セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 57本、 演劇 37本

現代演劇「韋駄天」(作・演出 林慎一郎)(於・山本能楽堂) 75点

2017-08-21 19:31:33 | 演劇遍歴

またまた能とのコラボ。今回は「韋駄天」という聞きなれた題目だが、これが釈迦如来、帝釈天まで出てくるとあり、結構本格的過ぎてむずい。能の方は感想から外します。

そして5人の、今や脂の乗った役者による演技合戦が格別の味わいである。そのためにこのコラボを見に来たのだから、もうワクワクする。いよいよ彼らの登場。なんと彼らはアノニマスの仮面をかぶっている、、。

もう何というか、現代を一番鋭く貫いているというか、韋駄天とアノニマスとの無理やりコラボである。彼らは吠える。怯む。そして韋駄天探しが始まるのだ。

こっちの現代劇も意外とむずい劇でした。面白いけれど、その中に当然ながら韋駄天の本質を据えているので、なんとなく笑っていたら痛い思いをする。

この劇はこれだけの役者たちを集めて、一回きりの公演。なんとまあ、贅沢なこってす。観客としては、人気役者勢ぞろいの見ものではあったが、何となく理解できない懊悩も残る。脳の舞台で上演される現代演劇とはさていかに、なんて考えてしまった。

とはいうものの、能の世界をバックに、演劇的にすこぶる高尚なイメージに覆われていた劇に頭がすきっとするから不思議だ。日本人であることを体得する。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 劇団TheTimelessLetter「SEVE... | トップ | Go! Go ! High School Projec... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

演劇遍歴」カテゴリの最新記事