拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

日本人は胃腸が弱い

2006-07-31 23:54:03 | 活字全般
■会社からいつもより早めに帰宅すると、裸の妻がベッドで見知らぬ男と抱き合っていた。こんな場合、各国の人々は一体どうするだろうか。
アメリカ人は、男を射殺した。
ドイツ人は、男にしかるべき法的処置をとらせてもらうと言った。
フランス人は、自分も服を脱ぎ始めた。
日本人?彼は、正式に紹介されるまで名刺を手にして待っていた。

これは、早坂隆著『世界の日本人ジョーク集』(中央公論社)からの引用である。世界を飛び回るルポライターである彼が、現地(主に欧米)で見聞きした「日本、及び日本のイメージをネタにしたジョーク」を紹介するという本。上記の文章は言うまでもなく、「堅物で勤勉な仕事人間」な日本人のイメージを揶揄したジョークである。うーん、痛いとこ突くねぇ(笑)。外国人が日本に対してどのようなイメージを持っているかは日本人である我々もなんとなくわかってはいるが、こうして明文化されると、「ほーら、じっくり見ろ、これが君達の姿だ!」と鏡を向けられてるような複雑な気分に。でも不思議と嫌な感じはしないな。逆にもっともっと教えて!と思わせる。日本人ってなんだかんだで他人から自分がどう見えているかを気にする民族だと思うから、このような「他人の目」をダイレクトに知ることができるジョーク集は喜ばれるんじゃないかな。もちろん「他人の目を気にする民族」という日本人像もギャグにされております。
この本では、外国の人が持つ多様な日本人像に出会える。冒頭の「堅物」や「他人の目を気にする」以外には、

ハイテク機器をつくる、まじめ、努力家、手先が器用、金持ち、金好き、優柔不断、個ではなく集団優先、遅刻しない、過労死、怒らない、笑わない、ユーモアが無い、宗教観を持たない、日出る国、美しいゲイシャ、寡黙なサムライ・ニンジャ、ヤクザ、アニメ大国…

などが挙がっている。これらのイメージを盛り込んだジョークはとにかく秀逸なモノが多いぞー。「おお、よくわかってんじゃん(笑)」と思わず関心してしまうほどだ。ジョークとともに著者の解説がついているのだがこれも興味深い。彼が海外で感じた「日本のイメージ」は笑えるものばかりだ。ルーマニア人と朝日を眺めている時、「あの太陽の下に君の国があるんだな…」と真顔で言われた、とか。
また、冒頭のジョークのように、日本人だけではなく、「アメリカ人なら~、フランス人なら~」というように他国の人のイメージも盛り込まれているので、それも楽しめる。ドイツ人はだいたい「規則的、堅物」みたいなイメージが多くて日本人にちょっと似てるかな、と思うけどどうなんでしょ。ちなみに、ドイツが舞台の浦沢直樹の漫画『MONSTER』を読んだドイツ人たちは、「俺たちはこんなに暗くない!」とムっとしたそうですが(笑)。
さて、最後に時事問題に関連した日本関連のジョークを二つ引用して今日の記事を締める。

■おかしな時代になったものだ。
世界一のラッパーが白人で、世界一のゴルファーが黒人で、世界一のバスケットボールプレーヤーが中国人。
政治の世界では、
日本がアメリカを助け、フランスがアメリカを傲慢だと非難し、ドイツが戦争に反対する。
本当におかしな時代になったものだ。

■「ヤスクニ」問題などで日本と中国の仲が最悪の状態だと聞いたパキスタン人が、日本の中華街を見て、驚いて言った。
「日本と中国の仲が悪いなんて嘘だ。パキスタンにインド人街があったら廃墟になっている」

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