思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ひどい政治の混沌。最大の原因は、小沢氏への「裏切り」行為にあります。

2012-06-26 | 社会批評


パターン知にすぎない紋切型の優等生集団=東大法学部の権威に依拠する官僚主義と一体化したわが国の自民党一党独裁政治は、永久に続くかとも思われましたが、小沢一郎氏を核とした民主党は「生活が第一」という思想に基づき、戦後はじめて選挙による政権交代の偉業をなしとげました。どなたも御存じの通りです。

ところが、官僚主義の元を断とうとする小沢氏を核とした政治活動が支持を集め政権交代が現実味を帯びてくると、検察庁は小沢氏の政治生命を断つための策謀を開始しました。これは、日本を官僚が支配する「官治主義」を守るための官僚の集合意識(無意識を含む)に基づく行為で、極めて根の深い「病気」が成せる業ですが、それを生むのは、彼ら自身も気付かぬ「客観知」(客観神話)という暗黙の想念なのです。これについては、3年前に参議院調査室から依頼された論文『キャリアシステムを支える歪んだ想念』に記しましたので、ここでは繰り返しません。

検察庁の行為がいかにデタラメで恐ろしいものであるかは、特捜部の前田元検事の証言にもありますが、23年間の勤務で検察内部の事情に精通している郷原信郎さん(東大の数学科を卒業した後に司法試験に合格し請われて検察庁に勤務)が『検察が危ない』に明瞭に記しています。郷原さんは、検察作成のストーリーに基づく小沢氏周辺への締め付けが開始された時点で、すでにテレビ出演して明瞭に検察批判を展開していました。彼は政治的には「反小沢」系の議員と親しい人でしたので、その発言は「色」が着いたものではなく、検察庁の策謀については、国会議員の多くは当然承知していました。

にも関わらず、民主党の国会議員は、思想でも選挙でも一番多くの恩がある小沢氏の周辺に検察の魔の手が伸びると、手のひらを返したように「反小沢」となり、見事なまでに彼を裏切りました。海外からの公平な目の代表であるウォルフレン氏もこの日本人の行為には呆れ果て警句を発しましたが、聞く耳持たずでした。

このような民主党議員の小心とエゴイズムによる裏切り行為がなければ、検察庁の策謀を契機にして(危機をチャンスにして)主権在民に基づく「民治主義」の新政権 VS 政治を官僚が主導する「官治主義」に基づく旧政権、言い換えれば、【主権在民 VS 主権在官】の闘いが分かりやすいカタチで始まり、日本の根本的な社会改革が始まったはずなのです。市民革命にも匹敵する大改革が。

きょう、財務省の思惑通りに消費税の増税が決まりましたが、日本の消費税という税金がインチキな間接税であることに対しては、いまだにあまり知られていません。今朝の東京新聞26面にはそのカラクリについて簡明に記されていましたが、この件についてはまた後で書きましょう。いまは、騙しのプロである財務省の罪は極めて重いとだけ言っておきます。

武田康弘

 

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コメントを受けての 発展的説明です。

指揮権発動 (平源太)

小川敏夫前法務大臣の指揮権発動に関する報道がありましたが、これも裏にはこういった問題があるのでしょうか。

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その通りです。根源的な変革が必要ですね。 (武田康弘)

 その通りです。

法務省の全体、課長級以上は大多数が検察官です。法務行政は、大臣でもどうにもなりません。「刺し違える」他ないのですが、総理もその覚悟をしないとダメです。ただし、「官」の方は匿名ですから、なんとも不利な話で、わが国は完全に官僚が支配する国といえます。

誰であれ政治家は手出しができません。剛腕の小沢氏はそれを合法的に「変革」しようとしたのですが、合法的に葬られたのです。合法か違法かを決めるのは官僚の方(この場合は検察庁幹部)なのですからたまりません。

主権者としての市民が政治を行う【民治主義】への転換が必要ですが、そのためには教育(幼いころからのから「聞き・話し・考える」哲学教育)が必要ですし、「考え・対話し・決める」実践が必要です。現在までのところその方向とは逆の教育(東大病という病)が徹底していますので、変革はたいへんです。わが日本人は個別の事実学を行うだけで、本質学・意味論的探求がありません。それを変えるのがわたしの仕事と活動で、すでに36年が過ぎ37年目にはいりました。

魅力ある豊かな人間性を生むために、共に!

 

 

 

コメント (2)
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