「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

墨塗り非開示の下は、・・・ほとんど空欄だった

2011-02-20 20:04:00 | 近況活動報告

不正経理の調査書類について、初回は非開示だった(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/705.html)物品名が異議申し立て後に開示となった(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/722.html)ことは報告したが、先週これに基づき再度県で閲覧をしてきた。
写真の文書はその閲覧文書であるが、前回の閲覧時は中央の空欄の目立つ「帳簿品名」欄が写真最左の業者名欄同様墨塗りだったのである。
県の理屈としては、県は注品名と同じだったから空欄とのことであるが、なぜ空欄を墨塗りする必要があったのか(そもそも、元から空欄だったのかも)疑問である。
いずれにしろ、他に不正が無かったかの検証は不可能であった。

ただそれよりも問題なのはさきに公表された全庁会計調査結果報告書の記載内容である。

写真の部分は浜松工業技術支援センターの平成19年度の一部分であるが、報告書内には「備品相当品(表面処理関連装置、パソコン等)計865,924円を納入させ、試験研究用消耗品を購入したとして支払ったもの(平成19年度)」とあるのみで、写真の66,675円の「セイコー電子辞書」や110,250円の「書籍」や52,290円の「デジカメ」については一切触れられていない。
これについては、報告書の中では不正の量の多い事務所にあっては全部記載しきれないとの言い訳もあろうが、以下の清水技術専門校の記載を見るとそれが詭弁と分かる。

清水技術専門校については平成16年度(2件)、17年度(2件)、18年度(1件)の3か年で5件の差替え不正があったのみであり報告書の余白も十分あるのであるが、実際の差替え事例の調査結果の記載は以下のとおりである。
「・差替え5 件149,818 円は、①ゴム印等計54,760 円を納品させ、フロッピーディスク等を購入したとして支払ったもの(16 年度)、②備品相当品(ねじ切器)73,500 円を納品させ、実習用具を購入したとして支払ったもの(17 年度)などである。」(※下線はこちらで付けたもの)
なぜ18年度は記載省略なのか?

当初の非開示の際に「調査結果報告書(知事部局)の中で「等」や「など」として伏せているものが私的に使われた物品でないということは確認のしようがない」(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/705.html)としていたが「など」はやはり曲者だ。
平成18年度は「PPc用紙と称し、「頭痛・胃腸薬・風邪薬」を購入していた」と付け加えるべきものが伏せられていたということである。

以前にも述べた(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/173.html)が、役所の「等」や「など」は疑ってかかるべきなのである。

さて、県は不正経理防止策の柱として「集中」調達化を出先単独事務所に拡大するとしているが、では実際既に集中調達としている総合庁舎で不正が無かったのかといえば、そんなことはない。

例えば県の調査結果報告中の東部健康福祉センターの
「一括払い1 件、26,132 円は、会議用のお茶ペットボトル計4 回、計26,132 円を納品させ、インクカートリッジを購入したとして一括まとめて支払った」の例であるが、これは集中化の下で行われている。
しかも、報告書では会議用となっているが、216本ものお茶が4回の会議で必要だったのか?本当に会議だったのか?
閲覧した公文書からは確認できない代物だった。

また、同じく集中調達化している沼津土木事務所の例では県の調査結果で私的「印鑑」が購入されていたことが報告されているが、これが集中調達で発注の「乾電池」での差替えであることは記載されていない。
集中調達といってもしょせんは身内意識の中での慣れあい。これで防げるというのは幻想であり、県の「アリバイ作り」である。
そして、県の報告書から分かることは、真実からできるだけ目をそむけ、県民よりも身内を擁護する姿勢。結局、県の調査自体もまた「アリバイ作り」であったのである。

変われないし変わらない行政。
このままでの増税路線は彼ら役人たちの変革とは逆方向の温存療法となるだけである。

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