四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その43)

2022年07月13日 05時11分25秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その43)   短歌の投稿を歓迎します!!

  ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。  ☆☆☆
  ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
  ☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
       誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
 掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
 鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「咲き初める 宗旦むくげ」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】6月28日軽井沢レイクガーデンに再訪致しました。そして薔薇の花等写真撮影し、
    自宅に戻り写真を編集していたとき感じた素直な驚き、喜びを詠みました。
    昨年は生の風景、薔薇に感動しましたが、今年は昨年と違い、何故か写真に
    感動しています。
☆驚きは 写真が語る 薔薇の花 生命力に 力をもらう
☆バラ園で 写真を撮る 感動は 突然出会う 画家の花名

                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】6月28日フレグランスローズパス(香りの道)にフランス・デルバール社の
    グリマルディが綺麗に咲いて微笑んでいました。
☆鮮やかな 存在感の 確かさで バランスとれた 綺麗な絞り
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 軽井沢レイクガーデンの薔薇は、その薔薇園の素晴らしさとともに、一つ一つの
 薔薇も丹精を込めてお世話する庭師さんたちの想いも汲み、見事に咲き競って
 いますね。
 作者の薔薇への想いが、撮影した画像にも当然反映されたでしょうから、その画像に
 感動したのもうなずけます。自ら撮った写真に感動できるなんて凄い事だと思います。
 三首目に「グリマルディ」との薔薇の名を入れ、少し添削させて頂きましたが、
 いかがでしょうか。 
【ご参考】
 ★鮮やかに絞りいろどるグリマルディ 薔薇の家紋か 重き存在


【詞書】夜の女王 モーツァルト 魔笛 夜の女王のアリアより
☆夜の闇から生まれる怨みは
      人の限界を越えさせて進む

                         自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 モーツァルト魔笛の夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」は、
 ソプラノ曲の有名な難曲で、歌える歌手は世界で何人もいないと言われております。
 モーツァルトもこの超絶技巧で歌える歌手がいたから、曲を作ったのでしょう?
 田中彩子さんの歌も下記URLに貼付しておりますので、ご覧頂ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/86c303b6d23e4af808efdcb2344f1e4e
【投稿外コメント】自閑(jikan314)さんご自身のコメントです。
 今回も新古今和歌集を紹介します。
                         源頼政
 ★庭の面はまだかわかぬに夕立の空さりげなく澄める月かな
                         式子内親王
 ★ゆふだちの雲もとまらぬ夏の日のかたぶく山に日ぐらしの声
 これだけ暑いと、夕立が待ち遠しくなります。ゲリラ雷雨でなければ。
 源頼政は、鎌倉殿の13人にも、ちょっと出ましたが、以仁王を奉じて、平家に反乱を
 仕掛けましたが、発覚して、あえなく宇治で戦死しております。鵺退治の武勇や和歌にも
 精通していた文武両道の武人でした。
 式子内親王は、百人一首の恋歌でも有名ですが、実は、以仁王の同母姉です。
 両歌とも、印象的な名歌だと思います。

【解説】
 「夜の女王」は、モーツァルト作曲のオペラ『魔笛』の中で、ソプラノによって
 「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」と歌われる、アリアであったと思います。
 アリアは2つからなりたっているようですが「超絶技巧を要する」この曲が有名になりましたね。
 ユーチューブも拝聴させて頂きましたが、田中彩子さんのソプラノも声量も含めて圧巻ですね。
 なお、新古今和歌集の源頼政、式子内親王の「夕立」にちなんだ短歌を紹介頂き
 ありがとうございました。このような切口で短歌を学んで行くのもいものですね




【詞書】他の方のブログに、私宛のコメントが書かれていました。記した方への警告も
    兼ねて詠ってみました。
    「なりすまし」のコメント記入は卑劣極まる行為であることを警告します。
 ★わたくしに宛てたコメント書かれゐる他の方のブログコメント欄に
 ★わたくしと同窓生しか知り得ざることが書かれたコメントである
 ★わたくしと同窓生を貶めて信用なくさせるためのコメント

                         水仙さん

【解説】
 ブログへの誹謗中傷は最近は少し止んでいるようですが、作者のご友人のブログへ
 本人に「なりすまし」てコメントするという卑劣な行為が、かの方によってなされた
 ようです。IPアドレス等を含めて諸々の情報から書いた方の特定は可能ですが、現在の
 ブログの運営システムからは残念ながら不可能です。しかし、作者は書かれた機微情報等を
 含めて、内容からある程度推測できたと言われていました。
 こんな思いから詠われた詠歌は、このような卑劣な行為を繰り返す方への少なからぬ
 警告になったと考えます。


☆たのしみは ガラスの向こう芝に来る 雀のチョンチョン跳ぶをみるとき 
☆たのしみは 時折メジロ飛んできて パシャパシャ水浴びするをみるとき
☆たのしみは 笑む幼子と目が合いて 暑さもわすれふと和むとき

                         shima-千恵子さん
【説明と質問】shimaさんご本人のものです。
 一首目は最初に「飛ぶ」と書き、芝の上なので「跳ぶ」に変えたようですがはたして?…。
 二首目は庭の小さいバードバスでの水浴びのオノマトペをパシャパシャ以外にも
 色々と考えたようですがメジロの大きさからパシャパシャにしたようです。はたして?…。
 三首目はスーパーからの帰り道に出会った女の子の笑顔についほっこりと…、
 というところでしょうか…。

【解説】
 日常の片隅にある題材に詩情をみる「独樂吟」の良さが、表現された詠歌と思います。
 なお、一首目は「跳ぶを」の表現が効いていると思います。芝生の上を跳ねる雀の姿が
 鮮やかに目に浮かびますので、この表現で好いと思います。二首目の「パシャパシャ」も、
 目白の大きさと水浴びの様子から適切な表現であったと思います。
 いずれも作者の観察眼と感性の光る、ほのぼのとした良い詠歌と思います。


☆藍色に岬縁どる紫陽花は 空と海とを淡く繋げて
                         ポエット・M

【解説】
 三浦半島の東端に位置する観音崎。その岬を縁取るように群生する紫陽花の花群れが
 終焉の輝きを見せています。既に枯れかかる花もありますが、未だ花芽を伸ばし
 藍色への変化も見せてくれます。正に群青の海と、紺碧の空の間をグラデーションで
 繋ぐように、岬を彩る紫陽花の群生に改めて魅入りました。接ぎ木を繰り返し、ここまで
 育てた公園管理者やボランティアの方々の尽力を、影ながら応援してきた一人として
 感慨も一入です。そんな思いも込めて詠ってみました。




「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (44)
 11.富士山(1)


   わたしは山に向って目をあげる
            『詩篇』

   あの森が
     青木ヶ原の
        大樹海
      富士に死にたき
          心が疼く

    安らかに
      眠れ樹海の
         霊たちよ
       死者を裁ける
          生者はあらず

      君の住む
        町のごとくに
           いとおしく
         富士に見おろす
            夜の街灯り

     富士山に
       仰ぐも哀し
          天の川
         あれが織姫
           あれは彦星

    我は立つ
      富士山頂の
         剣が峰
       三千七百
         七十六メートル



     「オリエンタル・リリー」
   

【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのご意見】前週に引き続き掲載致します。
 suisenさんからのコメントですが、皆さんのご参考になればと掲載いたします。

 文語と口語、旧仮名遣い、新仮名遣いの問題は、古くて新しい問題でございますね。
 私の所属しています塔は元々口語、現代仮名遣いが結社の基本方針でございましたが、
 いつのまにやら文語、旧仮名遣いの人が増えて、現在は半々くらいかもしれません。
 前主宰永田和宏氏自身、数年前に現代仮名遣いから旧仮名遣いにしましたから今でも
 短歌界での旧仮名遣いは根強いようでございます。私自身短歌を始めました時、
 当時の先生に新仮名遣いを勧められましたが、私自身は旧仮名遣いを選択いたしました。
 やはり伝統の詩形である短歌には旧仮名遣い文語が合うと感じたからでした。

 文語と口語は、現代は折衷でよいのではないかと思っています。会話体などは口語で
 詠ったほうが生き生きしますが、駆体の部分は、従来どおり文語にしたほうが歌が
 締まると私自身は感じておりますから。締まるということと同時に、文語で
 表現したほうが短く詠い収めることができる利点もあると思っております。
 たとえば、口語なら「見せる」というところを文語であれば「見す」と短く表現できます。
 これは文字数制限のある短詩形文学では大きい利点だと思います。

 長々書きましたが、私が文語、旧仮名遣いを選択する理由でございます。
 しかし、文語、旧仮名遣いを強制しますと、短歌への敷居が高くなりますから、
 まずは新仮名遣い口語で短歌に馴染んでもらって追々個々の文体を選択されたらと
 私自身は思っております。
 以上、水曜短歌サロンの主旨とは異なりますが、私個人の考えを述べさせていただきました。
【ご意見へのコメント】
 suisenさんのコメントについてのポエット・Mのコメントです。

 suisenさんの貴重なご経験に裏打ちされた想い、さらにご提案も頂きありがとうございます。
 記紀万葉、さらに古今、新古今集の時代から1300年余の歴史を持つ、和歌、短歌の表記は
 おっしゃるように「古くて新しい問題」と私も思っています。
 また、所属する短歌会や、結社の方針もそれぞれあり、一筋縄ではいかないことも十分
 理解しております。そのうえで、この「水曜サロン」は、「口語、新仮名遣い」を前提に
 短歌の交流サロンとして、共に学んできた経緯があります。

 また、短歌の初心者の方も含めて、様々な歌歴を持つ方が、フラットの立場で短歌を中心に
 意見を交流し合い、短歌を楽しく鑑賞し、新たな短歌を詠む契機になればと思ってきました。
 そこには、それぞれの方の短歌作品を尊重し合い、巧拙を越えてお互いの作品から学びを
 深める謙虚さが必要なことも大切と思ってきました。お陰様で、このサロンは皆さんの
 ご協力と、ご支援を頂き、初心者で成長著しい方も現れ頼もしい限りと思っています。

 なお、伝統文学の先端に位置づけられる短歌も、若いメンバーも含めて、そのすそ野を広げ、
 「短詩型文学」の世界を深めていく一翼を担えればと思っています。その際、「口語、
 新仮名遣い」を前提にしながらも、「文語、旧仮名遣い」も、学びの対象として、また、
 新たな表現分野として、参考にしながら取り組んで行けたらと思っています。
 suisenさんには、引き続ご意見をお寄せ頂き、ご指導賜ればと思います。



【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                       了

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短歌投稿 (knsw0805)
2022-07-13 06:44:57
Shouさん、おはようございます。
浅間山明鏡止水です。
短歌投稿です。

「詞書」群馬県立近代美術館にある、モネの「睡蓮」を詠みました。
「画家の眼は より水面に 接近し 心の中に 深くゆだねる」

「詞書」6月25日軽井沢レイクガーデンに「「ラウル・フォルロー」の花が咲いていました。
蛍光ルージュの鮮やかな明るい房咲大輪花です。
「大輪花 眩いばかり 明るさは 鮮やかさこそ 蛍光ルージュ」

グリマルディの参考短歌誠にありがとうございます。
返信する
美しさに感応する心を (水仙)
2022-07-13 13:45:31
今週もShou様の純粋な自然詠には心癒されました。
短歌は、まこと魂鎮めでありながら、また同時に魂を清めてくれるものだと
再確認させていただきました。
 ☆藍色に岬縁どる紫陽花は 空と海とを淡く繋げて
 
海の碧、空の青、紫陽花の藍色の青色のグラデーションが美しく詠われていると思いました。
現在のように夜も眠れなくなっている私に、大自然の美しさに感応する心を
呼び覚ましてくださいましたこと、深く感謝いたします。
           水仙拝
返信する
Kenさんへ (ポエット・M)
2022-07-13 21:07:35
Kenさん こんばんは。
いつも早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。

一首目、モネ晩年の「睡蓮」は「自然界の静と動のドラマを注視し、ついには
生命の神秘にまで迫るような深い内容をそなえた」作品と言われていますね。

事実この「睡蓮」は、空の描写を省き、モネの眼は水面により接近し、水流に漂う
水草の動きや水連を知覚するのは、見る人の内面に委ねられていると感じます。
つまり「この作品の良さをあなたは解りますか」との、作者からの静かな、そして厳しい
問いを突き付けられているかに感じます。

本来芸術は、作者と鑑賞者の眼力の真剣勝負で成り立っているとも感じますが、
そんな作者の自信と誇りを感じずにはおれません。こんな想いに浸る詠歌に触れることが
出来ました。詞書がなくても分かる内容に少し添削してみましたが…。いかがでしょうか。
★モネの眼は 水面(みなも)睡蓮 見つめつつ 生命の神秘 画布に留めし

これからも宜しくお願い致します。
返信する
水仙さんへ (ポエット・M)
2022-07-13 21:12:41
水仙さん こんばんは。
情緒に欠ける自然詠を、過分に評価頂き恐縮しております。

ただ、この詠歌が厳しい状況に置かれている水仙さんの「大自然の美しさに感応する
心を呼び覚ます」一助になったのであれば、無上の喜びを感じます。

ただ、岬を縁取る紫陽花の群生の見事さを、何とか表現できないかと詠った
ものですが、未だ詩情と推敲の不足を感じています。励ましを糧に精進したいと
思います。
これからも宜しくお願い致します。
返信する
画布に留めし (knsw0805)
2022-07-15 09:33:11
Shouさん、おはようございます。

13日水曜日には持ち合わせの短歌もなく、当日ブログに掲載の短歌を提出させて頂きました。1首はモネの睡蓮、2首目は薔薇の「ラウル・フォルロー」、1首目は詠むのに苦労しましたが、その首を取り上げて深く掘り下げてくださり。そして参考短歌まで詠んでくださり感謝しております。参考短歌に毎回感じますが、私の短歌は平面的、Shouさんの参考短歌は立体的・奥深さを感じます。そして語彙力不足もです。「~生命の神秘 画布に留めし」私には逆立ちしても出て来ない4句5句です。今後ともご指導よろしくお願いします。
返信する
Kenさんへ (ポエット・M)
2022-07-15 11:55:39
Kenさん こんにちは。
「水曜サロン」へのKenの出詠作品には、いつも「口語短歌」ならではの新鮮な切り口と
視点を感じ、学ばせて頂いています。

また、私の添削を鷹揚に受け入れて頂いて嬉しいです。「立体的・奥深さ」は褒め過ぎですが、
ベースになる短歌があってこその詠歌です。

これからも大いに詠って参りましょう。よろしくお願いします。
返信する
Unknown (jikan314)
2022-07-18 11:45:41
【短歌投稿】
【詞書】陸上 2020東京オリンピックの中継に感動し、映画「炎のランナー」より
人は草原を歩きはじめてから
     走りたいから
     人よりはやく
【短歌説明】
この短歌は、昨年作ったもので、東京オリンピック中継を見ながらです。
コロナ下の無観客開催と言う事で、いまいち盛り上がりに欠けていたのですが、日本人のメダルラッシュに徐々に盛り上がって行きました。私はいつも行く大きなテレビの飲食店で、蔓防のノンアルコールビールを片手に応援していました。もちろん世界中のアスリートが、一年延びた大会の、この一瞬の為に努力し、その力を発揮する美しさにとても感動したものです。ちょうど世界陸上も開催しておりますが、やはり4年に1度のオリンピックは感動度が違うと思います。
炎のランナーは、1981年公開の1924年パリ大会に出場したユダヤ人とスコットランド人宣教師の物語で、英国の名誉と、安息日への信仰と人種差別偏見との葛藤を描いておりました。
100年前と今とは状況が全く違っていますが、人が走りたいと言う情熱は、今も人々を感動させます。
下記URLに炎のランナーのYouTubeを貼り付けておりますので、ご覧頂き、昨年のアスリート達の活躍を思い出して頂ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/6a5e79809abc91255cb6a1aa9deb38dc
【投稿外コメント】
今回も新古今和歌集を紹介します。
鵜飼舟 高瀬さし越す 程なれや むすぼほれゆく かがり火の影(夏歌)
思ひあれば 袖に螢をつつみても いはばやものを とふ人はなし(恋歌一)
この二首は、寂蓮法師の歌です。寂蓮法師は、藤原俊成の甥で、これ以外にも、
さびしさは その色としも なかりけり まき立つ山の 秋の夕暮(秋歌上 三夕)
村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋のゆふぐれ(秋歌下 百人一首)
が有名です。
上の二首は、夏のかがり火と蛍を歌ったものです。
長良川に残っていた鵜飼も、桂川、宇治川で復活して、以前見たことがありました。かがり火が揺らぐ幻想的なものです。
蛍火も幽玄な面持ちの恋歌ですね。
寂蓮は、こう言う和歌が素敵です。
返信する
自閑 (jikan314)さんへ (ポエット・M)
2022-07-18 15:40:29
自閑 (jikan314)さん こんにちは。
「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。

映画「炎のランナー」とは懐かしいですね。
おっしゃるように、1981年公開のイギリスのドラマ映画で、監督はヒュー・ハドソン
でしたが、第54回アカデミー賞作品賞受賞した作品でしたね。

走ることによって栄光を勝ち取り、真のイギリス人になろうとするユダヤ人の
ハロルド・エイブラハムスと、神のために走るスコットランド人牧師エリック・リデル、
実在の二人のランナーの誇りと、葛藤を丁寧に描いていると感じました。

原題「炎の戦車(Chariots of Fire)」というタイトルは、ウィリアム・ブレイクの
『ミルトン』の序詩「And did those feet in ancient time」からとられているとの
ことですが、「わが炎の戦車をもて」と言う詞句がありますね。

なお、今回も新古今和歌集を紹介いただきありがとうございます。
これらは、藤原俊成の求めた「幽玄」を、甥である寂蓮法師も自らの詠歌をもって
表現したとも言えますね。
返信する
Unknown (I.SATO)
2022-07-19 05:12:33
ポエット・Mさん>こんにちは。北海道も梅雨のような天気が続いています。
青空が覗いた一瞬?カリンズの実を摘んでジャムを作ってもらいました。北国の短い夏が終わると鮭の遡上する季節まで直ぐです。夏の暑さを楽しみたいものです。

送詠します。
■カリンズの 深紅のビーズ  秋鮭の イクラのように 艷光る夏 
返信する
I.SATOさんへ (ポエット・M)
2022-07-19 11:46:53
I.SATOさん こんにちは。
「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。

「カリンズ」は、私の育った信州では「アカスグリ」と呼ばれていたように記憶しています。
幼い時代、あの甘酸っぱいスグリの実は、私たちの貴重なおやつでもありました。
あの「真紅のビーズ」は、まさに「秋鮭の イクラのよう」でもありますね。

季節のバトンが「カリンズ」から「秋鮭のイクラ」に渡される、そんな季節の
移ろいを「カリンズ」にフォーカスし詠んだ、味わい深い詠歌と考えます。

これからも宜しくお願い致し
返信する

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