3月5日 くもり 20℃
写真クラブの撮影会は水上人形劇がテーマで、ハノイの北西、車で1時間くらうのところにある Dong Anh村に行く、なぜだかベトナムテレビの取材もはいっている。
この日だけ晴れ、田植えの終わったたんぼと晴れた空に囲まれ、水上人形劇の定番の舞台がため池に浮かび、村の子供たちが集ってくる。
水上人形劇はベトナム北部にある紅河デルタ地帯の稲作を中心とした農村で農民たちが、農作業の気晴らしと、豊作の祈りをこめて行っていた、ハノイ近郊特有のものである。
以下は同行のフリーペーパーの記者さんから聞いた話であるが
この村の水上人形劇は後継者不足ですたれていたが、政府の奨励する一村一品運動みたいなもので水上人形劇を復興することにした。
そのため、村のお年寄りから歌や人形の扱いかたを聞き取って歩き、人形遣いを募集して練習にはげみ今に至っているが、10年くらい前、NHKが取材にきて日本でも放送されたことがある。
昔は女性は、泥水に長時間浸かって人形を繰ることは体力的に適さないのと、人形劇の秘伝が夫の家族に漏れることをおそれて、参加は認められなかったが、この村の人形使いには女性が復興初期から参加している。
戸外での上演は、人形の動きを見えやすくするため、ハノイの劇場で使われている人形よりひとまわり大きく作ってあり、その分重いし、扱いが難しくなってくる。
人形が大きいぶん動きもダイナミックだし、花火とかスモークとかをふんだんに使い、外の景色に負けないように気を配っていて水上人形劇好きのわたしはあきない。
見るほうがさきで写真をとるのを忘れてしまったが、ぼうっとしている姿が逆にベトナムテレビに映されたらしく、友達から指摘され、わたしもとうとうメディアデビューをしてしまったようだ。
村に行くからと前日から水分を控え、朝食も水物はとらないように注意し体調管理していたので、お寺の難易度の高いトイレを使わずにすんで、これも一安心。