先日のその1で<川勝はリニア 推進だったが別ルートに固執があった><環境問題は軽視はしていないがディール対象でもあった>ことを紹介したが、今日は川勝のリニア部分開業論(先日の論点b)について紹介したい。
これについては、平成26年当時には対外的にも臆面なく述べていた持論である。
実際、平成26年9月22日午前に静岡銀行内で行われた産業情報懇談会において、以下のとおり述べている。
<抜粋>
川勝知事:「その境界の辺りね。例えば、身延南部町は生活圏がほとんど静岡、早沢町ね、町長さんが何としても川勝と話がしたいと来てくれと、不便でしょ。こっちに向いているんですよ。この前、雪に閉じ込められたときこっちが助けに行っていますけど、山梨県庁は助けてもらう側だった。
境界のところはどっちにつくかと、こっちでもあっちでもどちらでもいいという道を作りますから。身延線の沿線上は3年以内に高規格道路に。おそらく2020年までに。私は、推進しているんですが、品川甲府間のリニア新幹線はそこだけを作ればいいと。オリンピックに来られた方々を乗せて、10分で森のビルからほんとの緑の森を見られるのだから。富士山と南アルプスと八ヶ岳、自然とに囲まれた、素晴らしい景観がみられる。2020年までに富士山空港駅を作りますから。幹線道路は甲府と清水、物流拠点はそこを通りますから。佐久、甲府がつながり、佐久まで行くと、新潟港と半分半分になるかもしれないが、長野県南部辺りが視野に入ってきた。私は、とりあえず物流拠点がどのあたりにできるのか、金融機関とあわせて考えていかんと。」
ここには、県の副知事3名(大須賀副知事、難波副知事、髙副知事)はもちろん、
静岡銀行側から、中西頭取、後藤副頭取、一杉専務、柴田常務、大石本店営業部長、中村法人部長、有海企業サポート部調査グループ長、大石㈶静岡経済研究所常務理事らが出席しており、これを彼らが真に受けたかはともかく、川勝という人物を知っていれば県政財界においては川勝の部分開業論は十分認識可能だった事実なのである。
つまり、最近になってこの持論に批判を受けるに至った川勝にとってみれば、今更なぜと映っても不思議ではないのである。
では、この部分開業論、その狙いと、より具体的構想とはいかなるものか、これについては次回「その3」で紹介したい。