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この劇団、最近ずっと見ているが、海外の洒落たホンが好きらしい。今回はちょっぴり悲しく、すごく楽しく、そしてじんじん人生を感じる優れものであります。
川田がマンションのへりに何かしら、へばりついている。だが7Fの高所だ。そんなに狭くないので、意外と自由そうに歩くこともできる空間。そこで出くわす7つの挿話。
人生の豊かさ。怖さ。愚かさ。これらをぎゅっと凝縮している。川田はある意味、話をつなぐ綾であり、一方どっしり主人公である。狂言回し的な部分もあり、難しい役柄である。
まあ、いつものように役を十分こなす川田氏。心の底から沸々と感情が湧き出るこういう役柄は彼の得意とするところだ。安心して見ていられる。特にラスト近くの彼の遠吠えのような心の発露は絶品である。感動する。
そしてこの劇の今回面白かったところは、、。
川田が老女にそそのかされて7階からレインボー傘を携えて空を飛ぶ。落ちない。浮遊する。マンションは大きく傾いている(ように見える)。川田が飛んでいる様子を小さな舞台ではあるが、大きく捉えている。すごい!
自由に空を、宇宙を飛ぶ。その至福。マンションに戻り、老女にその報告をしようとすると、老女は死を迎えていた、、。
フランス映画を見たときに覚えるような人生観だ。いい舞台でした。こんな劇に大きな役柄を演じられる川田氏は幸せだと思う。一つ脱皮したのではないか。そんな演技だった。
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