のんびり娘の謎

10円が2個で、、、12円?今日の前の日は、、、前の日?のんびり娘のお答えは、理解できない謎ばかり。さぁ、どうする?

運動会の練習、表現。

2011-05-25 00:14:24 | 先生方に②参考になれば
運動会の準備に入っているこの時期、先生によっては、
「見せしめ」的に、特にふらふらするお子さんを強く叱ることがあります。

「やる気がないならやらなくていい!」
と、練習場所から外へ引き摺りだしたりされる子もいます。
こうすると、そのお子さんだけではなく、
「あんなふうに怒られるのやだ。」
って思う他のお子さんもピシッとしますので、効果は大きいのです。

で、ピシッと頑張れたら、即褒める。
これで、「運動会の練習は、気を抜かず最後まで頑張る」という行動を強化するんですね。

「叱る」ためにすることではなく、あくまでも
「頑張る気持ちよさを知る」ためにすることですので、
当然、外に出した子にもどこかの段階でチャンスを与え、
やっぱり最後は「認めて褒める」が原則です。
叱られた分、他の子よりも余計に褒めたりして、
モチベーションを上げようという先生もいます。

まだ集団行動というものの基礎が身についていない1年生に、手っとり早く
集団で動くことの面白さや気持ちよさを感じさせるためには、
「やってみて」→「うまくいって」→「褒められて」→「気持ちよくなる」→
「またやりたい」→「やってみて」→「うまくいって」→・・・
にするのが良いわけで・・・その第一段階に乗ろうとしない子、を無理やりに乗せてしまうのがこの手法なんですね。


これで3年間、1年生の運動会の練習に付き合ってきましたが、
こういう手法は、かなりの先生が使います。
そして子どもたちはというと・・・
最終的に、運動会でしっかりできると、やっぱり嬉しかったり誇らしかったりするようで、
途中、ひどく怒られてもそれほど堪えている様子はないようでした。


が・・・、直接怒られる子ではなく、むしろ、叱られたりしないまじめなお子さんの中に、
不安感を強く持つお子さんが隠れていることがあります。
決して、叱られるような行動はとらない子なのに、
「自分が叱られるんじゃないか。」
と過度に緊張してしまって、登校不安になったりする子もたまにいるのです。

だから、こうしたやり方がいいのかどうか、それはいろんな側面から先生方にもっとよく考えて欲しいことの一つでもあります。


もしも、この手法を使われるならば、先生の責任で、
「たとえ途中でうまくいかなくても、頑張れば必ず最後に気持ち良く終わる。」
という体験を、どのお子さんもできるようにして欲しいのです。


今日、主任のベテラン先生がやっていたのは、そのための工夫の一つだと思います。

雨で外練習ができなかった今日、教室の机を後ろに寄せて、ちょっとしたスペースを作ります。

ぐるっと輪になって座った子どもたちの中で、1グループ10人弱が交代で踊ります。
まだ、本番の半分程度の部分までなんですけど、きちんと覚えているかどうか
確認なんですね。

上手な子もいます。まだ周りの子を見ないとできない子もいます。
足の動き、決めのポーズが、うまくできない子もいます。

1グループが踊り終わったところで、
ギャラリーの子どもたちに、「良かった人」
をあげさせます。
授業内の発表活動ですから、きちんと手をあげて、
お友達の名前には「さん」をつけて、
その子のどこが良かったのか、何故その子の名前をあげたのか
きちんと述べさせます。

子どもたちの発言がもっともだと思えれば、
「先生もそう思うね。」
おかしいなって思えば、
「足は見た?先生見てたけど、足は出来てなかったよね。」
と、きちんと伝えます。
やさしい言い方ですし、意見を言った子どもを否定するようなきつさはありませんけど、
「仲良しだから」というような気持で、名前をあげさせるような
活動にはしないのです。

全てのグループが踊り終わったら、もう一度最初のグループに戻りますが、
さっき、お友達から名前をあげてもらった子は抜けます。
つまり『合格』っていうことです。

残った子たちでやってみて、また名前をあげてもらいます。
すると、
「○○さんです。さっきは足がだめだったけど、今度は良かった。」
とか、
「△さんです。元気が良くて、足がはねてました。」
とか、前のと比べた言い方も出てくるんですね。

名前をあげてもらった子は『合格』
ギャラリーに回りますので、
1度に踊る子どもたちはどんどん減っていきます。

うまくいかないところは、上手な子を指南役にして練習もさせます。
先生も、ポイントをしっかり教えます。

そして、最終的には全員合格しました。
嬉しそうでしたよ。


これがね、同じようなやり方でも、
『合格』ではなくて、『不合格』を宣言させるようなやり方で、
「不合格』の子が、見せしめのようになっては
こんなに明るい、満足感いっぱいの笑顔ははじけないんだと思います。

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