拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

『ドラゴンボール』映画化について考える

2006-03-26 23:49:36 | 映画
『ドラゴンボール』がハリウッドで実写映画化されることが決定。監督はジョージルーカス―
このニュースが流れてからどれほどの月日が流れただろう。当時は「すっげえ!さすが世界のドラゴンボール!」とワクワクしたものだが、今はこのまま、音沙汰の無いまま企画が立ち消えになってしまえばいいのに、という思いで一杯である。そもそも本当に映画化する気があるのだろうか。映画化の予定はないが、他の映画会社に先に映画化されたら悔しいのでとりあえず権利だけ買っておく、ということがハリウッドの世界では多々あるらしいから、ドラゴンボールもそうなのかも。実際、ハリウッド化が決まったものの全くそれ関連のニュースが聞こえてこない『寄生獣』や『MONSTER』などもそういう事情のもとに実写化の権利が買われたのかもしれない。『MONSTER』なんて長いミステリーとうやって映画化すんだよ、無理だろ…と突っ込みたくなるよ。それと、前もって権利を買っておけば、後で例えば『MONSTER』そっくりのサスペンス映画を作ったときに著作権も問題でもめる事がなくなる、というのを見越している、という話も聞く。日本の傑作漫画をもっと丁重に扱ってほしい。これらの作品は日本で実写化しても駄作になるのは目に見えてるんだから。やるなら凄いのを頼むよ。中途半端にやるのは勘弁してくれ。私が心配するのは―先走りかもしれないが―中途半端に映画化して原作の魅力が全く反映されていないよくわかんない映画にされたらどうしよう、ということである。「ドラゴンボール」のおおまかな設定だけを取り出して舞台をアメリカにして映画化!とか。例えば…

元気で明るいどこにでもいるような高校生ゴクウ。そんなゴクウの前に、彼の兄だと名乗る男が突然現れる。男は言う。「お前は地球人ではない。生まれは惑星ベジータ、誇り高き戦闘民族サイヤ人だ!」「この地球には、どんな願いでも叶えられるドラゴンボールというものが存在する。どんな手を使ってもいい。それを集めろ」。男の言っていることの意味がわからずただただ呆然とするゴクウ。しかし男がゴクウのガールフレンド・チチを襲おうとした瞬間、ゴクウの秘めたる力が爆発する…。その日から、ゴクウの非日常な日々が始まった。ゴクウの兄が言っていた何でも願いが叶うというドラゴンボールを手に入れるため、宇宙から様々な侵略者が地球にやってくるようになった。その中には、同じサイヤ人の最強戦士・ベジータもいた。突然ゴクウの通うハイスクールに現れ、ヤムチャ・ピッコロをはじめ、ゴクウのクラスメイトたちを次々に殺すベジータ。そんな傍若無人なベジータの行動にキレたゴクウは目覚めた力で徹底交戦、大激闘。なんとかベジータを追い返す。しかしそんなゴクウも元は普通の高校生。自らの力のせいで世界を荒廃させてしまい、クラスメイトまで巻き込んで犠牲にしてしまった罪の意識に苛まれ、苦悩する。そんなゴクウに、生き残ったクラスメイトであり、天才少女・ブルマは助言する。「なんでも願いが叶うドラゴンボールを誰よりも先に手に入れよう。そして死んだ人たちを生き返らせて、世界を元にもどすのよ!」。そうだ、ドラゴンボールを集めればいいんだ…新たな希望が芽生えたゴクウとブルマ。そんな時、すべての凶悪宇宙人の親玉である悪の帝王・フリーザがドラゴンボールの噂を聞き、地球に降り立った…。

みたいな話に改造されるとか。適当にヒーローもの、適当にバトル、適当にSF、適当に苦悩、ちょっと反戦メッセージ(アメリカでこれは無いか?)…ありそうじゃないですか?先生…。

追記
『バガボンド』の新刊を読んだ。前の巻でザックリ斬られた吉岡清十郎だが…。吉岡清十郎亡きバガなんてもう殆ど興味ないぜ。まぁ清十郎がいつか武蔵にぶっ殺されることはわかってはいたけどな。合掌。
 


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