拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

人生いろいろ、安室もいろいろ

2008-07-29 22:33:54 | 音楽
安室奈美恵のベスト盤『BEST FICTION』を買った。2002年の「Wising on the same star」から今年の春の『60's70's80's』までのシングル曲+新曲2曲が収録された、小室ファミリー卒業以降の安室の軌跡を振り返るにはもってこいの、かなりの好盤。この夏聴きまくるだろうな。安室の最近のアルバムでは『Queen of Hip Pop』と『PLAY』、あと『60's70's80's』を持ってるので、曲目を見て「既にCDで持ってる曲やたら多いなー…」と買うのを多少ためらったが、新曲が凄く好みだったのと、地味に好きだった2003年の「shine more」、2005年の「White Light」が入ってるってことで購入。まぁね、良いアルバムですよ。最近の安室が好きだったら言うまでもなく、当然のように楽しめる作品ですよ。今年はエイベックス20周年ということで、色んな人のベスト盤やら企画盤やらが大量に出るようですが、一番完成度が高いのはこの安室ベストのはずだ!…ってそれは人それぞれの好みによるわな。でもま、バカ売れするでしょうよ。
それにしてもマジで一曲一曲が良いですな。ソングライター達の気合いを感じます。特にNao'ymtが最強だ。安室との相性、一番良いんじゃないか?カッティングエッジでイケイケなのにどこかメルヘンな新曲「Do Me More」、シックでロマンチックなクリスマスソング「White Light」、そして、本人作詞じゃないのに安室の素顔が見えてきそうな、メランコリックな名曲「Baby Don't Cry」……凄い才能だよこの人。もう一組、安室に多くの楽曲を提供してるソングライターとしてmichico&T.Kuraコンビが居るが、彼らの曲が安室のもつ可愛らしさやスタイリッシュな感じを引き出しているとしたら(「GIRL TALK」「FUNKY TOWN」「NEW LOOK」など)、Nao'ymtは安室の過剰なエンターテイメント性や、それと正反対のパーソナルな部分を引き出してる感じ?とにかく楽曲の持つ表情の振幅が凄いんだよな。このベスト盤には入ってないけどアルバム『PLAY』の「HIDE&SEEK」という名曲もNao'ymtの提供曲だぜぃ。
さて、ベスト盤話はこれくらいにして、最後に個人的な安室の思い出でも書いておこう。安室がブレイクを果たしたのは95年ごろ、バカバカユーロな「TRY ME」が出たころというのには異論は無いだろう。当時私は小学4年。クラスで流行りまくってました。小室ブームが教室にも来てました。私も勿論好きでした。翌96年、イケイケダンスミュージック路線が続いていたところに、ミディアムテンポの「Don't wanna cry」が出たころにはもうメロメロに。初めて自分で買ったアルバムは安室のアルバム『SWEET 19 BLUES』(表題曲を加藤ミリヤがサンプリングしてて時代を感じたぜ…)。小5の夏、本当にこのアルバムを聴きまくってたなぁ。しかしこの年の秋、ラルクに出会ってしまい、徐々に心は安室から離れていった。いみじくも、同じく安室が好きだったクラスメイトも同時期にGLAYに心を奪われちゃってたりしていた。それでも翌97年、ナゴヤドームで安室がコンサートをやる、という時は友人共々盛り上がり、チケットをゲットして二人で行った。初ライブであった。初ライブかつ初ナゴヤドームだったのでテンションはムダに高く、「席に行く前にドーム探検でもしようぜ!」とハシャいだりした。席はアリーナBブロック。あの安室と同じ空間に居る…と思うと涙が勝手に出てきた。そりゃ、泣くよな、小6だもの。そのライブから約一ヵ月後、安室は茶髪のロングヘアーをばっさりショートにして音楽番組に出演。「どうしたんだろ?」と翌日の教室でかなり話題になり、程なくSAMとのできちゃった結婚発表。当然教室は大騒ぎで、普段安室に全く興味なさげだったクラスメイトまで「安室はスターになって、満足したから結婚引退するんだと思う。本当に大切なのはお金じゃなくて家族だって気づいたんだよ」などと小学生なりに「安室論」を語る始末。
…とにかく、我々の世代にとって、安室はスターだった、と。そして今もなんだかんだで目が離せないし、好きだ、と。そういうことなんです。