人物の描き方に人間の陰影を鋭く書き込み安心できる。病を持って亡くなる刑事、後を引き継ぐ刑事二人、そして場面ごとそれぞれ登場する関係者たち、うっすら犯人はぼんやりするんだけど、どうも真相につながらないミステリーのわくわく感。ページを繰るのが惜しいほど面白い。
それらをあっという間に結集した最後の2,30ページは予想もつかない内容でした。
でも伏線を全く出さないこのミステリーは本格ものではないのかもしれませんね。最後が何か急いでいるようで少々残念。でも面白かった。この作家は人間が書けてるね。ほかの作品も読んでみよう。
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