拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

『BACCANO!』―愉快な人生の送り方

2008-11-20 23:15:00 | テレビ
いやぁ~…『BACCANO!』(バッカーノ)おもろすぎ。食い入るように観ちゃったぜ。最近のアニメってこんなにオモローなモノなのか?それとも『BACCANO!』が特別なのか?詳しくないからわからん(スカパーで『妖怪人間ベム』『キテレツ』等レトロ作品観るぐらいだ)まぁ、いい。とにかく今日はこのアニメについて書くぜ。
『BACCANO!』は、2007年の夏~秋ごろWOWOWのノンスクランブル放送枠で放送されていたアニメ。1930年代、禁酒法時代のアメリカ(主にニューヨーク)を舞台に、マフィアや強盗、不良少年軍団、さらに錬金術師などが大暴れする群像劇で、ライトノベルが原作。去年は「なんか深夜に騒がしいアニメやってんなぁ…」と、なんとなく存在を感じるぐらいだった作品だが、今年の春にスカパーで放送されてるのを観て(確か3話ぐらい)「あれ、なんかこの雰囲気…マズいぞ、好きかもしれん」と胸騒ぎ。禁酒法時代のNYという、国産作品ではあまり見かけない時代設定(他あったら教えて欲しー)や、わらわら出てくる渋いマフィア、ダラダラ流れる血、テンションの高いキャラ達、作中で流れまくるジャズがベースの愉快なブラスロックなどなど、惹かれる要素だらけだった。でも、肝心のストーリーがよくわからず、youtubeで慌てて全話視聴(全13話)。当然ハマりまくる。さらに、先月「DVD限定の追加エピソードがさらに3話ある」と小耳に挟み、DVDをレンタルし、「ぬお!これが真の完結か!」と歓喜(これも某所でアップされたが)。ネットでは「アニメでハマった人は、ぜひ原作も!」とか書いてあったが、原作はなんか沢山出てるし、絵も音も無いので、とりあえずスルー。
スカパーで3話を観て、youtubeで第一話から観始めた時は驚いた。一話、全く意味不明で。詳しい人物紹介は無く、色んなシーンの断片映像がバンバン出てきて、「!???」の連続。しかも登場人物がやたらと多く、「これ、着いて行けるかしら…」と不安に。でも2話が面白かったので観続けた。後でわかるのだが一話はこの作品のプロローグだけどエピローグでもあり、ラストまで見た後でもう一回1話に戻ると完全に理解できる仕掛け。また2話以降も、ちょっと一筋縄ではいかない構成になっていて、「片手間で見る」とかそういうことが出来なかった。原作では独立したエピソードとして書かれていたらしい複数の事件が、アニメでは同時進行で描かれているのだ。
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、『マグノリア』、『クラッシュ』、『スナッチ』などなどを参考にしたような群像劇。1話の中で1930年、1931年、1932年と、舞台となる年代や場所がコロコロ変わり、初めのうちは「あれ、今いつだっけ?」と混乱してしまった。エピソード毎に活躍する登場人物も違うため、「あ、こいつが出てるから今1930年だ」と確認(ただし重複して出てるキャラも居る)。さらに各エピソードは複数の視点で描かれるので、各キャラの立ち位置を見失わないように注意。大量の登場人物は公式HPの人物相関図を頼りに確認してたな、初めのうちは。黒服だらけのマフィア軍団の名前を覚えるのが一番大変だったなぁ。で、「えーと今1930年で…どこまでストーリー進んだっけ?」という混乱もありつつ。原作を読んでれば混乱しないだろうけど、アニメだけ見てると話を整理するのがちょっと大変だ。同時に描かれる3つの年代のエピソード自体は、後で整理してみればそれほど複雑な話ではない(1932年は原作が大幅に削ぎ落とされてるらしいが)。でもあのアニメの構成の仕方で見せられると、観てて無駄にワクワクしてくる。この、構成上手!故にヘタしたら「なんか面倒だなぁ」と1話で切られやすい作品でもあるだろうねぇ。

…長くなりそうだから内容については後日!…多分!

第一話。凄く味わい深いが、初見ならわからなくて当然。