拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

黒船

2007-11-12 01:12:45 | 音楽
youtubeで見つけたぜ、逸材…(笑)。いや、笑えないや。何処の国の人かわからないけど、宇多田ヒカルを中心にJ-POPのヒット曲を歌い、その様子をアップしている青年を発見した。素人のくせに味わい深い歌声で、メロディーが奔放に動いてるせいで難易度が高いはずの宇多田の曲を完璧に歌いこなす青年…。さすがにキーは男性が歌いやすいように低めで歌ってるけど、それでも凄いぜ。カラオケで宇多田の曲にチャレンジする人、私は見た事ないぞ。
とりあえずまずは短めのこの動画で彼の実力を。検索してて偶然見つけた、私と彼との出会いの一曲(笑)。「Beautiful World」のサビ部分を歌ってる動画。

その1

宇多田の歌い方を自分なりにマネながら、伸びのある歌声を聞かせてくれる。日本語の発音も問題なし。ここまで上手に「Beautiful World」歌う素人が、海の向こうにいるのだ。でもこれはサビだけなので40秒で終わってしまう。もっと彼の声を聴きたいと思い、動画を探すと、ありましたよ。良い曲なのに暗すぎてあまり売れなかった宇多田のシングル「Be my last」をフルで歌う動画。

その2

なに、この情感たっぷりな歌い方。この曲はメロディーに乗っている「言葉」が極端に少なく、2番のBメロなどは歌詞が存在せず、「♪あぁ~あぁぁぁ~~」と声を出しているだけ。ゆえに声の魅力だけで曲の世界観を表現しなければならないのだが…見えたよ、風景が…。生歌になると超不安定に声が震える宇多田(それはそれで魅力的なのだが、酷い時はもう悲しいぐらい声が出てない…)よりも歌唱力あったりして、この人…。で、最後、これ…。

その3

今年のヒット曲「Flavor of life」を、わざわざ歌詞を英訳して歌っている。原曲知らない人が聴いたら、洋楽のヒット曲(90年代の)かと勘違いしそうな出来栄え。チクショー、上手いぜ…。言葉と言葉の間や間奏にさりげなくフェイクを入れるのだが、それもいちいちこなれてて、自然で、なんかむかつく(笑)。

最近では、動画サイトとしては後発のはずのニコニコ動画にばかり面白動画や最新ミュージックビデオがアップされていて、気づけばyoutubeを観る回数が格段に減っている、という人が結構居るかもしれない。でも、海外のびっくり素人の動画には、youtubeじゃないと出会えない。素人の外人が邦楽を歌ったり演奏したりする動画は、大体笑えるものが多いんだけど(最高だったのは、やっぱりラルクの「flower」をリコーダーで演奏するブラジル人大学生)、この宇多田を歌う青年は普通に上手いから笑えない。なんつーか、来日するべきだと思うんだ、「男版リア・ディゾン」として(笑)。J-POP好きが高じて日本で芸能界デビューを果たした黒船アイドルリア・ディゾンのように活躍できるかもしれないぜー?歌はリアディゾンより確実に上手だし、J-POP界では強力な「黒船」としてアピール出来るかも。