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Sightsong

自縄自縛日記

ラリー・オクス+ネルス・クライン+ジェラルド・クリーヴァー『What Is To Be Done』

2019-03-28 08:16:18 | アヴァンギャルド・ジャズ

ラリー・オクス+ネルス・クライン+ジェラルド・クリーヴァー『What Is To Be Done』(clean feed、2016年)を聴く。

Larry Ochs (ts, sopranino sax)
Nels Cline (g, effects)
Gerald Cleaver (ds)

ラリー・オクスの潰れて濁って泡立って刺激臭のしそうなテナーが、いきなり、ネルス・クラインのノイズとともに混ぜ合わせられて、それが続く。その奔流も、クラインが電子音で灯台の光を灯したり、オクスが気の向くままに明後日の方向に歩き始めたりして、目を離せない。

われらがジェラルド・クリーヴァーはというと、その流れに足をとられてなかなか得意のスピルアウトするドラミングを披露できず、ともかくも内部から破砕しようとする。だが3曲目にはついに空中に飛翔する。

●ラリー・オクス
ロヴァ・サクソフォン・カルテットとジョン・コルトレーンの『Ascension』(1965、1995年)

●ネルス・クライン
スコット・アメンドラ@Cotton Club(2017年)

●ジェラルド・クリーヴァー
ブランドン・ロペス+ジェラルド・クリーヴァー+アンドリア・ニコデモ+マット・ネルソン『The Industry of Entropy』(2018年)
トマ・フジワラ『Triple Double』(2017年)
スティーヴ・スウェル『Soul Travelers』(2016年)
『Plymouth』(2014年)
クレイグ・テイボーン『Chants』(2013年)
クリス・ライトキャップ『Epicenter』(2013年)
Book of Three 『Continuum (2012)』(2012年)
Farmers by Nature『Love and Ghosts』(2011年)
ジェレミー・ペルト『Men of Honor』(2009年)
ロブ・ブラウン『Crown Trunk Root Funk』(2007年)
リバティ・エルマン『Ophiuchus Butterfly』(2006年)
ロッテ・アンカー+クレイグ・テイボーン+ジェラルド・クリーヴァー『Triptych』(2003年)


temp@下北沢Apollo

2019-03-28 00:50:23 | アヴァンギャルド・ジャズ

下北沢のApollo(2019/3/27)。

temp:
Ippei Kato 加藤一平 (g)
Ami Ogaeri 魚返明未 (p)
Daisuke Ijichi 伊地知大輔 (b)

最初のウラジミール・コスマのジプシー曲にいきなり惹き込まれる。魚返さんは陶然と曲の世界に入り強いタッチで発展させているし、加藤さんはさまざまなギターの声を使う。リーダー・伊地知さんの包み込むようなベースも含めて、三者が主役の場面転換。伊地知さんのオリジナルが2曲続いたが、特に「初手天元」は面白い。囲碁の戦況が次々に変わるイメージだろうか、うねうねと動的に変貌するトリスターノ的な印象。リズムも自在に伸び縮みする。

セカンドセットはラーシュ・ヤンソンの曲のあと、やはり伊地知さんのオリジナル2曲。ほろ酔いを意味する「Tipsy」では、酔拳を体現するようにゆったりとたゆたうテンポ、その中で加藤さんのギターはラジオのような音を出し、もうこの世のものでない。「モカルバリ」は愉しい曲想で、魚返さんのピアノもブギウギのように跳ねた。ベースもまたサウンドを包み込んだ。

Fuji X-E2、7artisans12mmF2.8、XF60mmF2.4

●加藤一平
鳴らした場合、20 Guilders@高円寺円盤(2018年)
波多江崇行+加藤一平@なってるハウス(2018年)
永武幹子+加藤一平+瀬尾高志+林ライガ@セロニアス(2018年)
竹内直+加藤一平@セロニアス(2017年)
鈴木勲セッション@新宿ピットイン(2014年)

●魚返明未
魚返明未『はしごを抱きしめる』
(2018年)