3時間弱のエンタメ映画。そういえば、このシリーズ欠かさず全部見てるなあ、トイレ大丈夫か、轟音上映って初めてだけどどんなだろう、後ろの女二人予告編とはいえうるさいなあ、とかいろいろ逡巡しながら本編を待つ。
でも見始めたら、ラストまで一気なんです。これがこの映画の特徴だし、映画本来の持っている基本的な魅力がすべて映像に出現してます。今回はpart1ですが、いわゆるコンテニューものではあるものの、一応 . . . 本文を読む
前半が政治集団における政治論にだいたいを費やし、こりゃあきつい演劇だなあと思っていたら、後半はがらりと変貌し、集団の人間の中身をじわじわ見つめてゆく。
その展開は見事の一言。演劇集団でも政治セクトでもそうだが、そこに男女の恋愛が入ってゆくと、どろどろの人間模様が発生し、集団を形成していた本質が変質してくる。
男と女の4角関係が露見し、それぞれが悩み乱れるところはこの劇の中でも白眉のシーンである . . . 本文を読む
3時間の長丁場。超暑い夏。そして劇も超熱かった!
初めての劇団、そしてなんかヤング的題名でそれほど期待はしていなかったが、見てみて驚く。登場人物の多さはもちろん、脚本が何よりしっかりしてる。4,5個のグループの話を最終的には収束し、それぞれ多層で深いストーリーづくりで、これは褒めたい、すごい。
特に後半は謎解きもそれぞれ用意され、エンタメ的にも十分楽しめた。関西にまだこういう劇団もいたんだね。 . . . 本文を読む
30歳、おひとりさま、大会社OL、そんな彼女にも異性へにあこがれという悩みがあるらしい、、。
女性の本音が最初から最後まで飛び交う女性映画であります。概して、深みもないが、さりとてノンが超かわいいので断然許しちゃう。こんな映画を作ったら世のオンナどもはてきめん心地よし症候群に見舞われるであろう。
社会の一面は見て入るが、厳しさは全然なってない。お気楽だのう、、。まあそんな映画だが。 . . . 本文を読む
現在から、誕生日を追って1年ずつ溯って二人の愛を辿ってゆく物語です。
何だろう、設定は随分とロマンチックなんだけどそうはなれない自分。二人の愛があまりに普通過ぎるからか、二人の会話があまりにベタでまるでアドリブ多きのようで、全体に町中の日常会話を聞いているようだった。僕には嵌らない作品でした。 . . . 本文を読む
初めての劇団です。コンビニという卑近な題材であまり期待していなかったが、とんでもない、よく練られた脚本で若い人ばかりの出演なのだが、2時間とても面白く、人生の機微まで感じました。秀作でした。
演劇はコメディがなければダメだと私は思っている。ところがこの劇は、最初から最後まで、このくすくす笑いが絶えない。それは後になって彼らの哀しみさえ伝わってくる仕組みとなっている。重量級の脚本の強さでもある。
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映画史上伝説のハンサムぶりで知られているジェラール・フィリップの生い立ちから死までを克明に描写した貴重な映画です。
僕はスクリーンでしか彼の存在を知らないが、この映画を見ると随分と演劇に肩入れしているのに驚く。また、政治的にもかなりリベラルで、実際的にも共産党に肩入れするなど、その行動にもまた驚かされた。
37歳の若さにして病魔が彼を断ってしまうが、フィルムで見る彼の家族への愛情と並々ならぬ演 . . . 本文を読む
題名通り、あま~~いお話。でも映画の原点を地で言ってるような、もう忘れていたような現代のおとぎ話でもあります。
まあ設定はちょっと嘘くさいけど、こんな夢のようなお話があってもいいと思う。大昔、こんな映画をよく見た感があるけど、最近は映画って、夢を売らなくなったから、その意味でとても貴重な作品だと思います。
ウイーンに行くと誰もが行くという、ザッハトルテケーキ。誕生日の午後3時に愛する女性が来る . . . 本文を読む
ろうあ学校でのいじめをテーマにした問題作かと思っていたら、もっと深い問題が秘められていた、、。
こんなことあるのか、と思いきや、なんと実際起こったことをベースに映画が作成されたらしい。その事実に驚くとともに、実際そういうことを目の当たりにして、なんとも言えない暗い絶望におののいてしまう。ラスト、一応明るいシーンが繰り広げられるが、そのあとの驚くべき連鎖が続いてゆく辺りは、現代社会の闇を感じる。 . . . 本文を読む
大人男性漫画が原作と思われるマゾ男と風俗嬢との関係を通して、ある愛のゆくえを模索した恋愛ドラマである、と思います。
日本映画にしては濡れ場も激しく、村上淳さん、菜葉菜さん、熱演でした。こういう愛の求め方もあるものだと感心するも、やはり一般的には引きたくなる内容ですが、全体にからりと明るく描いているので、どうもねちっこさが伝わって来んのだよね。
まあ、その辺りは廣木一流の演出工夫なんだろうが、恐 . . . 本文を読む
ミステリーでもかなりの秀作を発表している相沢 沙呼の心に沁みるこちらもよどみどころのない秀作です。中学校、今はどういう状況か全くわからないが、この小説通りに悩みを持つ子供たちがいるのなら、ホント、相沢が心から子供たちに叫び続けているようなそんな声が聞こえた。
「助けてって、声を上げて生きてほしい」相沢が言いたかったのはその言葉だ。いじめって、ホント何故なくならないのか分からないが、この世の中から . . . 本文を読む
カオス、本当に久しぶり。2、3年は行ってないかな。彼らのまともさと面白さ、そして真剣なまなざしを感じて、学生演劇を見始めるきっかけとなった大好きな演劇集団です。
今回は新人公演です。新人が大勢入部したからという理由で、作品は2本立てに分かれる。そしてその1本がこの作品である。90分に中編2作。アンドロイド物と学生演劇を通じての恋愛もので、どちらも他作者のものではなく、オリジナル作品です。
この . . . 本文を読む
大好きなホン・サンス作品。けれどこの作品、いくらサンス側に余裕があろうと、こちとら同等の余裕があるべくもなく、いつも通りの言葉のやり取りなのだが、演技上の愛と実物の愛とを論じ合うのは、もうそれは喜劇を超えて、映画ファンへ挑戦しているのかとまで考えてしまう。
どこまでサンスと感性を追従できるのか不安になってきた、、。 . . . 本文を読む
B級映画なんだけど、見始めたら止まらないそんな娯楽映画です。展開は面白いだが、最初の部分で真相を明かしているので、観客がラストの種明かしを知ってしまっている哀しい映画です。何でこんな作りにするのかなあ、、。最初から、だましてくれれば、映画の楽しみが結構続いてたのに、、。ちょっと残念至極。 . . . 本文を読む
まあこんなにうまく6人もの連続殺人が警察の身近で行われていて、証拠など全く見つからないというのがまずおかしいというのが感想だが、この映画はそんなことを見ている作品ではない。
あるのは一人の男の頭の中に抱えた大きな空洞。そのモンスター感がすごい。ケイシー・アフレック、しゃべり方まで全編に拘って、役者冥利の演技を放つ。これを彼の代表作にせずなんてことがあろうか、と考えていたら、「ジェシー・ジェイムズ . . . 本文を読む