拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

音楽も「衣替え」の季節?

2006-09-06 21:02:48 | 音楽
昨日なんかは「まだ少し蒸し暑いかな」ぐらいの気温だったが、今日は一気に冷え込んだ。遂に秋本番といったところだろうか。私は秋の気配を感じ取ると、GRAPEVINE(というバンド)を聴きまくりたくなってしまう。秋~冬にかけて突然ヘビーローテーションになるバンド、GRAPEVINE。全国各地の夏ロックフェスなどに毎年出演しまくりの彼らだが、このバンドに一番似合う季節はちょうどこれからだと思う。なんというか、あのねちっこくて味わい深いボーカルはポカポカ陽気の春やジリジリ熱い夏には全く似合わないと思うのだ。実際バイン大好きな私も最近は聴いた覚えが全くない。「夏といえばサザン!」みたいな感じで、バインを秋冬バンドだと認識しているのだ(サザンあんまり知らないが。「祭りのあと」「真夏の果実」は好き)。ここ数年彼らのアルバムは大体秋にリリースされていて、それに伴うライブツアーは冬行われている。今年も、9月中旬に一年ぶりのシングルが出るし、秋にはツアーもあるし。本人たちも何か意識しているのかもしれない。まぁ、多分してないだろうが。
今日みたいに「肌寒いな」と感じるようになる時期、私は反射的にCD棚から彼らのアルバムを引っ張り出してきて片っ端から聴くのだった。もちろんipodも。ついこの間まではRadioheadとhideとBeckだったんだけど今はバイン一色。今は昨年リリースの『deracine』(デラシネ、と読む)収録の「放浪フリーク」という名曲を聴いている。うーむ、メロディーに対する歌詞の当て方最高。押韻も無駄に冴えている。キャリアを重ねるにしたがって、自由自在に日本語を操れるようになっているような。かと思えば日本語が英語に聞こえるようにわざと歌うような「逆空耳アワー」みたいなこともやっている。「放浪フリーク」は曲調はわりと聴きやすいギターロックだが、物凄いプログレっぽい曲があったり切なすぎるメロディーを奏でたり、はたまたノイズに酔いしれるようなハードなものもあり。メンバー全員が作曲できるバンドだけあって作風の幅は異常に広い。ライブ行くとさっき大暴れしてたと思ったら今は棒立ちでその美しいアンサンブルに涙…みたいな瞬間が多々ある。なぜか一番美しいメロディーを書くのがドラマー。ドラム担当の人が曲を書くこと自体結構珍しい上に、ヘヴィメタ上がりの彼になぜミスチル級の黄金メロディーを書けるのかは彼らを聴き始めた頃から抱いている疑問だ。
今ではセールス的にはすっかり地味目なGRAPEVINEだが、私が中学生の頃は地上波の音楽番組で度々よく見かけた。Mステ、うたばん、ポップジャム、HEY!×3…主要な番組は一通り出てたと思う。今はテレ東のジャパンカウントダウンぐらいしか見られないな、地上波では。良いバンドなのに。HEY!×3に出た際、その存在感の地味さをダウンタウンに散々つっこまれていたあの頃が懐かしい。昔のHEY!×3は今と違ってそんなに売れてないバンドでも出てたんだよな。大昔は「誰やねん」という超マイナーなミュージシャンが出るコーナーまであった。でもいつのまにか「立ちトーク」が無くなってしまって、今ではミュージシャンじゃない人の方が沢山出ている。視聴率的に、マイナーなミュージシャンを紹介する余裕が無いのだろう。面白かったのになぁ。「本来持ち上げるべき存在のミュージシャンやアイドルに大してダウンタウンがツッコミまくり、意外な魅力を引き出す」という番組開始当初のコンセプトに戻して欲しいよー。ジャニーズは他の番組で出まくってるからわざわざ出さなくていいよー。…GRAPEVINEの話題から離れてしまった。ちょっといい話があるのだ。この番組にバインが出たときの、番組ラストで松ちゃんが「視聴者プレゼント用のキーワード」を言うコーナー。松ちゃんが用意したキーワードは「売れろ、グレイプバイン」だった。松ちゃんの口から彼らのバンド名が聞けるなんて、レア以外の何ものでもない。 

追記
来週『カクレカラクリ』という二時間ドラマが放送される。楽しみでしょうがないぜベイベー。



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