この数日間、デューク・エリントン『The Ellington Suites』(Pablo、1959, 1971, 1972年)ばかりを聴いていた。
収録されている組曲(Suites)は3つ。エリザベス女王に捧げられた「The Queen's Suite」(女王組曲)、フランス・グーテラス城の再建をたたえた「The Goutelas Suite」(グーテラス組曲)、ウィスコンシン大学(UWIS)での演奏に際して作られた「The Uwis Suite」(ユーウィス組曲)である。
どこを切っても、エレガントなくせに荒々しく、スタイリッシュ。「女王組曲」では、艶やかなジョニー・ホッジスのアルトもいいし、渋谷毅さんが演奏している「The Single Petal of a Rose」のオリジナルを聴けることも嬉しい。「グーテラス組曲」ではなんといってもダンディなるポール・ゴンザルヴェスのテナーソロ。もちろんエリントンのピアノはいつも恰好いい。
エリントンは大人の音楽、ワンダーの源泉。
●参照
デューク・エリントン『Live at the Whitney』(1972年)
デューク・エリントンとテリ・リン・キャリントンの『Money Jungle』(1962年、2013年)
デューク・エリントン『Hi-Fi Ellington Uptown』(1951-52年)
渋谷毅エッセンシャル・エリントン@新宿ピットイン(2015年)