Sightsong

自縄自縛日記

ヨルダン・コストフの2023年冬のツアー

2023-12-04 09:46:26 | アヴァンギャルド・ジャズ

ヨルダン・コストフの2023年冬のツアー(2023/11/27-12/3)。

Photo by m.yoshihisa

2023/11/27(月) 千駄木Bar Issheeにて
with Ganesha (electronics)

ヨルダン・コストフ+Ganesha@千駄木Bar Isshee

2023/11/28(火) 渋谷Bar Subterraneansにて

Yordan Kostov (accordion)
Kohsetsu Imanishi 今西紅雪 (koto)

箏のような楽器は静かに反芻する時間にその響きをたしかめるようなところがあろうかと思うが、この手合わせは必ずしもそうではなかった。静寂や間を次につなげるというよりも、ふたりの指使いが櫛の歯をスムーズにかみ合わせるようにして千変万化。ヨルダンが日本の音階に近づき、<さくらさくら>を引用する効果もあった。

ロマ音楽(ジプシー音楽)は西洋音楽ではなく、ヨルダン曰く、インド音楽、ユダヤのクレズマー、クルド音楽、エジプトの音楽などからコードなどの影響を受けている。マケドニアに生まれたかれの音楽的ルーツのひとつでもあり、それは多ルーツということも意味する。日本の音楽もそのように吸収し昇華しているのかもしれない。

2023/11/29(水) 豪徳寺F★E★Pにて

with the Eastern Echoes – 堀田博喜 (alto sax) + 五十嵐あさか (cello, voice) + 大野慎矢 (gaida, accordion)

2023/11/30(木) 横濱エアジンにて

Yordan Kostov (accordion, p)
Jun Kawasaki 河崎純 (contrabass)

エアジンのピアノを試しに弾いてみたヨルダンはああと感銘を受けた。外にはヤマハとあるが中身はしっかり調律されたスタインウェイ。ファーストセットはすべてピアノであり、左手を固定しつつ右手でその左右を弾くというアコーディオン的な奏法がおもしろいものだった。そして河崎純さんの演奏はやはり素晴らしいもので、スピードも感応も響きもみごと。

Fuji X-E2, MIR-20M 20mmF3.5 (M42), Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)

2023/12/3(日) 代々木上原Hako Galleryにて

Yordan Kostov (accordion)
Misaki Motofuji 本藤美咲 (bs, cl, electronics)

最終日に印象深かったのはふたりのコミュニケーション。クラには中音域、バリトンには濁った和音、エレクトロニクスには高音で応じ、音を重ね合わせるヨルダン。もちろん音色だけではない。セカンドセットにおいてはふたりが楽器に応じた「うた」をその場で作っていく。クラでは愉しさ、バリトンでは哀しさ、もろもろを取り込んで、次のなにかが生まれそうな感覚があった。

Fuji X-E2, MIR-20M 20mmF3.5 (M42), EBC Fujinon 50mmF1.4 (M42)

●今西紅雪
山内桂+今西紅雪@不動前Permian(2023年)
「響む 其の六」@東北沢OTOOTO(2023年)
ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪(JazzTokyo)(2023年)
フェルナンド・カブサッキ+今西紅雪@神谷町光明寺(2023年)
Entropic Hop/日本ツアー・関東の陣(JazzTokyo)(2023年)
ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2023年)
蓮根魂@なってるハウス(2022年)
障子の穴 vol.4@ZIMAGINE(2020年)
トム・ブランカート+ルイーズ・ジェンセン+今西紅雪+田中悠美子@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)
今西紅雪+S.スワーミナータン@葛西レカ(2019年)
August Moon@浜町August Moon Cafe(2019年)
障子の穴 vol.2@ZIMAGINE(2019年)
今西紅雪「SOUND QUEST 2019 〜谺スル家〜」@千住仲町の家(2019年)
タリバム!+今西紅雪@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)(2018年) 

●河崎純
音楽詩劇研究所・ユーラシアンオペラ2022「A Night The Sky was Full of Crazy Stars」@SHIBAURA HOUSE(2022年)
エリ・リャオ+河崎純~台湾歌@ココシバ(2022年)
河崎純 feat. ジー・ミナ『HOMELANDS – Eurasian Poetic Drama –』(JazzTokyo)(2018年-)
ユーラシアンオペラ東京2018(Incredible sound vision of Eurasia in Tokyo)@スーパーデラックス(2018年)

●本藤美咲
インプロヴァイザーの立脚地 vol.12 本藤美咲(JazzTokyo)(2023年)
トリスタン・ホンジンガー+本藤美咲+宮坂遼太郎@公園通りクラシックス(2023年)
Entropic Hop/日本ツアー・関東の陣(JazzTokyo)(2023年)
Ensemble 響む@入間市文化創造アトリエ・アミーゴ ホール(2023年)
阿部真武+本藤美咲@水道橋Ftarri(2023年)
池田千夏+本藤美咲@下北沢Apollo(2023年)
People, Places and Things × Ex@小岩BUSHBASH(2022年)
本藤美咲+岡千穂@Ftarri(2022年)
本藤美咲+遠藤ふみ@Ftarri(2021年)
照内央晴+柳沢耕吉+あきおジェイムス+本藤美咲@なってるハウス(2021年)


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