セントの映画・小演劇 100本

観賞数 2024年 映画 52本、 演劇 34本

映画を見ていない3月から、もう季節は桜の4月(3/28)

2009-03-28 13:39:48 | 書きとめ日記
よくコメントを見ていて、ああ映画が見られない、何とか時間が欲しいなんていう感想を他人事のように思っておりましたが、3月はそれが自分に降りかかって来ました。 今月は映画館で見た映画数何と4本です。これは7,8年ぶりの数字ではなかろうか、、。仕事が変わったことに加え、家庭内の雑事が毎日のように降りかかり一つ一つの時間はそうかかっていないのであるが、それだけでもう映画館に行く時間がなくなってしまう。 . . . 本文を読む
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釣りキチ三平 (2009/日)(滝田洋二郎) 60点

2009-03-28 13:11:49 | 映画遍歴
「おくりびと」後の直作品であることの不幸な作品というべきか、滝田にしてはかなり手抜きの作品として印象付けられるのは止むを得ないというほど、登場人物の人物像に入っていかず、絵空事に見えてしまうフィルムに唖然。 彼がこの映画で言いたかったことはただ一つ。釣りとは何かという問いに「ただのくだらない遊び」というところか、、。人生って、大なり小なり遊びは絶対的に必要であり、しかもそれが人生の細かい綾となり . . . 本文を読む
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ザ・クリーナー 消された殺人(2007/米)(レニー・ハーリン)  65点

2009-03-28 12:35:17 | 映画遍歴
今までにないスイーパーという職業も興味深いし、演技派ぞろいの俳優陣でかなり期待してしまったが、如何せん意外と切れない演出と、何より脚本の通俗性により並作になってしまった感があり惜しい。 やはり映画って後にも先にも脚本の出来が映画を左右しているんだろうなあという見本です。これほど面白い素材を何の手腕も使わず流してしまったスタッフはかなりの罪人だと思ってしまいます。 それに追い討ちをかけるようにラ . . . 本文を読む
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天使の屍(著者:貫井 徳郎 集英社文庫) 70点

2009-03-17 12:09:37 | 読書遍歴
好きな貫井作品、どんどん読み進んでいける展開。まあだいたい読みづらくはない作家だけれど、それでも息子に自殺された父親の心情とともに気持ちが乗って読んでいってしまう。 テーマは子供の論理というものなんだけれど、気になる自殺理由がどうもいまいち僕のような年寄りには納得が行かない気がしました。連続自殺だからかなりミステリー的にも興味はあったのだけれど、ちょっと違うんじゃないかなあといった感じも否めない . . . 本文を読む
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何故映画を見ているのか、、(オフ会に参加して)

2009-03-05 15:41:00 | 書きとめ日記
映画本数も昨年が200本近く。今年は既に29本。例年ペースである。 最近珍しくオフ会というものに参加させていただいた。映画ファンの集まりである。12名ぐらいで、若い人がほとんどで、女性も多く、特に私のような老人は嫌がられるのではないか、と危惧もしていたが、みなさまに優しく迎えていただいた。 そのとき多く質問・意見があったのが、やたらと多い映画本数であった。僕は映画をランダムに見るほうなので、例え . . . 本文を読む
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チェチェンへ アレクサンドラの旅 (2007/露=仏)(アレクサンドル・ソクーロフ) 75点

2009-03-05 14:31:06 | 映画遍歴
ソクーロフ、この映画は、いつもの高踏的な、いわんや神のまなざしがごとく滑らかにカメラが俯瞰する位置取りの映像ではなくなっている。カメラも登場人物に正対しえらくオーソドックスである。ドキュメンタリータッチを意識しているのだろうか、、。 チェチェンの激戦地に祖母が孫を訪ねる話である。野外テントの駐屯地はあっても戦闘シーンは皆無だ。時間のかかる列車に兵士と一緒に乗り込む祖母。若き兵士の顔はどの顔も孫と . . . 本文を読む
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キャラメル (2007/レバノン=仏)(ナディーン・ラバキー) 80点

2009-03-05 13:12:37 | 映画遍歴
むせ返るような女のさまざまな色。男の僕が見ていて恥ずかしいほど女の深部を掘り下げる。色は反射しさらに混沌としていく。これぞ世に言う女性映画なんでしょう。5人の女性の色鮮やかな群像劇をきびしくそして哀しく見させてもらいました。 美容院が女性たちの話の中心地だ。不倫真っ最中の若き女主人。エレガントでものすごく魅力的。大輪の花のような美人って彼女のことを言うのかな。気になる妻の足の爪を磨く屈辱の姿勢。 . . . 本文を読む
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罪とか罰とか (2009/日)(ケラリーノ・サンドロヴィッチ) 65点

2009-03-04 15:15:37 | 映画遍歴
無気力系ドタバタ喜劇に、流行の多視的時間軸構成を加え、何ら脈略の無いエピソードが最後に繋がってくるという、よく言えば井坂幸太郎風でもあるが、悪いと、乗りの悪いサンドロヴィッチ風でもある。 まず成海璃子の変貌振りが面白い。ヒューマンもので優等生役が多かった彼女にとってこんなハチャメチャな役柄は初めてのはず。頑張っていたとは思うが、天然ボケタイプではないので、演技以前の何かが彼女には不足していた感あ . . . 本文を読む
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チェンジリング (2008/米)(クリント・イーストウッド) 85点

2009-03-04 13:42:50 | 映画遍歴
映像の色合いが未だ好きになれないイーストウッドだが、でも結構慣れてきた。彼の作品はそんなことを言ってる場合じゃない、という僕を叱るような、琴の糸のように張り詰めたスピリチュアルなものを感じてしまう。 映像でぐいぐい観客を引き込んでいくその手腕はとてもじゃないが、他者を選ばせてくれず今や世界中の映画監督でもピカ一だろうと思う。その演出力の持続性はホント驚異的であります。その作品の形態からは、ふと思 . . . 本文を読む
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コッポラの胡蝶の夢 (2007/米=独=伊=仏)(フランシス・F・コッポラ)  75点

2009-03-02 21:10:21 | 映画遍歴
年をとり老いはじめると人間は過去を想い始めるのだろう。それは仕事であったり、恋愛であったり、家族であったりするだろう。コッポラの走馬灯のように思い浮かべ始めたのはこの映画で見る限り、仕事であり、また恋愛であったという。 だが、真実なんだろうか。まだその部分でさえ映画作家の偽証が入っているような気がする。その、素直でない部分で観客はコッポラの嘘を本能的に拒否しているのではないだろうか、、。 ある . . . 本文を読む
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1408号室 (2007/米)(ミカエル・ハフストローム) 75点

2009-03-01 22:28:42 | 映画遍歴
かなりの悪意に満ちた得体の知れない1408号室。入ってすぐ挑戦的にキューザックを責め始める展開は、テンポが速くこちらの落ち着く気分のないまま先へ先へと突き進んで行く。 S・キング原作者の長所は一応すべて水準作であること、であると僕は思っているが、欠点は思想的或いは哲学的重層があまり感じられないことである、と思ってしまう。 部屋自体が悪意の塊の動物のようなものだから、一個の人間がそれに打ち勝てる . . . 本文を読む
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