い革命家であることは間違いない。その孫文が日本を離れペナンで資金調達していたときの話だ。 映像がくっきりと美しい。ペナンの町並みもセットが見事で並々ならぬ映画人の意気込みを見る。ただ、映像からは孫文の思想性はほとんど感じ取れず、何かメジャー系の恋愛映画とも思えてくる視点の緩やかささえ感じるほど。華僑のブルジョアどもが . . . 本文を読む
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白日夢 (2009/日)(愛染恭子 / いまおかしんじ) 55点

2009-09-17 16:25:26 | 映画遍歴
現代映画の水準からかなり置いてけぼりを食っているような映画でした。演出力、キャスティング、カメラワークすべてにおいて物足りなく思いました。救いは【鳥肌実】の相変わらずの不気味さと【小島可奈子】の艶っぽさのみ。 . . . 本文を読む
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火天の城 (2009/日)(田中光敏) 75点

2009-09-17 14:09:41 | 映画遍歴
映像、演出、演技とも思ったより水準以上でじっくり見せてくれる。安土城のCGは仕方ないとしても、エキストラを駆使してのダイナミックさも伝わり映画料金的に損はないと言える作品となっている。 時代劇としては珍しい、建築にまつわる企業もので、いわばNHKの巧みプロジェクトものなんですね。吹き抜けは炎に弱いなんて、わざわざ他社の模型を燃やしてまで目立たせなくとも、一言言えば済むものを、なんて後で思ったが、 . . . 本文を読む
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水曜日考(レディースデイ)(9/16)

2009-09-17 13:43:02 | 書きとめ日記
今週は休日出勤をしたこともあり、水曜日に映画のハシゴをしようと思っていた。1件目は梅田ブルグ7で「孫文」を。かなりガラスキでレディースデイなるものは特に感じなかった。しかし封切り後かなりたっている「ハリポタ」に女子学生と思える人たちが結構いたので不思議だとはその時思っていた。 食事後テアトル梅田の「クララ・シューマン/愛の協奏曲」に行く。午後2時過ぎごろだったが、いつもがらがらのテアトルが立ち見 . . . 本文を読む
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ダウト あるカトリック学校で (2008/米)(ジョン・パトリック・シャンリー) 75点

2009-09-17 13:10:22 | 映画遍歴
人間の奥底に漂う疑惑という概念より、俳優たちの火花のような演技を見る映画だろうか、構成が舞台劇的でシンプルということもありどうしても関心がそこに行ってしまう。 たまたまカトリック教会が舞台だということもあるが、こういう疑惑というものはわれわれ日常世界にたんとうずくまっている。夫婦間の会話におけるそれ、会社のちょっとした仕事上のミス等々私たちは日常的な疑惑に囲まれながら生活をしているのである。 . . . 本文を読む
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20世紀少年<最終章> ぼくらの旗 (2009/日)(堤幸彦) 60点

2009-09-13 12:32:54 | 映画遍歴
ちゃんとエンドロールの後、席を立たずに解決編を見ましたよ。今まで多くの映画を見てきたけど本作のエンドロール後の10分間は長い。今回、考えてしまいました。すなわちエンドロール以降の挿話の意味です。 本来はエンドロールをもって、映画は終わりとなるはず。だから最近はやりのエンドロール後の挿話はただ単なる映画のお遊びであるはず。 しかし、本作の10分は、通常の映画のロール後の逸話なんていうものではな . . . 本文を読む
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サブウェイ123 激突 (2009/米)(トニー・スコット) 75点

2009-09-13 10:23:52 | 映画遍歴
冒頭からスピード感がある斬新なカメラワークが観客の興味を引き付ける。【トニー・スコット】らしい派手さ。【ジョン・トラヴォルタ】の好き放題の狂的演技。 それを受ける【デンゼル・ワシントン】の静謐演技。まあ、娯楽映画としての道具は揃った。 だれるところのない演出はさすがで、ぐいぐい引き込まれていく。エンターテイメントの常道を行く。よほどでない限り眠る人はいないだろう。そんな、結構お買い得ムービーだ。 . . . 本文を読む
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3時10分、決断のとき (2007/米)(ジェームズ・マンゴールド) 90点

2009-09-12 16:00:48 | 映画遍歴
うーん、なるほどね、いい映画だね。心情映画って気恥ずかしい表現だけれど、登場人物の心根が、吐く息の白さのように鮮明に伝わってくる、要するに浪花節映画でもあります。 家庭の中で居場所のないオヤジ。妻からは足蹴に扱われ、二人の息子たちからも十分見捨てられている。父親は責任を負わされてはいるが、解決に導く存在であることは全く期待されていない。これって、どこにでもある現代家族の情景でもある、ことに気付き . . . 本文を読む
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女の子ものがたり (2009/日)(森岡利行) 75点

2009-09-12 14:22:24 | 映画遍歴
友情って、陳腐な言葉にも聞こえるけれど、やはり生きる上でも、とくに若かりし頃にはかけがえも無く必要なものです。大人になったら日常に追いまくられその時のことをときたましか思い出さないけれど、それでもきらりと光るそれは宝石です。 ビンボーが原因でいじめに会うなんてことはあるのだろうか、と訝る気もするけれど、まああったとしてやはり差別(いろんな意味で)というものは確かに今も存在するのだろう。でも、そう . . . 本文を読む
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ポー川のひかり (2007/伊)(エルマンノ・オルミ) 70点

2009-09-12 10:34:05 | 映画遍歴
冒頭の、図書館の書籍にナイフが突き立てる衝撃的な導入部から、ポー川の廃墟を住居とするよみがえる現代人としてのキリスト像。映像は濃密でさすが【エルマンノ・オルミ】と納得させるものはあるが、、、 映像は色調も美術的に優れており、イタリア映画の伝統を感じる出来。しかし、ナイフを突き立てて現生カトリックに神への不信を訴求したのに、教授はただ不法占拠者とともにただ毎日談話するのみ。 実際のキリストもひょ . . . 本文を読む
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まっすぐ進め(石持 浅海 (著) 2009講談社) 80点

2009-09-11 15:03:25 | 読書遍歴
連作にはなっているけれど、一応恋愛小説なんですね。もちろん石持のことだからミステリーの味つけが十分各編効いているけれど、それでも楽しいさわやかでうらやましい美しい恋愛小説であることには変わらない。 日常にそこらに転がっている謎。でも真理はただ一つなんだ。そんな日常さわやかミステリーというべき本が最近増えているけれど、石持作品はどこか他の作家とは一線を画している。 中でも僕は父親が中学生の女の子 . . . 本文を読む
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日本の裸族 (2003/日)(奥秀太郎) 70点

2009-09-11 14:04:57 | 映画遍歴
映像は、というより画面は粒子が粗く、そこらのビデオテープより暗く鮮明度は低い。でもそんな映像に慣れてくると演劇集団の個性を楽しむことができる。 一応この映画はやくざという職業から派生する様々なエピソードを組み立てて作ったものだが、その映画作風といい、演出方法といい、とても自由奔放である。ある意味、ハートウォーミング映画と対照的な映画でもあるが、やはりこれはこれで面白い。 俳優の演技を見るのか、 . . . 本文を読む
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My Son あふれる想い (2007/韓国)(チャン・ジン) 75点

2009-09-11 11:30:43 | 映画遍歴
韓国では無期懲役刑というのはその名前通り一生刑務所から出られないのか、映画では15年を経過したとき一日だけの外出許可が出る所から始まる。母親と息子に会いにその貴重な一日を過ごすことになったある男の心の動揺、しかしそれは息子も同様だった。 いいドラマだ。殺人者の子供という汚名が息子に及んでいないか、男は気を病む。息子の方も当然15年という歳月の戸惑いを隠せない。打ち解けない会話。だが、血は時を超え . . . 本文を読む
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