わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

航空会社の「台湾」表示にJALとANAの挟持を見た

2018-07-27 | 時の話題
 毎度おなじみ、Yahoo! Japanで見た記事:中国の民用航空局(民航局)は、全世界の航空会社44社に対し、台湾を中国の一部とする「一つの中国」原則に反する表記を、7月25日までに改めなければ、中国市場へのアクセスを制限する等の脅しをかけてきたのに対し、殆どの航空会社が、「台湾(Taiwan)」から「中国台湾(Taiwan, China)」へ変更した中、”JALとANAは、中国、韓国、台湾を「東アジア」という地域でひとくくりにし、その中で都市名のみを表記する方式を採用(原文より引用)”したそうです。一方で、アメリカの、アメリカン、デルタ、ユナイテッド、ハワイアン各社は、「台北(Taipei)」や「高雄(Kaohsiung)」など、国名の「台湾(Taiwan)」を外して都市名のみに変更。

 日本の二社は意地を見せた、と、思ったのですが、実は、”中国と香港向けのサイトのみ、表記を「中国台湾」に変更”したそうで、台湾を中国の一部とは認めたくない、でも、中国の軋轢も受けたくない、ってか、国益のためにも派手に逆らうのもダメと、さぞや苦肉の策だったんだろうなぁ、と…(元は東洋経済のサイトからに掲載された記事ですが、Yahoo!のこちらから読みました。)

 台湾は、多くの日本人にはとっては、親しみのある国ではないかと思います。台北出身の私の元義妹に、元義弟の横須賀駐留に先立って、日本では、はっきり台湾人だって言った方がいいよとアドバイスしたことがあります。その元義妹、つい数年前、京都の老舗の漆塗りのお店を訪ねた時、随分と存在な扱いを受けたそうなのですが、「私は台湾から来たので、李登輝総統も京大留学時代に訪れたという、このお店に来てみたかった」と言った途端、店主は相好を崩して、随分と上等な漆の夫婦箸をおまけにつけてくれたそうです。

 李登輝塾長元総統は、日本でも本国でも人気ありますね。私がコーネル大学に留学していた昔々、やけに台湾からの留学生が多いなと思ったら、李元総統が博士号を取得した学校だから、台湾ではコーネルの博士号が大変に高く評価されているのだと聞きました。御年95歳、永生きしていただきたいものです。

 また話が逸れましたが、ホワイトハウスは米国航空各社に対し、この中国からの脅しには屈するなと声明を出したものの、言ったきりで何ら行動は起こさなかった。ここんとこ、中国に対して番長風を吹かしているトランプ政権ですが、この件に関しては、ただの口だけだったようです。折角なので、これをネタに、調子のんな!と、一気に「一つの中国」原則とやらを、ひっくり返してくれれば、トランプもたまには良い事するなぁって感心したのに。

 日本政府も、だんまりを決め込んでいますが、下手に口出しすると超面倒臭い事態になるので、これでよかったのでしょう。苦肉の策とはいえ、中国・香港以外では、中国台湾表記を避けた日本の両航空会社には、称賛を送りたい気持ちです。

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