ヒップホップユニット・ライムスター宇多丸の処女単行本『マブ論CLASSICS』が先日遂に、遂に発売された。2000年3月より月刊誌『ブブカ』に連載中のアイドルソングレビュー「マブ論」が、遂に単行本になったのだ。「マブ論」において、多くの人々から偏見の目に晒されているアイドルソング達に光を当て、その魅力を熱弁してきた宇多丸。熱弁する場所が、よりによってアイドルの宿敵、アイドルのプライベート流出写真や恥ずかしい過去などスキャンダラスなネタが売りの『ブブカ』ってのが笑える。アイドルを応援しつつ、アイドルにとって最悪の雑誌に世話になってるという…。宇多丸の大好きなモー娘。は勿論、最近はPerfumeまでも過去の写真を載せられたりしてて…。ちなみに「マブ論」は、つんくによるモー娘メンバー評が読めるエッセイ『LOVE論』のもじり。
連載が始まった2000年3月といえばモー娘全盛期で、記念すべき連載第一回目のレビュー作品はハロプロのシャッフルユニット(黄色5・青色7・赤組4)。そこから、2008年4月のPerfumeのアルバム『GAME』まで、8年間にリリースされた数多のアイドルソングの中から、「こりゃあ名作じゃ!!」なモノから「こんな曲じゃアイドル自身の魅力が活きてない!」という糾弾モノまでズラりと並ぶ。5段階評価で採点されており、最高「5マブ」はPerfume『GAME』やモー娘「笑顔YESヌード」など。最低の「0マブ」はモー娘「涙が止まらない放課後」など。連載で扱った全ての作品のレビューは載せられなかったらしく、基本的には高評価、及びとんでもなくダメな作品のレビューが選ばれている。ハロプロが多めだがそれ以外のマニアックなアイドル(AKB48、dream、BOYSTYLE、SweetS、そしてPerfumeも当初はこのカテゴリーだった)、ジャニーズ、それからしょこたん、リアディゾン、エリカ様、山田優、梨香などなどアイドル歌手が本業じゃない人達のもレビューしてる。
宇多丸といえば、ヒップホップ専門誌でライターとして執筆してた、という過去を持ち、日本で一番沢山ヒップホップのアルバムレビューを書いた人、とも言われている。ヒップホップ誌のライターなら、作品に使われてるサンプリングネタ・歌詞の引用元などを指摘し、解説したりしなければならず、適切な音楽の知識が必要。少なくともロッキングオン的な印象批評など通用しない。そんな場で活躍してきた宇多丸が書くアイドル批評は、そんじょそこらのサブカルライターにはマネ出来ないような濃密さ。「あぁ、この曲にはこんなネタが仕込まれてたのか」と目からウロコがポロポロ。また、言葉で相手を説得することを得意とするラッパーらしく、自分の論を説得力をもって押し通す文章力も凄まじい。読めばブックオフの250円コーナーを漁りたくなること間違い無しだ。
デビュー当時から松浦亜弥を絶賛したり、地下アイドル時代からPerfumeを推したりするなど、宇多丸のアイドルソング啓蒙活動の歴史は先見の明、連発。ただ、後藤真希の「溢れちゃうBE IN LOVE」を酷評したことは無かったことになっている(後で大好きになったらしい)。また、「奇跡のデュオ!ヴィジュアルのシンメトリーっぷりや声の相性の良さ、振り付け、楽曲の質、全てが無敵」と絶賛されたW(ダブルユー)は今や………。でもまあ本当、この人がアイドルを語る視点、観点、凄いですよ。「女性アイドル市場は冬の時代なのに対し、男性アイドル達は安定した人気を保っているのは何故か」について書いてあるKAT-TUN「Real Face」、SMAP「Dear Woman」のレビューの項は必読だ。21世紀のアイドル評論の決定版。
連載が始まった2000年3月といえばモー娘全盛期で、記念すべき連載第一回目のレビュー作品はハロプロのシャッフルユニット(黄色5・青色7・赤組4)。そこから、2008年4月のPerfumeのアルバム『GAME』まで、8年間にリリースされた数多のアイドルソングの中から、「こりゃあ名作じゃ!!」なモノから「こんな曲じゃアイドル自身の魅力が活きてない!」という糾弾モノまでズラりと並ぶ。5段階評価で採点されており、最高「5マブ」はPerfume『GAME』やモー娘「笑顔YESヌード」など。最低の「0マブ」はモー娘「涙が止まらない放課後」など。連載で扱った全ての作品のレビューは載せられなかったらしく、基本的には高評価、及びとんでもなくダメな作品のレビューが選ばれている。ハロプロが多めだがそれ以外のマニアックなアイドル(AKB48、dream、BOYSTYLE、SweetS、そしてPerfumeも当初はこのカテゴリーだった)、ジャニーズ、それからしょこたん、リアディゾン、エリカ様、山田優、梨香などなどアイドル歌手が本業じゃない人達のもレビューしてる。
宇多丸といえば、ヒップホップ専門誌でライターとして執筆してた、という過去を持ち、日本で一番沢山ヒップホップのアルバムレビューを書いた人、とも言われている。ヒップホップ誌のライターなら、作品に使われてるサンプリングネタ・歌詞の引用元などを指摘し、解説したりしなければならず、適切な音楽の知識が必要。少なくともロッキングオン的な印象批評など通用しない。そんな場で活躍してきた宇多丸が書くアイドル批評は、そんじょそこらのサブカルライターにはマネ出来ないような濃密さ。「あぁ、この曲にはこんなネタが仕込まれてたのか」と目からウロコがポロポロ。また、言葉で相手を説得することを得意とするラッパーらしく、自分の論を説得力をもって押し通す文章力も凄まじい。読めばブックオフの250円コーナーを漁りたくなること間違い無しだ。
デビュー当時から松浦亜弥を絶賛したり、地下アイドル時代からPerfumeを推したりするなど、宇多丸のアイドルソング啓蒙活動の歴史は先見の明、連発。ただ、後藤真希の「溢れちゃうBE IN LOVE」を酷評したことは無かったことになっている(後で大好きになったらしい)。また、「奇跡のデュオ!ヴィジュアルのシンメトリーっぷりや声の相性の良さ、振り付け、楽曲の質、全てが無敵」と絶賛されたW(ダブルユー)は今や………。でもまあ本当、この人がアイドルを語る視点、観点、凄いですよ。「女性アイドル市場は冬の時代なのに対し、男性アイドル達は安定した人気を保っているのは何故か」について書いてあるKAT-TUN「Real Face」、SMAP「Dear Woman」のレビューの項は必読だ。21世紀のアイドル評論の決定版。