他の記事が間にいくつも入り、とびとびになってしまった母の記事ですが、これで最終回となります。(ブログ、右欄にある『カテゴリ』の下の方にある『介護』に、今までの記事がまとめてあります)
今年の7月にまた誤嚥性肺炎で入院し、その時点でもう口からものを食べることは無理ということとなり、退院後は今までいた特養を出なければいけなくなり、24時間看護士さんのみえる施設へと変わりました。そこから母が亡くなるまでのことは『母のこと 1』(→【こちら】)に書きました。
新しい施設に入所してから亡くなるまでの間、母が穏やかな優しい顔で過ごせ、マロの名前を呼んでみたり、鼻歌のようなものを歌ってみたり、帰り際に手首から先で手を振るような仕草を見せたりしたりしたことは、本当に奇跡としか思えません。
眉間に皺をよせたまま無表情で過ごしていたことの多かった特養にいた時には、自分に課した義務のように週一で母に会いに行っていた私も、最後の2ヶ月間(入院時も入れると約3ヶ月間)は、母に会うのが楽しみで毎日施設に通っていました。パパや子供たちも特養にいたときはあまり母のところに行っていませんでしたが、何度も会いに行ってくれました。ワンズも何回か連れて行き、母はワンズの姿をずっと目で追い認識していました。いろんなことのあった22年間でしたが、穏やかに静かに逝けたことが、母にとっても家族にとっても、ありがたいことでした。
父は、アルツハイマーの母を残して先に死ぬことはできないとつねづね言っていました。その役目を果たすことができてほっとした気持ちがあるのと同時に、父は今、疲れが出てきています。2~3年ほど前から杖をついて生活していましたが、母が亡くなってからは体力も落ちてきていて、杖をついていても歩くのが困難になってきているため、老人ホームに入ることを検討し始めています。平日は私が手伝いに行ったりしていますが、施設に入所していた方が父も安心できるようなので。
生まれたばかりの赤ちゃんが成人する期間より長くアルツハイマーと闘ってきた母。定年退職したあと第二の仕事も勤め上げ、これから母とゆっくりした時間を過ごそうと思ったと同時に母の病と闘うことになった父。人生は予測不能ないろんなことがありますね。この先、今度は自分がどうなっていくのか、それも不安です。
『母のこと』の記事の中で、徘徊や昼夜逆転、穏やかだった母の人格が変わってしまったことなど、アルツハイマーによる経験を綴りましたが、この病気は人によって出てくる症状はいろいろのようです。もっと症状の軽い人もいれば重い人も。それらはみな、本人が悪いのではなく病気がそうさせています。わかっていても、介護をしている人にとっては大変なことです。高齢化社会の世の中、どの家庭でも家族がこの病気にかかる可能性は0ではありません。もし、家族の誰かがそうなってしまったら支援を受けられるところを利用したりして、決して一人が抱え込まないようにしてくださいね。
【 不思議な話 】
母が亡くなったその時刻に、父の腕時計が止まっていました。
我が家にも黒柴君13歳がいます。今年の夏に母とも姉貴ともいえる18歳のワンちゃんを亡くして寂しくなりました。
毎日のようにコクマチャちゃんを拝見してます。隠れファンでごめんなさい。これからもずっとずっと応援しています。
お母様が亡くなられた時の時計のお話・・・お父様と繋がってらっしゃったんだなと思われてなりません。
私も12年前に父を看取った時、病室の枕元からお経の様なものが夜中に聞こえました。隣は倉庫でした。
翌日に息を引き取ったのですが、誰かが迎えに来てくれてたんだな~と思ってます。
その後、母と暮らしてますが、支えは増え続けたワンズです。
お父様にもワンズと皆さんのパワーが届きますように。
私もお礼がお伝えしたくてコメント欄を開きました。
お母様との大切な日々を綴って下さりありがとうございました。
私は訳あって両親とは音信不通ですが、今は夫と2頭の柴わんこと穏やかに暮らしています。
記事を拝見して「自分や夫が要介護になった時どうすれば良いか」を考えるきっかけになりました。
今後もブログを応援しています。
寒い日が続いていますのでお体ご自愛なさって下さい。
はじめまして。
コロクロの頃から見ていてくださって、ありがとうございます。
本当は、犬ブログなのに母の病気のことで、しかも
内容が重いものだったので書くことを少し迷って
いました。
が、高齢化社会になって、誰にでも介護したりされたりする
可能性のある時代なので、ひとつ例として書かせていただきました。
春待ち草さんところには、コロの半年お兄ちゃんの
黒柴ちゃんがいるのですか。
夏には18歳のワンちゃんが虹の橋を渡ってしまったのですね。
長生きできて幸せだったでしょうね。
コロは夏頃からヨボヨボ歩いているような感じですが、
春待ち草さんのところのワンちゃんのように長生きしてほしいと思います。
犬ブログなのに、母の病気のことで、しかも内容が重いものでしたが
長い間頑張ってきた父と母の記録としても残したくて書くことにしました。
時計のことは、本当にビックリしました。
でも、てんくまさんも同じような経験があるのですね。
実は、義父が亡くなる前も、ちょっと信じられないようなことがありました。
世の中には、説明できないようなこともあるのですね。
ワンズの力は大きいですね。
私もいろいろ大変だったとき、帰宅すると待っててくれる
ワンズに励まされましたし癒やされました。
父も今はちょっと体力が落ちていますが、ワンズパワーが
送れるといいなと思います。
犬ブログなのに、母の病気のことであり、内容が重いものでしたが、
そう言っていただいてありがとうございます。
世の中には、いろんな家族の姿がありますね。
ご主人様と2頭の柴ちゃんと穏やかに過ごされていらっしゃることは
お幸せなことですよね。
若い頃は、今のように高齢化社会という言葉も聞かなかったし
親を介護するということは考えたこともありませんでした。
でも、長い間アルツハイマーを患った母と介護していた父を見て、
そして今度は自分もその当事者になる年齢に少しずつ
近づいているので、いろいろ考えるようになりました。
『なるようにしかならない』ことでもありますが、
この先、福祉関係のことがもっと充実していってほしいなと思います。
こんなブログですが、これからもよろしくお願いします。
とっても良かった!
マロちゃんの事を呼んだり本当に奇跡ですね
辛かった時間もあったけど最後は暖かい家族の目に
めとられて良かったのかと思います
でもそれまでの辛さは私たちが口にできるほど簡単なものではなかったはずなのでお疲れ様とだけでも言いたいです!
お父様疲れと気もちが折れちゃったのかな?
でもお父様の事だからみんなに迷惑を掛けたくないって思っているみたいなので施設に入るのもいいかもですね!
きっとみんな遊びに来てくれるでしょうからね!
時計止まっていてびっくりですね
でもお父様の心の時計は止まってほしくないな!
奇跡のようだった最後の日々は、長い間病気と闘ってきた
母と父への贈り物だったのかななんて思えてきました。
途中、両親が共倒れしそうになったり、本当に大変な日々もありましたが、
母の逝き方で、家族は救われた気持ちになりました。
父は、母を見送ることができたというほっとした気持ちと
これまでの疲れが一気に出てきたのか、体調が少し心配です。
施設に入れば、毎日体調管理もしていただけるし
車いすになっても大丈夫なので、家族としても安心です。
時計のことは、本当に驚きでした。
父の心の時計まで止まってしまいませんように。